721.事典篇:竜族:D&Dのメタリック・ドラゴン
今回は『D&D』と『PF』に登場するドラゴンのうちメタリック・ドラゴン(金属竜)についてまとめました。
メタリック・ドラゴンも体色によって能力が異なります。
ブロンズ、ブラス、カッパー、シルヴァー、ゴールドの五色のドラゴンの要約です。
事典【竜族:D&Dのメタリック・ドラゴン】
メタリック・ドラゴン
メタリック・ドラゴン(金属竜)は、知性を強く感じさせる存在です。収集欲はありますが、強奪はせず話し合いや難破船や廃墟などから宝物を集めています。
『Dungeons & Dragons』ではメタリック・ドラゴンも色彩によって特徴が異なりますのでご一読くださいませ。
ブロンズ・ドラゴン
ブロンズ・ドラゴン(青銅竜)は電撃ブレスと追い払いブレスを吐きます。
海辺の洞窟に住処を構え、海藻や魚を主食とします。住処の近くの浅瀬や海底できれいな珊瑚と真珠を集め、沈没船の宝を漁るのです。難破船を回収し、住処の中で修理して、宝物庫または卵を寝かせる巣として使っていることもあります。
彼らは友好的な動物の姿になり、面白そうな他のクリーチャーを観察するのです。戦争も大好きで、正しい目的のための戦いなら喜んで参戦します。
住処の近くの海岸を行き来する船を眺めて楽しみ、時にはイルカやカモメに化けて船や船員をもっと近くで観察しに行くこともあるのです。とくに大胆な者は小鳥や鼠に化けて船に忍び込み、積荷に宝物が隠されていないか調べようとします。自分の宝の山に追加すべき品を見つけたなら、船長と取引してその品を手に入れようとするのです。
積極的に圧政と戦います。また、多くのブロンズ・ドラゴンは己の体格と力を良いことに使って腕試しをしたいと思っているのです。住処の近くで揉め事が起きると争いの原因を見定め、善良な目的で戦っている側に力を貸そうと申し出ます。ひとたひとつの大義を奉じると誓ったブロンズ・ドラゴンは、その大義の忠実な支持者であり続けるのです。
圧政に対して蜂起した軍勢に力を貸すことにしたブロンズ・ドラゴンはほんの形ばかりの報酬を要求します。相手の懐にまったく余裕がない場合は、竜と人の同盟を記念した品や、軍事史に関する古い書物などを受け取るだけでしぶしぶ我慢する場合もあります。また圧政者の財産のうち「これは私が保管したほうが安全だ」と感じた物を要求する場合もあるのです。
TRPG『PATHFINDER RPG BESTIATY』では、ブロンズ・ドラゴンは、主張と報酬が正当かつ適切ならば、旅人や冒険者の味方になることで知られています。水の疑似呪文能力を有し、雷撃のオーラをまとい、追い払いのブレスを吐くのです。
ブラス・ドラゴン
ブラス・ドラゴン(真鍮竜)は炎のブレスと、睡眠ガスで相手を無力化します。
トゥルー・ドラゴンの中で最も社交的です。彼らはおしゃべりと、日光と、暑く乾いた気候をこよなく愛します。
住処は、砂漠の中の遺跡、峡谷、あるいは洞窟網にあり、天井には陽光を取り入れるための穴がいくつも開いています。
ブラス・ドラゴンは長い一生の中で何千ものクリーチャーと言葉を交わし、有用な情報を蓄え、蓄えた情報を財宝と引き換えに喜んで物語ります。知性の高いクリーチャーがブラス・ドラゴンと会話することなくドラゴンの元を離れようとしたら、このドラゴンはその相手を追いかけます。相手が魔法や力づくで逃げようとした場合は発作的な怒りで応じることもあります。そのクリーチャーは目が覚めると巨大な鉤爪で押さえつけられているか、首まで砂に埋められており、ドラゴンのおしゃべり欲が満たされるまで解放してもらえません。
ブラス・ドラゴンと同じぐらい話し好きのクリーチャーはこのドラゴンから信用されるが、このドラゴンは相手が自分をだまそうとしていることを見破れる程度には賢いのです。このドラゴンは自分を操ろうとした相手に同じ手口でやり返すことが多い。つまり、しばらくのあいだ相互に相手をだまそうとする会話ゲームを楽しむのです。
