第二章 起承転結の承。主人公、ヒロインと遊びに行くの図。・その2
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「佐田師匠も由紀乃先輩も早かったんですね」
あわてて離れた俺と由紀乃を、静流が不思議そうな顔で交互に見た。
「それに、なんだか、すごく仲好さそうにふざけっこしてましたし。あの、ひょっとして、私、変なところにきちゃったんでしょうか?」
「あー、そんなこと気にしなくていいから。つか、いいところできてくれた」
俺は席に着きながら冷や汗をぬぐった。由紀乃も赤い顔で席に着いている。恥ずかしすぎて頭がぶっ壊れかけていたと気づいたらしい。それにしても助かった。
「あの、文芸愛好会って、午後に集合って約束でも、午前にくるくらい、やる気ある部活だったんですか?」
静流が俺と由紀乃を交互に見て質問した。
「私、佐田師匠や由紀乃先輩より遅れたら失礼だと思って、割と早めにきたつもりだったんですけど、結局最後だったし」
「あー、今回は、たまたまだから」
「たまたま、ですか」
訳がわからないって顔で静流が首をかしげた。
「じゃ、普段は、定時にきて、ここで仲良くしてるんですか?」
「そうそう定時だから。それに、あたしたち、べつに仲良くしてないし」
「そうそう。仲良くなんかないから」
俺も相槌を打ったら由紀乃が無言でにらんできた。なんでだよ? おまえが先に言ったんだろうが。
「そうだったんですか」
イマイチ納得がいかない顔で静流がうなずいた。
「それで、あの、今日の、ライトノベルの講義なんですけど」
「あーそうだったな」
やっと本題である。俺は虎の巻をだした。いや、その前に。
「先週のキャラ設定の話だけど、あれ、追加があったんだ」
「え、追加ですか?」
「そうそう。キャラ設定なんだけどな。あれ、不完全だった。主人公とヒロインの立ち位置だけ決めてて、内面と言うか、性格を決めてなかったんだよ。それを決めないと、キャラクターの魅力が伝わらないからな」
「あ、言われてみれば、そうですね」
素直にうなずいた静流がカバンからノートをとりだした。色違いで二冊ある。
「一冊増えてるな」
「佐田師匠に言われて、考えたキャラを書いたんです」
言いながら静流が新しいノートを開いた。なるほど、主人公とヒロインの名前が書いてある。
「主人公の名前は佐竹鋼哲朗に変更しました」
あんまり俺の名前と変わらない気もするんだが、一応、変えることは変えたらしい。
「それから、ドラゴニアンのヒロインはマリア。ケモミミはジルって名前にしました。何か意見ありますでしょうか?」
「名前はそれでいいんじゃね?」
どうでもいいって顔で由紀乃が言った。俺もうなずく。
「ま、名前に凝りすぎても仕方がない。それでいいとしよう。あとは登場人物の性格だな」
「はい、佐田師匠、どうしましょうか?」
「まず、設定ができてるんだから、そこから逆算して組み立ててみるか。そういうつくり方もあるだろうし」
はじめてのライトノベルで、こういう変則的なつくり方はあんまり勧めたくなかったんだが、もう設定があるんだから仕方がない。
「異世界トリップもので、どこにでもいる主人公が中二的に力を得るんだから、基本的に、主人公は読者が自己投影できる性格がいいと思う。これは前にも言ったことだけどな。だから、熱血主人公はやめたほうがいいだろう。中二的な能力で性格まで熱血だと、読者がついていけなくなる。で、メインヒロインがふたりいるんだから、どちらかに、特別に好意的なわけじゃなくて、どちらにも公平に優しいのがいいと思う」
「なるほど」
「つまり、主人公は、能力は中二だけど、性格は優しさが先に立つ。あとは没個性だな」
こういうのはエロゲーでも時代遅れになってきてる設定だけど、まずは基本の習得が肝心だった。
「わかりました。優しさが第一ですね」
静流がノートに書きこんだ。
「で、残りのヒロインふたりなんだけど。こっちは、あの後、何か設定を考えたのか?」
「あ、はい。実は考えてあるんです」
静流がキラキラした目で俺を見た。
「ドラゴニアンのマリアなんですけど、これは、異世界サーバナイトの魔法学園で、トップクラスの優等生なんです。それで、ドラゴンスレイヤーっていう勇者がいるんですけど、その資格を持った主人公の佐竹鋼哲朗をリアル世界から召喚するんです」
「え、ちょ、ちょっと待って。ドラゴンスレイヤーっておかしくね?」
