723.事典篇:亜竜族:ドラコリッチ、シャドウドラゴン
今回は「ドラコリッチ」「シャドウ・ドラゴン」についてまとめました。
両方とも『D&D』発祥のクリーチャーなので、そのままではあなたの「剣と魔法のファンタジー」には使えません。
使いたい場合は名称、形態を変更して登場させてください。
本来ならこのような種を掲載するのもどうかと思いますが、設定が見事なので創作意欲が湧いてくるのではないかと考えました。
事典【亜竜族:ドラコリッチ、シャドウドラゴン】
ドラコリッチもシャドウ・ドラゴンも、トゥルー・ドラゴン(真竜)が変化したものです。シャドウ・ドラゴンの中にはシャドウフェルの中で生まれた純粋な個体も存在します。
『D&D』固有のクリーチャーたちですが、設定の着眼点がよかったので、あえてまとめました。
ドラコリッチ
『D&D』発祥と思われるので、著作権に抵触します。
あなたの「剣と魔法のファンタジー」に登場させたいのであれば、名称と形態を変えてください。
TRPG『Dungeons & Dragons』第五版では、長い寿命を誇るドラゴンにも、いつの日か死は訪れます。この事実を受け止めることのできないドラゴンは多い。その中の一部のドラゴンは、死霊エネルギーと太古の儀式によって強力なアンデッドたるドラコリッチへ変化することを受け入れます。ドラコリッチになるのは、同族のドラゴンおよびドラゴンの神々との絆をすべて断ち切ることですから、きわめて自己愛の強いドラゴンに限られるのです。
ドラコリッチに変化したドラゴンの体型やサイズは元のままですが、骸骨めいた姿に変わります。両目は暗い眼窩の中に光の点が浮かび、アンデッドの邪悪な精神の気配を漂わせるのです。ドラコリッチの邪悪さは最も邪悪なドラゴンにすら勝り、すべてを支配したいという衝動に駆られます。ドラコリッチは悪魔じみた頭脳を持つ暴君であり、複雑に絡み合った醜悪な陰謀を作り上げ、力に飢えた者や欲望に駆られた者を誘惑して下僕に使うのです。ドラコリッチは人目につかぬ位置で暗躍し、己の存在を隠し続けるための計画を常に動かしているため、敵に回せば狡猾で手強い。
ドラコリッチの作成には、適切な儀式を準備できる魔道士またはカルト教団員の集団とドラゴンが協力しなければなりません。この儀式でドラゴンは特別に調合した毒を飲んで死ぬのです。そして儀式に参加している術者たちがドラゴンの魂を捕らえ、リッチの経箱と同様の機能を持つ特別な宝石に魂を移します。ドラゴンの死体が腐り果てると、宝石の中の霊魂はドラゴンの遺骸に戻り、骸骨が再び動き始めるのです。
以後、ドラコリッチの物理的な肉体を破壊された場合、その霊魂はこの宝石に戻ります(ただし霊魂と宝石が同じ次元界にある場合に限ります)。この宝石が他のドラゴンの死骸に触れると、ドラコリッチの霊魂はその死体に憑依し、死体は新たなドラコリッチとなるのです。ドラコリッチの霊魂の宝石が霊魂と別の次元界にある場合、アンデッドとしての肉体が破壊された時点でその霊魂は行き場を失い、あの世へ行くことになります。
年齢段階がエインシャントまたはアダルトのトゥルー・ドラゴン(真竜)のみがドラコリッチに変化できるのです。より若いトゥルー・ドラゴンや「トゥルー・ドラゴンではないが種別がドラゴンであるクリーチャー」(ワイヴァーンやヒュドラーなど)がドラコリッチに変化しようとした場合は、ただちに死にます。シャドウ・ドラゴンはすでに物理的な体の大半を失っているため、ドラコリッチに変化できません。
ドラコリッチになったドラゴンのデータは、以下の項目を除いて元のままです。
「水陸両生」など、生物としての生理機能に基づいた特徴はすべて失われます。ドラコリッチは従来の住処アクションの一部または全部を失っていたり、新たな住処アクションを獲得したりする場合もあります。
