722.事典篇:亜竜族:ワイバーン、ヒュドラ

 今回は「ワイバーン」「ヒュドラ」についてです。

 どちらも竜族ではないのですが、よく一括りにされますので、ここで取り上げました。

「ヒュドラ」はヤマタノオロチのような生き物で、和風の「剣と魔法のファンタジー」にも合います。





事典【亜竜族:ワイバーン、ヒュドラ】


 今回は「ワイバーン」と「ヒュドラ」についてまとめました。

 ワイバーンとドラゴンとの決定的な違いは前脚があるかないかです。それ以外では後ろ脚がワシの脚であり、尻尾が毒蛇となっています。ワイバーン最大の脅威はこの尻尾の毒針です。

 ヒュドラはギリシャ神話発祥の怪物です。ドラゴンに似た姿をしていますので、ここで取り上げています。ですが元々は脚のない大蛇のような姿とされ、日本の「ヤマタノオロチ」もヒュドラに含まれるとされているのです。




ワイバーン

 イギリスの紋章や印章、旗章などに見られる竜の図像の一つ。およびそこから派生した架空の怪物。

 一般的にはドラゴンの頭、コウモリの翼、一対のワシの脚、ヘビの尾に、尾の先端には矢じりのようなトゲを供えた空を飛ぶ竜とされます。その口からは時に赤い舌が伸び、また炎を吐いていることもあるのです。体色は緑と赤の二つあります。

「二足の竜」の図像は、イギリスを除くヨーロッパではドラゴンの一般的な形態の一つと扱われており、これをワイバーンとしてドラゴンから区別するのはイギリス及びイギリスの旧植民地に特有のことです。またそのイギリスにおいても当初からワイバーンとドラゴンは区別されていたわけではありません。

 ワイバーンは紋章学の中で発展した存在であるため、その起源となるような伝説や神話は存在しません。ワイバーンがいつ紋章学の中に限定されず想像上の怪物として扱われるようになったのかははっきりしていないのです。



 TRPG『Dungeons & Dragons』第五版では、野外をゆく旅人は、翼を持つ影、すなわち獲物を運ぶワイヴァーンが大空を横切るのを見かけることがあります。偉大なるドラゴンの遠戚にあたるワイヴァーンは、ドラゴンと同じ密林や洞窟を狩場とするのです。ひとたびワイヴァーンが目撃されたなら、辺境の土地土地に警報が鳴り響きます。

 ワイヴァーンは鱗に覆われた二本脚と皮膜の翼を持ち、しなやかな尾の先端にはワイヴァーンの最強の武器である猛毒の針が生えているのです。尾の猛毒は血流に乗って一瞬で心臓まで流れ込み、その過程で静脈と動脈がずたずたになります。これほど危険あるにも関わらず、多くの狩人や冒険者がワイヴァーンを追跡してこの毒を入手し、錬金術の材料に使ったり武器に塗ったりしようとするのです。

 ワイヴァーンが着陸して戦うことはありません。例外は、どうしても獲物に爪が届かない場合か、空中戦闘に適さない場所に誘い込まれた場合です。地上での戦闘を強いられたワイヴァーンは身を低くかがめ、毒針を頭上高く持ち上げて唸り声とシュウシュウ声をあげます。

 ワイヴァーンはこれという獲物に目をつけると決してあきらめません。あきらめるとしたら、自分が重傷を負うか、ちょこまか逃げ回る獲物を追ううちにより捕まえやすそうな別の餌を見つけたときぐらいです。獲物がワイヴァーンの入れない狭い場所に逃げ込んだ場合、ワイヴァーンは獲物が隠れた場所をじっと見張り続け、好機あらばすかさず毒針を突き刺そうとします。

 ワイヴァーンは普通の動物よりは知能が高い。しかし遠縁である本物のドラゴンのような知性までは持ち合わせていません。それゆえに、急降下してきたワイヴァーンに襲われても落ち着きを失わなかった者はワイヴァーンを騙したり避けたりできるかもしれません。ワイヴァーンは獲物めがけて一直線に進み、待ち伏せの可能性など一顧だにしないからです。