静流が口を挟んできた。
「ドラゴンと人間の間に生まれたのがドラゴニアンって設定だったじゃん? それで、ドラゴンスレイヤーって、敵ってことになるんじゃね?」
「あ、それはそうならないんです」
静流が由紀乃のほうをむきながら手を左右に振った。
「サーバナイトの設定なんですけど、大昔、ドラゴンと人間は交流がなかったんです。ドラゴンは人間よりずっと強くて、で、一部のドラゴンは人間を馬鹿にしてて。でも、人間のなかにドラゴンと対等に戦えるドラゴンスレイヤーが生まれて、それで、ドラゴンも人間を対等の立場のものと認めて。そのあと、温厚なドラゴンと人間の間に生まれたのがドラゴニアンなんです。だから、ドラゴニアンからすれば、ドラゴンスレイヤーは、ドラゴンと人間の架け橋になった大先輩にあたるんです」
「あ、そういう設定なんだ」
由紀乃が納得したようだった。俺もである。
「すると、ドラゴニアンのマリアは、主人公の佐竹鋼哲朗が中二的にすごい実力を持っているって知ってるわけか。自分で召喚したわけだし」
「はい、そのとおりです」
「ということは、もろラブでいいだろうな。自分で召喚したんだし。私のドラゴンスレイヤー様って感じで」
「あ、それ、いいですね」
「それから、魔法学園でトップクラスの実力者なんだから、性格も温厚なイメージがあるな。『なんとかですわ』って感じのしゃべり方とか」
「わかりました。そうします」
静流がノートに書きこんだ。
「で、もうひとりのケモミミのジルだけど。これは、魔法学園で、どういう立ち位置なんだ? やっぱり、優等生のマリアとは対照的に劣等生だとか?」
「あ、ジルは、そもそも学園の生徒じゃないってことにしようと思ってます」
今度は静流が俺にむかって手を左右に振った。
「ほら、魔法学園を舞台にしてても、ずっとそればっかりだと、読者が飽きちゃうんじゃないかって思っちゃって。私も、サーバナイトの、学園以外の世界も書きたいし。だから、ケモミミのジルは、魔法学園じゃなくて、下町の女の子にしたいんです」
「なるほど」
俺はうなずいた。俺に話を聞くだけじゃない。静流も結構考えてるんだな。
「すると、主人公の佐竹鋼哲朗は、魔法学園だけじゃなくて、学園の外の下町も歩きまわるわけか」
「はい。そこで知り合ったケモミミのジルと仲良くなるんです」
「知り合うきっかけは、何か考えてるかな?」
「えーとですね。下町だから、なんか、トラブルがあって、それで、たまたま通りがかった主人公の佐竹鋼哲朗が活躍して、ケモミミのジルを助けて、そこで知り合う、なんていいんじゃないかと思います」
「なるほど。ベタだけど、ありなネタだな」
「で、そのケモミミのジルってのは、どんな性格なのさ?」
由紀乃が訊いてきた。静流が笑顔でノートをめくる。
「性格って言うか、雰囲気なんですけど、ドラゴニアンのマリアとは対照的にしたいから、ここは、主人公の佐竹鋼哲朗にもろラブじゃなくて、気さくな友達って感じにしたいんです」
「なるほどね」
返事をして、由紀乃が首をひねった。
「あのさ、ちょっと確認。その、ケモミミのジルって、下町のお姉ちゃんって設定なんだよね?」
「はい。そうするつもりです」
「で、主人公の佐竹鋼哲朗は、異世界サーバナイトにきたばっかりなんだから、サーバナイトの文化とか伝統は知らないわけじゃん? てことは、ジルから見れば、佐竹鋼哲朗ってのは、ものを知らない田舎者に見えるんじゃね?」
「――えーとですね」
静流が少し考えた。
「はい。そういうことになります」
「じゃ、性格、もう決まったみたいなもんじゃん。下町のお姉ちゃんが知り合った男は、自分のことを助けてくれたヒーローだけど、ものを知らない田舎者でもありました。だったら『これだから田舎者は』なんてのを口癖にしておけば特徴になるし」
「あ、それいいな」
俺も会話に加わった。
「それ、設定の説明でも使えるぞ。主人公に、『何がどうしたんだ?』とかなんとか言わせて、詳しいキャラに『これはこうなんだよ』で教える会話の形式で、読者に設定を説明するパターンだ。異世界トリップものでよくある常套手段だけど」
「あ、そうなんだ。じゃ、これ、マジで行けるんじゃね?」
由紀乃がうなずいて、静流を見た。静流は無言でノートに書きこんでいる。もう採用は決定したらしい。
「ということは、あれですよね? ケモミミのジルは、主人公の佐竹鋼哲朗がドラゴンスレイヤーだって知らないことにしなくちゃいけませんよね?」