面白い相手と会話できるような魔法のアイテムを欲しがります。知性とテレパシーを有する魔法の武器や、中にはジンを封じた魔法のランプは、ブラス・ドラゴンが所有しうる中で最高の宝と言えます。
自分の宝を、砂山の中や、本来の住処から遠く離れた秘密の場所に隠すのです。彼らは宝の隠し場所を決して忘れないので、宝の地図は必要ありません。オアシスに隠された宝箱や、半ば砂に埋れた遺跡にしまい込まれた財宝を発見した冒険者や放浪者は用心するべきです。それはブラス・ドラゴンの財宝の一部かもしれません。
TRPG『PATHFINDER RPG BESTIATY』では、完璧なまでの話術の名手であるブラス・ドラゴンは、戦うよりも対話を好みます。ブラス・ドラゴンは直近のニュースや噂話を聞けるよう、人型生物の集落の近くに住処を構えるのです。砂嵐の疑似呪文能力を有し、火炎のオーラをまとい、睡眠ガスのブレスを放ちます。
カッパー・ドラゴン
カッパー・ドラゴン(銅竜)は減速ブレスを吐きます。移動速度が半分になってしまうのです。
乾燥した高地や丘の頂上付近にある狭い洞窟に住処を構えます。住処の中には偽の壁をこしらえ、その背後に隠された秘密の部屋に、これまで一生で蓄えてきた高価な鉱石や芸術品その他の稀少な品を保管するのです。開けた洞窟のあちこちに飾られた無価値なアイテムの数々は、宝探し屋を混乱させ、隠された本物の財宝から遠ざけるためのものです。
度し難いいたずら者で、ジョークとなぞなぞが大好き。丘陵地帯や岩がちな高地に住んでいます。性格は社交的で穏やかですが、欲が深くけちん坊な面もあり、自分の宝の山が危険に晒されたときは危険な存在になりうるのです。
とんち、良いジョーク、ユーモアあふれる話、なぞなぞを楽しみます。ジョークを言っても笑わない相手や、自分のいたずらをユーモアとして受け入れることができない相手には嫌な顔をします。
とくに吟遊詩人が大好きです。物語やなぞなぞや音楽でドラゴンを楽しませた者は、ドラゴンの住処の一部にしばらく泊めてももらえます。カッパー・ドラゴンにとって、吟遊詩人との友好関係はぜひとも獲得したい「宝」なのです。
宝の山を積み上げる際、カッパー・ドラゴンは大地に由来する宝を好みます。金属や宝石は彼らのお気に入りです。
カッパー・ドラゴンは財産を他人に見せる際に注意を払うのです。相手が自分の宝の山にある特定のアイテムを欲しがっているのだとわかったなら、そのアイテムを所有していることは決して明かしません。それどころか、好奇心旺盛な宝探し屋を、目的の品を巡るあてどない探索の旅へと向かわせ、遠くからその様子を観察して楽しんだりします。
TRPG『PATHFINDER RPG BESTIATY』では、この気まぐれな竜は、戦闘のほとんどの時間を相手を悩ませたりイラつかせたりするために費やます。疑似呪文能力を有し、減速化のオーラをまとい、減速化のブレスを吐くのです。
シルヴァー・ドラゴン
シルヴァー・ドラゴン(銀竜)は冷気ブレスと麻痺ブレスを吐きます。
人跡稀な寒い高山の頂の雲間を住処とするです。自然の洞窟網や廃坑となった鉱山跡でも快適に過ごせますが、できるかぎり人型生物の失われた文明の拠点に住みたがります。放棄された山頂の砦や、死して久しい魔法使いが辺鄙な土地に築いた塔は、すべてのシルヴァー・ドラゴンが夢見る理想的な住処です。
メタリック・ドラゴンの中で最も社交的で親しみやすく、助けを求める善良なクリーチャーに喜んで手を差し伸べます。
善い行動を心がけ、己の振る舞いが他の知的生命体を不当に傷つけぬよう気をつけること、これぞ道徳的な生き方であると、シルヴァー・ドラゴンは信じているのです。ゴールド・ドラゴンやブロンズ・ドラゴンのように悪の根絶に身を捧げることはありませんが、邪悪の行ないに手を染めたり、罪なき者を害するような輩に対しては喜んで敵に回ります。
シルヴァー・ドラゴンは他のシルヴァー・ドラゴンとの交流を楽しむのです。同族以外で彼らが真の友情を築く相手は人型生物のみであり、多くのシルヴァー・ドラゴンは竜の姿でいる期間と同じくらい長く人の姿で時を過ごします。親切な老賢者や放浪の若者といった友好的な人型生物の仮面をかぶり、命短き人間の仲間たちと強固な友情を培うシルヴァー・ドラゴンは多い。