 ワイヴァーンを飼いならして乗騎にすることは不可能ではありませんが、困難で危険な挑戦になります。最も成功率が高いのは、ワイヴァーンを卵から育てる方法です。それでもなお主人になろうとした多くの者たちが、乗騎候補の暴力的な性質によって命を落としてきました。



 TRPG『PATHFINDER RPG BESTIATY』では、ワイヴァーンは野蛮かつ粗暴で底意地の悪い爬虫類であり、より強力な竜の血に連なる獣です。常に攻撃的かつ短気で、目的のためにはすぐに力に訴えます。そのため一般にドラゴンはワイヴァーンを見下しており、明らかに品性もウィットも欠けるこの遠縁のことを未開の蛮族くらいにしか思っていません。そして、この一般論はほとんどのワイヴァーンに当てはまります。知性の面では動物的とは言い難く、会話能力もあるのですが、ほとんどのワイヴァーンは単に交渉の機微に耳を傾けようとせず、まず戦って、殺すことも逃れることもできない敵においてのみ話し合いに臨むのです。

 ワイヴァーンは縄張りを持つクリーチャーです。ときおり大きな獲物を小集団で狩ることもありますが、基本的にワイヴァーンは単体で暮らすクリーチャーで、広さ100〜200平方マイル(約260〜510平方km)に及ぶ地域で狩りをします。ワイヴァーンは獲物の豊富な縄張りを巡って、同族同士で死ぬまで戦うことで知られているのです。

 常に飢えていて騒ぎを巻き起こすものの、(おだてと脅しと食べ物と宝の巧みな組み合わせによって)友好的になったワイヴァーンは強力な味方となります。ワイヴァーンはしばしば巨人や人型怪物に番兵として仕え、またリザードフォークやボガードの部族にはワイヴァーンを乗騎として用いるところすらあるのです。もっとも、長きに渡って喜んで下賤なクリーチャーの乗馬役を務めるようなワイヴァーンは稀で、通常はそのようにお膳立てするには食料と金銭の面でひじょうに高くつきます。

 ワイヴァーンの体長は約16フィート(約4,8m)で、その半分は尾によるものである。平均的なワイヴァーンの体重は2,000ポンド(約900kg)。



 TRPG『ADVANCED FIGHTING FANTASY』第2版『モンスター事典――奈落の底から――』では、威厳に満ちたドラゴンとは別に、もう一種、下位の空飛ぶ竜がいます。それがワイヴァーンです。最大でも翼長10メートルにしかなりませんが、それを除けばドラゴンによく似ているのです。ただし足は2本で、そのため翼のあるトカゲというより、むしろ鱗のある鳥のように見えます。

 体色は普通は緑か茶で、腹側は色が薄くなっているのです。目は赤く、つねに悪意に満ちたずる賢い光を放っています。

 大柄な従兄ドラゴンと同じように、ワイヴァーンも口から炎の息ブレスを吐きますが、それは長く続く帯状の炎というより、むしろ一瞬の爆発のようなものです。この巨大な獣はその後、地面に降りて大きな鉤爪と牙で攻撃し、相手の死体をねぐらに持ち帰って餌にします。



 TRPG『Tunnels & Trolls』完全版『MONSTERS! MONSTERS!』では、ワイバーンは「下級のドラゴン」です。トカゲを親に持ち、後ろ足で立っている鷲を想像してみてください。火は吹きませんが、戦いは好みます。また、ときどき強力な魔法使いの従者や使い魔として働いている姿が見かけられます。

 ワイバーンはサイズを除けばドラゴンによく似た姿をしています。ただ1つドラゴンと違うのは、前足がなく、翼に鉤爪が付いていることです。また、ワイバーンは炎などは吹きません。ドラゴン属にしては御しやすいために、邪悪な魔術師や風変わりな戦士などが使い魔や乗馬代わりに操っていることがよくあります。

 ワイバーンは空を飛びます。キャラクターを上空に運び、落としてダメージを与える戦法もとれます。



 TRPG『ソード・ワールドRPG』完全版では、ワイバーンはドラゴンの亜種のひとつだといわれています。全長は10メートル以上、大きな翼によって空を飛びますが、前脚はありません。住む場所を選ばないので、大陸全土で恐れられています。ドラゴンと違って知能が低いので、呪文は使わず、炎を吐くこともありません。ワイバーンの尻尾の先には猛毒の針があります。



