避けられない運命

@balsamicos

避けられない運命

わかってはいたんだ…次に目が覚めた頃にはもう遅いってことは…しかし、アイツから逃れることはできない。


世の中には決して避けられない運命というものがあるんだ。


必死に足掻こうとすればするほど、呪いのように私の身体にまとわりつき、そして苦しむことになる。


何度も対抗策は考えたさ、ある年は一日中家の中にこもった。またある年は何もかも忘れるように遊び尽くしたこともある。しかし、どれもアイツからしたらただの付け焼き刃にしかならなかった。


もうどうしようもないんだ、受け入れるしかないんだ、避けることは出来ないんだ。


口角をつり上げ、邪悪な笑みで立ち塞がるアイツを乗り越えていくことでしか、私たちは未来に進めないんだ。


もうすぐ今日が終わる─。


そして不敵な笑みをしたアイツが来るんだ─。


あの五月病が─。

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