真の姿に戻って配偶者を見つけたり、子どもを育てたり、自分の財宝を管理したり、個人的な用事を片付けるために、定期的に人間界の生活を離れる必要が生じます。竜の姿でいる間に人間の時間感覚を忘れてしまい、人間界へ戻ってきたときにはかつての仲間たちが年老いるか死んでいたという例も少なくありません。その結果、一体のシルヴァー・ドラゴンが人型生物の一族と何世代にもわたって友誼を結ぶことも多いのです。
あらゆる種族の人型生物と友情を結びますが、エルフやドワーフのように寿命の長い種族よりもヒューマンのように寿命の短い種族のほうが、ドラゴンの好奇心に火をつけやすい。ヒューマンの活力と衝動にあふれた短い一生は、シルヴァー・ドラゴンの心をとらえて放さないのです。
人型生物の歴史遺産を所有することに喜びを感じます。ここでいう歴史遺産には、人型生物の(現代または滅びた過去の)帝国で鋳造された金貨銀貨の山や、多種多様な種族の手になる芸術品及び美麗な宝飾品も含まれるのです。船が一艘まるごと宝の山に埋もれていることもあります。王や女王の棺、玉座、古代帝国の皇位継承の証、発明品やからくり仕掛け、滅びた都市の廃墟から回収した石碑などもあるのです。
TRPG『PATHFINDER RPG BESTIATY』では、シルヴァー・ドラゴンはすべてのドラゴンの中で最も勇敢であり、弱気を助け悪を挫き、名誉ある行動をとるという騎士道の掟を自らに課しています。疑似呪文能力を有し、氷雪のオーラをまとい、麻痺のブレスを吐くのです。
ゴールド・ドラゴン
ゴールド・ドラゴン(金竜)は炎のブレスと弱体化ブレスを吐きます。弱体化ブレスは筋力で不利を被るのです。
他人の好奇心や恐れを呼び起こす心配なしに自由に振る舞えるよう、人里離れた土地に居を構えます。牧歌的な湖や河川のほとり、霧に包まれた島々、キラキラと水しぶきが舞う滝の裏に隠された洞窟網、あるいは太古の遺跡に住む者がほとんどです。
自分の住処の奥深くに宝の山を隠します。彼らの宝物庫には、持ち主の許しがなければ宝を何一つ持ち出せないような守りの魔法が幾重にもかかっているのです。
メタリック・ドラゴンの中で最も強く威厳に満ちており、献身的に悪を討ちます。
文字通りなんでも食べられますが、いちばん好きな食べ物は真珠や宝石です。ありがたいことに、ゴールド・ドラゴンはそういった宝物を腹いっぱい食べなければ満足しないというわけではありません。ゴールド・ドラゴンが食べられそうな財宝をプレゼントすれば、きっと喜んでもらえるでしょう——それが悪事を見逃してもらうためでなければ。
知恵の深さと公正さによって他のメタリック・ドラゴンたちから尊敬を集めていますが、善属性のドラゴンの中で最も超然としており妥協がないのです。自分のプライバシーを極度に重視しているため、自分の配偶者や子孫以外のドラゴンとはめった関わろうとしません。
年かさのゴールド・ドラゴンは野獣や人型生物の姿に化けることができます。変装中はめったに自分の正体を明かしません。行商人に身をやつして定期的に町を訪れ、地元の噂話を聞き集めたり、正直者の商売に出資したり、気づかれにくいやり方で手を貸したりすることもあります。動物に化けて迷子や放浪の詩人や宿の主人の友達になり、数日から数週間面倒を見てやることもあるのです。
TRPG『PATHFINDER RPG BESTIATY』では、ゴールド・ドラゴンは徳を体現する者です。他のメタリック・ドラゴンは金色の従兄を神聖なる力の代理人にして竜種の模範として尊び、助言や助力を求めます。疑似呪文能力を有し、火炎のオーラをまとい、弱体化のブレスを吐くのです。
最後に
今回は「竜族:D&Dのメタリック・ドラゴン」についてまとめました。
次回はドラゴンの亜種ともいわれる「ワイバーン」「ヒュドラ」についてです。
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