 TRPG『ロードス島戦記RPG』では全長12mを超える前脚のないドラゴンの姿をしており、ドラゴンの亜種と呼ばれています。尾に巨大な刃状の棘を持っており、そこからは猛毒が染み出します。



 TRPG『クリスタニアRPG』では、巨大な翼を持つ、前脚のないドラゴン。砂漠や森、山岳地帯などに棲んでいます。大型の動物を狩って餌としているのです。尻尾の先には、サソリのようなトゲが生えていて、致死性の猛毒が仕込まれています。通常武器は効果がありません。



 TRPG『ログ・ホライズンTRPG』では、鋼尾翼竜ワイヴァーンは、高地に生息する亜竜族の魔獣。翼が極端に発達しており、《鷲獅子》を凌駕する飛行速度を誇ります。滑空の勢いのまま繰り出される尾の一撃は電光をまとい、獲物に深手と変調を与えるのです。基本的に群れで棲息しており、不用意に戦いを挑めば無事では済まないでしょう。

影尾飛竜シャドウテイル・ワイヴァーン

 渓流や密林に生息する「飛竜」の一種。翼の差し渡しは5メートルに及び、木々の影に溶け込む黒から濃紺の鱗を持ちます。この狡猾な捕食者は獲物の頭上から逆落としに襲いかかり、強靭な後ろ脚で捕らえ舞い上がる。そして太い尾とその影に隠した逆トゲを持つ細い尾――本命の影尾を撃ち込み獲物の命を奪うのです。



 TRPG『ゴブリンスレイヤーTRPG』では、飛竜ワイバーンは、両腕に翼を持つ二足の竜で、竜の亜種です。獣同然の知性しかなく、ときに人に飼い慣らされることなどから、竜の中には一緒にされることを厭うものもいます。





ヒュドラ

 ヒュドラーはギリシャ神話に登場する怪物です。

 テュポーンとエキドナの間の子であり、オルトロス、ケルベロス、キマイラの兄弟。また一説にネメアの獅子、不死の百頭竜ラドン、プロメテウスの肝臓を喰らう不死のワシ、スピンクス、パイア、金羊毛の守護竜とも兄弟。

 トレミーの48星座の海蛇座はヒュドラーのことです。

 ヒュドラーはギリシャ神話を代表する怪物のひとつで、ヘラクレスによって退治されました。これはヘラクレスの12の功業のひとつとして知られているのです。ヒュドラーとは古典ギリシャ語で「水蛇」を意味しますが、神話ではアルゴリス地方のレルネーに住む怪物のことを指し、ヘシオドスによれば女神ヘラがヘラクレスに対する恨みの感情から育てたとされます。

 巨大な胴体に九つの首を持つ大蛇の姿をしていたが、首の数については百とする説もあるのです。絵画などでは前脚と後ろ脚、翼を持った姿で表されることもあります。

 ヒュドラーは不死身の生命力を有しており、九つの首のうち八つは倒せますが、すぐに傷口から新しい二本の首が生えてくるのです。加えて中央の首は不死とされます。ヒュドラーは猛毒の恐ろしさでも有名で、ヒュドラーの毒を含んだ息を吸っただけで人が死ぬほどです。またヒュドラーが寝た場所は猛毒が残っているために、その場所を通った者はさらに苦しんで死ななければなりません。しかも猛毒は解毒できなかったのです。そのためヘラクレスはヒュドラーを退治した後にその毒をやじりに塗って用いましたが、その矢傷は不治であり、決して癒えることがなかったのです。そのことが後にケイローンやポロスのような善良なケンタウロス族だけでなく、ヘラクレス自身を死に追いやったと伝えられています。

 神話によればレルネーの沼地に住み、しばしば人里を荒らしてまわっていました。このためミュケナイ王エウリュステウスはヘラクレスにヒュドラー退治を命じたのです。これはネメアの獅子退治に続く二番目の難行となりました。

 ヘラクレスはヒュドラーの吐く毒気にやられないように、口と鼻を布で覆いながらヒュドラーの巣に火矢を打ち込んで誘き出してこれと戦ったのです。しかしいくら棍棒で叩き潰しても、二つの新しい首が生え、倒せば倒すほど首が増えていくことにヘラクレスは気がつきました。