顔をあげて静流が訊いてきた。
「ほら、佐竹鋼哲朗がドラゴンスレイヤーだって知られると、下町育ちのジルは、驚いて『いえいえ私なんて』てなっちゃうし」
「あ、それは、まァ、そうなるな。確かに」
俺はうなずいた。
「じゃ、あれだ。水戸黄門とか、暴れん坊将軍とか、遠山の金さんのパターンだな。主人公の佐竹鋼哲朗は、魔法学園ではドラゴンスレイヤーとしてドラゴニアンのマリアに尊敬されてもろラブされてるけど、お忍びで下町に遊びに行ったときは、ただの田舎者で、ケモミミのジルに『これだから田舎者は』なんてからかわれてるわけか」
「おもしろそうじゃんそれ」
由紀乃が興味深そうな顔をした。静流も嬉しそうにうなずき、ノートに記録しはじめる。
「あとは、もう少し、ケモミミのジルの性格を掘り下げてみるか」
俺はつけたした。
「ドラゴニアンのマリアは、ドラゴニアンで、魔法学園の優等生で、主人公をリアル世界から召喚して、しかもラブしてる。おまけに『なんとかですわ』ってしゃべり方。十分すぎるほど特徴があるけど、ケモミミのジルは、もう少し特徴を強くしないと弱い気がする。どこにでもいる下町の女の子なんだし」
「あ、そうですね」
静流がうなずいた。少し考えるようなそぶりを見せる。
「えーと、ケモミミで、下町で働いていて、田舎者と思ってる主人公の佐竹鋼哲朗と知り合って、それで仲良くなるんだから、面倒見がいい性格ってことになりますよね」
「そこまでは決定でいいと思う」
「だから、あとはえーと、下町で面倒見がいい性格なんだから――あっ」
何か思いついた感じで静流が顔をあげた。
「あの、エルフの妹がいるっていうのはどうでしょうか?」
「は?」
「ほら、下町で面倒見がいいんですよね? だから、捨てられたエルフとか、そういう小さい子供を拾って、お姉さんとして面倒を見てるとか。それで、そういう姉妹の会話シーンを入れると、ジルの面倒見の良さとか、すごく強調されると思うんです」
「なるほどな」
「それに、ほら、ヒロインを決めるとき、ドラゴニアンとケモミミとエルフにするって話があったじゃないですか? だから、エルフも入れておけば、全部採用されるからいいと思いますし」
俺は感心した。その手があったか。
「それいいな。ただ、そういうときは、エルフじゃなくてハーフエルフがいいと思う。ハーフエルフが見下されるってのは、ファンタジーじゃ王道だから、難しい説明なしで捨てられたってわかる。何より読者も萌えるし」
「わかりました。じゃ、ハーフエルフの、義理の妹がいるってことで」
「あ、それから、その妹は七歳から十歳くらいがいいと思うぞ」
俺は虎の巻を開いた。
「これは出版社Sで聞いた話だ。『うちでだしている本「K」は「D」のスピンオフ作品だけど、「D」そのものよりも売れた。なぜかと言うと、美少女がでてくるから。ロリはそれだけで一定の需要がある』」
読み上げて顔をあげたら、静流が感心したような顔で俺を見つめて、由紀乃が嫌そうな眼をしていた。
「なんか気持ち悪い。男ってみんなロリコンなのかよ?」
「みんなとは言わない。ただ、そういう需要があるってだけだ。需要がある以上、書くべきだろ」
「でもさ。ほら、前に佐田、言ってたじゃん? 流行を追っかけようとしたら遅いとかなんとか。ロリコンを追っかけるのおかしくね?」
「あ、それは少し違う。ロリ要素が売れるのは流行じゃなくて王道なんだ。定番でもあるし、鉄板でもある。だから、これは踏まえておくべきなんだよ」
俺の説明に、横で聞いていた静流がうなずいた。
「わかりました。ハーフエルフの義理の妹は十歳ですね。それで行きます。」
「それでいいと思う。大体固まってきたな。ケモミミのジルは下町育ちで面倒見がよくて、ハーフエルフの義理の妹がいる。で、主人公のことは田舎者だと思って馬鹿にしてる、と」
「てことは、ツンデレってことになるんじゃね?」
由紀乃が訊いてきた。
「基本、ヒロインは主人公にラブしてるんだろ? で、ケモミミのジルは、普段は主人公のことを田舎者扱いして馬鹿にしてるわけじゃん? じゃ、たまにはデレるってことにしないとラブシーンつくれないし」
「あ、そうですね。由紀乃先輩、ありがとうございます。そうします。それだと、ドラゴニアンのマリアがもろラブだから、差別化もできるし」
静流が、さらにノートに書きこんだ。――俺も少し感心した。ただ雑談をしているつもりなのかもしれないが、意外に由紀乃は的確なアドバイスをしてくる。いい原案協力者だ。