クリーチャー種別がドラゴンからアンデッドに変わるため 、呼吸と飲食と睡眠が不要です。
TRPG『ログ・ホライズンTRPG』では、「
TRPG『ゴブリンスレイヤーTRPG』では、「
シャドウ・ドラゴン
『D&D』発祥と思われるので、著作権に抵触します。
あなたの「剣と魔法のファンタジー」に登場させたいのであれば、名称と形態を変えてください。
TRPG『Dungeons & Dragons』第五版では、トゥルー・ドラゴン(真竜)が影の世界シャドウフェルで産まれるか、シャドウフェルの憂鬱に長く染まった結果、シャドウ・ドラゴン(影竜)が生まれます。シャドウ・ドラゴンの中にはシャドウフェルの荒廃した風景と
この世界の荒涼とした場所や地下洞窟の深き闇の中に、シャドウフェルに通じるポータル(転移門)が出現することがあります。そしてその場所がドラゴンの住処だった場合、真っ先にポータルを見つけて門をくぐるのはそのドラゴンでしょう。自分の住処で何カ月も何年も眠り続けていたエインシャント・ドラゴンが、気づかぬうちに開いたポータルによって神隠しにあったケースもあるといいます。
シャドウ・ドラゴンへの変化には何年もかかるのです。その間、ドラゴンの鱗は徐々に輝きを失い、炭のように黒くなってゆきます。皮膜の翼は透明になり、両目は不統一な灰色一色に変わるのです。シャドウ・ドラゴンにとって日光は忌むべきものであり、明るい光の下では暗闇の中にいる時よりも弱体化してしまいます。闇の中にいるシャドウ・ドラゴンはかつての自分自身の影のような幽霊めいた姿になるのです。
ドラゴンの魔法的な性質はシャドウフェルを惹きつけます。それはまるで、この影の次元界そのものが強大で荘厳な爬虫類(=ドラゴン)を欲しがっているかのようにも見えるのです。また、シャドウフェルにはその住人を意気消沈させる力もあります。この次元界に長く留まれば留まるほど、この次元界の無気力感を受け入れてしまうようになるのです。ドラゴンはシャドウフェルを訪れて何か月も何年も経つうちに、己が変化しつつあることに気づきますが、同時にその変化を防ぐ手立てがないことにも気づくのです。
シャドウ・ドラゴンはシャドウフェルの力に強く染まっているため、物質界に帰ってきた後も己の変化した体を元に戻せません。シャドウ・ドラゴンの中にはシャドウフェルでともに過ごす友人を求めて定命の世界の他のクリーチャーたちを誘う者もいます——そのドラゴンが友人に飽き飽きして喰ってしまうまでの短い友情である場合もままありますが。一方喜んでシャドウフェルを離れ、二度と帰らないシャドウ・ドラゴンもいます。物質界のほうが財産も力も手に入りやすいとわかっているからです。
ドラコリッチはアンデッド化した時点でドラゴンとしての性質を失っているため、シャドウ・ドラゴンにはなれません。
噛みつきは死霊ダメージに変わり、ブレスも死霊ダメージを与えるものに変わります。死霊ダメージを受けてhpが0に減った人型生物は即座に死亡するのです。そしてこのドラゴンのイニシアチブ順の直後に、その人型生物の死体から一体のシャドウが出現し、このドラゴンの制御下で行動します。
最後に
今回は「亜竜族:ドラコリッチ、シャドウドラゴン」についてまとめました。
ともに『D&D』固有のクリーチャーですが、その設定が興味深いがゆえに、あなたの「剣と魔法のファンタジー」に登場させたくなるのではないでしょうか。
その際は若干の形態の変化と、名称の変更をしてください。アイデアだけをいただいて、存在そのものを使わないことがポイントです。
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