 ヘラクレスは甥のイオラオスに助けを求めたのです。イオラオスは首の傷口を松明の炎で焼き焦がす方法を思いつき、次々と傷口を焼いて再生するのを防ぎました。ヒュドラーを殺すには真ん中の「不死」の一本をどう処理するのかですが、ヘラクレスはその首を切り落として巨大な岩の下敷きにして倒したのです。

 戦いの後、ヘラクレスはアテナの助言に従い、猛毒を含んだヒュドラーの胆汁を取り出し、自分の矢に塗ってその後の戦いに用いました。ヘラクレスの剛力とヒュドラーの毒の力で一撃必殺の武器となったのです。



 TRPG『Dungeons & Dragons』第五版では、ヒュドラは怪物的な爬虫類で、ワニに似た胴体から蛇のような長い頭がたくさん生えています。その首を切り落とすことは可能ですが、魔法的な力によってあっと言う間に新しい首が生えてきます。典型的なヒュドラの首は五本です。ヒュドラの首が切り落とされたターンで[火]ダメージを与えていれば、新しい首は生えてきません。[火]ダメージを与えていなければ一つの首から二つの新しい首が生えてきます。

 宇宙黎明の頃、邪竜の女王ティアマトは敵対する竜神レルネーを殺害し、その血潮を多元宇宙に飛び散らせました。すると諸世界に落ちた一滴一滴の血から一頭ずつ、死せる竜神の憎悪に劣らぬほどの飢えを宿したヒュドラが生まれたのです。この恐るべきクリーチャーに腕試しを挑んだ英雄豪傑は数多く知られています。

 貪欲で大喰らいの怪物であるヒュドラは、狂ったような速さで獲物にかじりつき食いちぎるのです。縄張り内の食糧を食い尽くし、ヒュドラから逃げる頭のあるクリーチャーがみな逃げ去ってしまうと、餌を求めて別の場所に移動します。ヒュドラの飢えはあまりに激しいため、餌がない場合は頭同士が共食いを始め、自分自身の肉にかじりつくことすらあるのです。

 ヒュドラは生まれつき泳ぎが達者で、河川、湖岸、浅瀬、水没した沼地などに住みます。風雨や暑さをしのぐ必要がほとんどないので、巣は作らないことが多い。ですが冷涼な土地では、寒さから身を守るべく洞窟や廃墟に住みつきます。

 ヒュドラは寝ている間も一つ以上の頭が起きて見張りについているため、ヒュドラを不意討ちするのは難しいのです。



 TRPG『PATHFINDER RPG BESTIATY』では、ヒュドラの恐るべき大蛇めいた細い胴体から、怒り狂う蛇の頭が何本も生えています。

 ヒュドラを倒すには首をすべて切り落とすか、胴体の息の根を止めなければなりません。首を一本切り落としても、切り口から新しく2本の首が生えてくる。ヒュドラが一度に持てる首の数の上限は、元々の首の数×2です。落ちた首の再生を防ぐには、新しい首が生えてくる前に切り口に対して[火炎]か[強酸]のダメージを与えなければなりません。範囲効果による[火炎]か[強酸]のダメージは、ヒュドラの胴体にダメージを与え、同時にすべての切り口を焼きます。すべての首が切り落とされ、すべての切り口が[火炎]か[強酸]で焼かれるまでは、ヒュドラが首を失うことによって死ぬことはないのです。

 パイロヒュドラ/クライオヒュドラは変種です。

 パイロ(火炎)ヒュドラは砂漠や火山に住み、〈火〉の副種別を得、首はそれぞれ[火炎]ブレスを吐きます。

 クライオ(冷気)ヒュドラは寒冷な湿地や氷河に住み、〈冷気〉の副種別を得、首はそれぞれ[氷雪]ブレスを吐く。

 パイロヒュドラに[火炎]攻撃を行なっても首の再生を阻止できませんが、切り口に[氷雪]ダメージを与えれば阻止できます。[強酸]は変種ヒュドラのいずれに対しても通常どおりに有効です。