「これで、主人公と、ヒロインふたりの設定は、性格も含めて、ほぼ決まったって考えていいかな」
俺が言ったら静流が顔をあげた。
「それは、いいんですけど。あの、実は、ちょっと質問が」
「こたえられることならこたえるけど?」
虎の巻をパラパラやりながら聞き返したら、静流が、少し恥ずかしそうな顔をした。
「あの、主人公の佐竹鋼哲朗がいて、ドラゴニアンのマリアが尊敬してもろラブしてて、ケモミミのジルが田舎者扱いしてツンデレっていうのは、いいんですけど。その――」
そこまで言って黙ってしまった。
「どした?」
「あの、付き合ってる男の人と女の人って、普段、どういう会話をしてるんですか?」
「は?」
「実はその、私、男の人と付き合った経験がなくて。それでわからなくて。わからないと、そういう会話、書きようがないし」
「あ、そうかもな」
「それで、あの、佐田師匠と由紀乃先輩は、私がいない間、どんな会話をしていたのか、できたら教えてほしいんです」
「――はァ!?」
「だって、目の前に恋人がいるんだから、ぜひとも参考にさせてほしくて」
赤い顔をしながら、とんでもない勘違いセリフをのたまった。
「ズバリ質問します。佐田師匠と由紀乃先輩って、どこまで行ってるんでしょうか?」
「どこにも行ってねーよあたしたち!」
「そうそう、行ってないから! 誤解してるから!」
俺と由紀乃はあわてて手を振った。静流が意外そうな顔をする。
「あれ? そうだったんですか?」
「俺たち、この文芸愛好会で、適当に駄弁ってただけで。付き合ってるわけでもなんでもないんだ」
「あたし、告白なんかされてないし」
俺と由紀乃の説明に、静流が、なんでか、不思議そうな、嬉しそうな、なんとも形容のできない表情を浮かべた。
「そうだったんですか。私、少し勘違いしてました。そういえば、さっきも、仲良くなんかないって言ってましたですね、佐田師匠と由紀乃先輩」
独り言みたいにつぶやいて、静流が少し微笑んだ。
「わかりました。それは、個人的にはすごく嬉しかったんですけど。あの、それだと、私、恋人同士の会話、どこで勉強すればいいんでしょうか?」
「え? それは、やっぱり、ライトノベルのラブコメシーンを読んで勉強するのが一番じゃないかって思うけど」
「本物のカップルの会話でも盗み聞きすればいいんじゃね?」
ライトノベルの意見が俺で、盗み聞きは由紀乃だった。
「ドラゴニアンとかケモミミとかエルフとかは実在しないんだから想像で書くしかないけど、カップルなんてのは、どこにでもいるじゃん? その会話、聞いてないふりして、こっそり聞けばいいと思うけど」
「どこにでもって、たとえばどこですか?」
「そうだね」
由紀乃が小首をかしげた。
「たとえばプールとか」
ひどくまっとうな返事をしてきた。
「ほら、いま夏休みだし。プールに行けば、バカップルなんてゴロゴロいると思うよ。あたしたちだってナンパされるかもしれないし」
「あ、言われてみれば、そうですね。気がつきませんでした」
静流が感心した顔でうなずいた。
「でも、あの、私、ちょっと前に引っ越してきたばっかりだから、このへんって、よく知らないし。プール、どこにあるのかな」
「これから行ってみる?」
由紀乃が意外な提案をしてきた。
「実は私、今日、プールに行こうと思っててさ。妹とも約束してるし。よかったらつれてってあげるよ」
「え、いいんですか? あの、それは嬉しいんですけど、私、水着持ってきてないし」
「行けば売ってるって」
由紀乃が立ちあがった。
「じゃ、行こうか。部室でダラダラするだけじゃなくて、たまには外で遊ばないと」
「ありがとうございます」
静流が素直に従った。とりあえず、今日はこれで終了か。
「じゃ、また明日な」
さ、俺は夏休みの宿題でもしよう――と思ってたら、いきなり襟首を引っ張られた。
「何してるんだよ佐田。おまえも行くんだよ」
「は?」
「あたしたちがナンパされたらどうするんだよ? 『ごめんね、つれがいるから』って言って断らなくちゃいけないし。おまえ、ボディガードに必要なんだよ」
「あ、そうなのか」
「それに、夏休みになったら、どこかに遊びに行こうかって言ったじゃん? 覚えてないのかよ」
「あーそういえば」
仕方がない。俺も同行することにした。
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