864.創作篇:『秋暁の霧、地を治む』帝国側キャラ紹介2
現在構想中の連載小説『秋暁の霧、地を治む』のボッサム帝国側キャラ紹介その2です。
キャラ紹介は今回で終わりです。次回は各人の設定が矛盾しないか確認に使ったタイムテーブルを掲載致します。
『秋暁の霧、地を治む』帝国側キャラ紹介2
今回の『秋暁の霧、地を治む』のキャラ紹介も最後です。
ボッサム帝国側のやられ役四キャラです。
【ヒューイット】
六十三歳
経歴
ボッサム帝国大将
肉体的特徴
茶色の髪、自慢の髭を蓄えた自信家の風貌
168cm、75kg
精神的特徴
帝国軍三大将のひとり。
斜線陣を得意とし、己の戦術を絶対と思って臆病と奇策を嫌っており、クレイド騎馬中隊が状況を一変させうる戦術を提案してもすべて却下していた。二年前のヒューイット大将とカートリンク長官の「テルミナ平原の戦い」においてクレイドがヒューイット大将の指示を仰がず、独断で膠着状態の打開を図った。それにより勝利に導いたことで、クレイドの評価が高まると、以後演習や戦場にクレイド騎馬中隊を伴わなくなった。
この一件から体躯が大きい人物を信用しておらず、むしろ軽蔑すらしている。
戦意は高いが融通の利かない性格で、のちに墓穴を掘ることとなった。
用兵の特徴
当時としては先進的な斜線陣を得意技とし、つねに方陣を布く王国軍を幾度となく窮地へ陥らせた。
二年前のヒューイット大将とカートリンク軍務長官の「テルミナ平原の戦い」において、王国軍ユレイカ中隊長を始めとする多くの中隊長を討ち取る。ユレイカ中隊の副官だったミゲルが暫定的に中隊長としての権限を有し、ミゲルが率いる中隊はガリウス中隊とともに撤退戦の殿を買って出て、見事に役割を果たした。その功によりミゲルは正式に中隊長へと昇格する。
斜線陣は陣容に先端の厚みがなく、ミゲルとガリウスの見せた半包囲防御陣の前では紙くずのようなものだった。防御陣に挑むほど余計な出血を強いられたのだ。
このためこの戦は引き分けに終わった。
またマシャード大将との仲もよくなく、つねに張り合っている。
ヒューイット大将&マシャード大将とミゲル軍務長官との「カンベル山稜の戦い」において、四分割して布陣する王国軍に釣られて兵を分散させた帝国軍は窮地に陥る。
ヒューイット大将の一軍が王国全軍の奇襲を受けた際、副官バライカには集結の使いを出したが、マシャード大将にはこれを知らせなかった。そのため帝国軍は王国軍に各個撃破を許す形となった。
【マシャード】
六十二歳
経歴
ボッサム帝国大将
身体的特徴
白髪に白ひげを蓄え、翡翠色の瞳を持つ
168cm、60kg
精神的特徴
鶴翼の陣を得意とし、王国軍を外側から削り取っていく戦術に秀でている。王国軍が方陣を主体とするため、マシャードが半包囲するのが先か、王国軍が手薄な中央を突破するかで勝敗が分かれる。
一年前のカートリンク軍務長官との「テルミナ平原の戦い」において、クレイド騎馬中隊が素早く王国軍の背面を封鎖し、王国軍を完全包囲下に置くべく包囲網を狭めようとした。
この事態に逸早く気づいたミゲル中隊長とガリウス中隊長はカートリンク軍務長官に伝令を飛ばし、援軍が到着するまで協力してクレイド騎馬中隊の阻止を図った。ふたつの中隊が帝国最強のクレイド騎馬中隊を完全に封じている間にカートリンク軍務長官は参加する諸将とともに激戦の中で手薄な鶴翼を突破できず、戦場を撤退することとなった。
この戦いの勝者はマシャード大将に帰したが、クレイドが鶴翼の一端を堅持していれば王国軍を半包囲下に置いてカートリンク軍務長官をも討ち取れたはずだと憤慨し、これを機にクレイド中隊を蔑ろにすることとなった。
結果としてカートリンクは軍務長官から解任され、アマム将軍が新たな軍務長官となって今年の「テルミナ平原の戦い」はエビーナ大将とアマム軍務長官で争うこととなった。
用兵の特徴
ひじょうに好戦的で利己的な大将であり、己の手柄を誇るあまり部下の信任は必ずしも得られていない。直属の重装歩兵大隊長・軽装歩兵大隊長は自身の息子たちに任せ、大将の座を世襲しようと躍起になっている。いずれは副官のシュラールも排除して長男を据えようと狙っている。
王国軍が方陣を主体とすることを利用し、リスクはあるものの包囲殲滅が容易な鶴翼の陣を採用するなど、先見の明があるのか利にさといのか判断がつきかねる。
【バライカ】
五十歳
来歴
帝国軍ヒューイット大将副官
身体的特徴
青みがかった銀髪に、青い瞳
158cm、65kg
精神的特徴
巨漢嫌いのヒューイット大将が目をかける副官。
参謀として付き従うだけでなく、ヒューイット大隊の分隊を指揮することもある。勇敢さに欠け、慎重すぎることで、参謀としては優秀と言える部類だが、分隊指揮官としては用兵に柔軟性がない。
用兵の特徴
ヒューイット大将に進言こそするものの、ヒューイットが決めた方針を外れることはない。
これがヒューイット大将&マシャード大将とミゲル軍務長官との「カンベル山稜の戦い」において、ヒューイット分隊を指揮した際に致命的な失態を演じ、ミゲル軍務長官に倒されることとなった。
【シュラール】
四十九歳
来歴
ボッサム帝国軍マシャード大将副官
肉体的特徴
金の長髪、翠の瞳
175cm、70kg
精神的特徴
騎士道精神を有する信義の人。
クセの強いマシャード大将の副官であり参謀として付き従っている。
マシャード大将は己よりも人望のあるシュラールを内心嫌っていたが、彼が自分の指示に従うさまを見て、自尊心をくすぐられてもいる。
用兵の特徴
マシャード軍の分隊を指揮することもあるが、騎士道を重んじる正々堂々とした戦いを挑んでいる。
ヒューイット大将&マシャード大将とミゲル軍務長官との「カンベル山稜の戦い」においてマシャード分隊を指揮したが、多勢で攻め寄せる王国軍に「正々堂々」とした戦いを求め、聞き入れられずにガリウス将軍に討ち取られた。
最後に
今回は「『秋暁の霧、地を治む』帝国側キャラ紹介2」をお送りしました。
短かったので、時間が出来たらタイム・テーブルを挙げたいと思います。
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