 TRPG『ADVANCED FIGHTING FANTASY』第2版『モンスター事典――奈落の底から――』では、ヒドラは多くの頭を持つ怪物で、恐ろしいことに思いもかけない場所で出くわすこともあります。それほど多くはありませんが、英雄譚ではしばしば悪役を演じてもいるのです。爬虫類に属し、胴体の太い蛇に似ていて、いくつもの大きな頭が体から伸びる長い首に乗っています。緑がかった茶の鱗に覆われていますが、たいていは泥や粘液を滴らせているのです。この悪夢のような怪獣は体長10メートルにまで成長します。

 それぞれの頭には脳があり、別々に攻撃できます。戦闘では、ヒドラの1つの頭と白兵戦を行なえますがそれ以外からは身を守ることしかできず、頭はそれぞれ独立して攻撃します。望むなら、むき出しの胴体を攻撃することに注力してもかまいません。これなら自動的に攻撃が当たりますが、すべての頭から身を守らなければならなくなります。胴体が死んでしまえば、頭もまた死に、地には力を失った首が倒れ伏すのです。



 TRPG『Tunnels & Trolls』完全版『MONSTERS! MONSTERS!』では、ヒドラは、7〜9個の頭を持つ大蛇です。頭が切り落とされるとその傷口を火で焼かない限り、そこから新しく2本の頭が生えてきます。また、頭のうちの1本は不死です。

 ヒドラは7〜9本の頭を持つ蛇です。首ごとにダイス三個ぶんの耐久度を持っています。MR表記のときは、最初のMRを首の数で割った数値が首一本あたりのMRとなるのです。ヒドラにダメージが与えられたときは、それを比較し、各首ごとに均等ではなく、「首が飛んでいくように」ダメージを適用します。

 ヒドラの首が切られた場合、丸1戦闘ターン後に、切られた場所から2本再生してきます。たとえば、第1戦闘ターンに首を2本失ったヒドラは第3戦闘ターンの始めには新たに4本首を生やしています。耐久度はそのぶん自然回復します。

 このヒドラの首の再生を止めるには、首の切り口を焼くしかありません。切り口を焼くには、(たいまつなどを持っていたとして)一箇所当たり、ひとりの人間が1戦闘ターンかかります。「炎の嵐」魔法なら魔術師の経験レベルぶんの切り口を同時に焼けますが、キャラクター・パーティー側の合計ヒットに加えることはできません。

 ヒドラの首が一本になってしまった場合、逃亡を企てます。この一本最後に残った首は不死であるため、ヒドラを最終的に倒せません。

 ヒドラは種類によっては毒を吹くことがあります。



 TRPG『ソード・ワールドRPG』完全版では、ヒュドラは九本の首を持つ、全長10メートルの恐るべき大蛇です。主に湖沼や河川に住んでいますが、陸上でもペナルティーなしに行動できます。戦闘のときにはヒュドラは九本の頭部で攻撃します。このとき、一つの目標に対して九回攻撃をかけることも、別々の目標を狙うことも可能です。刃のついた武器でヒュドラに攻撃し、一撃で大ダメージを与えたなら首を一本切り落としたことになり、ヒュドラの攻撃回数は一回減ります。切れた首は5ラウンド後に再び生えてきて、攻撃回数は元に戻り、生命点も回復します。ただし首が落ちた直後に炎か電撃でダメージを与えた場合、首は再生しません。生命点が0になると、もはや首は再生しません。



 TRPG『クリスタニアRPG』では、首が9本に分かれた蛇。体長は軽く5メートルを超えます。湖や河川など水辺に棲み、近づいてきた生物を餌としているのです。戦いになれば、9匹の蛇(頭)が牙をむきます。水中でも自由に行動できるのです。



 TRPG『ログ・ホライズンTRPG』では、濁流の九頭竜オロチ・オーバーフローは、竜族の魔獣「多頭竜蛇」の一種。巨大な胴体から9本の首が生え、傷口を焼かない限り再生し続けます。





最後に

 今回は「ワイバーン」「ヒュドラ」についてまとめました。

『T&T』に登場しないのは、ドラゴンにまとめられているからかもしれません。

 タイトルに「ドラゴン」が付く『D&D』ではドラゴンの遠戚として取り上げられています。

「ワイバーン」は元々、紋章に用いた架空の生物ですし、「ヒュドラ」はギリシャ神話発祥ですから、著作権を気にすることなくあなたの「剣と魔法のファンタジー」に登場させられます。



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