689.事典篇:妖精族:ドワーフ
今回は「ドワーフ」についてまとめました。
「ドワーフ」の初出は『北欧神話』です。著作権を気にせず使える種族になります。
「ドワーフ」が出てくる物語ではだいたい「エルフ」も登場するものです。
これは『北欧神話』に端を発しているので、かなり古くからの伝統と言ってよいでしょう。
事典【妖精族:ドワーフ】
ドワーフ族の初出も『北欧神話』です。
『北欧神話』では始まりの巨人ユミルの死体から湧いたウジ虫のうち暗かったものに人型と知性を与えられたものが「ドヴェルグ」と呼ばれる存在となります。「ドヴェルグ」の英語読みがドワーフです。J.R.R.トールキン氏の著作『指輪物語』などへの影響は強くあったはずです。
「ドヴェルグ」は現在のドワーフのように身長が低く、鉱夫や細工師などを生業としているのです。
『北欧神話』発祥ですので、あなたの「剣と魔法のファンタジー」にドワーフを出演させても著作権を問われることはありません。
ドワーフ
ドワーフは人間よりも少し背丈の小さい伝説上の種族です。民話、神話、童話、ファンタジー作品などに登場することが多い。高度な鍛冶や工芸技能を持つとされており、外観は男女ともに背丈が低いものの力強く屈強で、とくに男性はその多くで長い髭をたくわえています。
『北欧神話』には闇の妖精「ドヴェルグ」がいます。始まりの巨人ユミルの死体から生じたウジ虫に、主神オーディンらが人に似た姿と知性を与えます。その後も地中を好み、岩穴で暮らしたのです。エルフは小神族であり人々の信仰の対象でもありました。しかしドヴェルグは信仰の対象ではなく、しばしば神々と対立する立場で登場するのです。しかし対価に応じて神々の象徴となる魔力のある武器や宝の製作をする優れた匠としても描かれています。「ドヴェルグ」は太陽の光を浴びると石になる、もしくは体が弾け飛んで死ぬとされているのです。
現在残されている資料では地に住まう闇のエルフ「デックアルヴ(ダークエルフ)」と共通する部分も見られます。
『グリム童話』に収録されているドイツ民話『白雪姫』に登場する「七人の小人」はドワーフです。
J.R.R.トールキン氏『ホビットの冒険』『指輪物語』では架空世界である「中つ国」に住む種族としてドワーフが取り入れられています。
エルフや人間とは異なり、ドワーフは「イルーヴァタールの子ら」ではありません。ドワーフは鍛冶を司るアウレによって作られたとされます。しかしアウレには自らの作品に独立した生命を与える力がなかったのです。そのためアウレはイルーヴァタールにドワーフを作り出したことを告白し、イルーヴァタールはアルダの創造の計画にドワーフを加えることを約束し、ドワーフに生命を与えました。このことからドワーフは「イルーヴァタールの養子」と呼ばれるのです。アウレは七人のドワーフの父祖を作り、彼らはエルフが創造されるまで眠りにつかされました。
「中つ国」の山々から貴金属を採掘し、加工します。最も有名なドワーフの貴金属は「ミスリル」です(ファンタジー世界ではよく出てくる金属です)。
さまざまな点で、ドワーフはエルフと人間の中間に位置しています。彼らは不死ではありませんが、250年以上の寿命を持っているのです。彼らは一般的に人間よりも堕落しがたい種族ですが、欲に駆られて性急な行ないをする点では共通しています。
『ホビットの冒険』においてドワーフのトーリン・オーケンシールドは12人のドワーフを伴って袋小路屋敷を訪れ、財宝を取り戻す旅にビルボを加えました。
『指輪物語』においてドワーフのギムリは「指輪の仲間」に加わり、エルフのレゴラスと親友になったのです。
ドワーフは背の低い頑健な種族であり、女性も含め全員が髭を生やしています。他種族に比して植物や動物を含めてあまり親密とは言えず、植物を愛でることや乗馬などを苦手としているのです。ホビットに対しては友好的な場合が多く、エルフに対しては昔から不信感を抱いています。典型的なドワーフは鍛冶や石工を職業としており、彼らが作り出す作品の中にはエルフの作品よりも優れたものもあるのです。
J.R.R.トールキン氏によるドワーフの描写は後世の創作に大きな影響を与え、矮躯でありながら屈強、豊かな髭を生やしているといったイメージが共有されるようになりました。髭が生えるのは男性だけとするものと女性にも生えるとするものに設定が分かれるのです。大酒飲みで意地汚いが、手先が器用であり、鉱夫あるいは細工師や鍛冶屋などの職人であると同時に戦士(斧やハンマーが主武器とされることが多い)のイメージが強いと思います。
TRPG『Dungeons & Dragons』第五版では、ドワーフは勇敢で頑健であり、戦士、鉱夫、石細工や金属細工の名人で通っています。
身の丈は4〜5フィート(約122〜152cm)に満たないが、横幅が広く筋肉質なので体重は相当にある。平均150ポンド(約68kg)。ヒューマンとドワーフを比べてみると、ヒューマンのほうが2フィート近く背が高いのに、体重は同程度ということもままあります。ドワーフ族は勇気と持久力にかけても、体の大きな種族にいささかも劣りません。
ドワーフの肌の色は濃い茶色から、もっと色白のところに赤みがさしたものまでさまざまですが、いちばん多いのは薄茶色や濃褐色——つまり土のような色です。髪は長く伸ばして飾り気のない整え方をしており、その色は黒や灰色や茶色が多い。色白の者には赤毛もよくあります。ドワーフの男はひげを重んじ、念入りに手入れをするのです。
ドワーフは長ければ400年以上も生きます。平均でも350歳ほどで、50歳までは若者と見なされるのです。この長命ゆえにドワーフは、ヒューマンやハーフリングのような命短い種族とは異なる見方で世界を眺めています。
ドワーフはその愛する山々と同じように頑丈で我慢強く、数世紀の時の過ぎゆくのを堅忍もって耐え、容易に変わりません。
ドワーフ社会で最も重要な構成単位は氏族であり、彼らは氏族の伝統を尊びます。そしてドワーフは社会的立場を重んじます。自分の王国からずっと遠くで暮らしているドワーフも、自分がどの氏族に属しているかということはたいせつにしており、縁続きのドワーフにはすぐに気づくし、誓いや呪いには先祖の名を出します。「氏族なし」になるというのはドワーフに起こりうる最悪の運命です。
氏族の習わしを忘れはしません。ドワーフの神々への献身もこうした習わしの一つです。神々はドワーフの重んじる理想すなわち勤勉な労働、戦闘技術、鍛冶仕事への献身を高く掲げます。
ある者は氏族の失われた名誉を取り戻そうと願います。ある者は氏族がずっと昔に受けた不正に報復しようと望むのです。ある者は、追放に処されたのち、氏族内で新たな地位を得ようと逸ります。またある者は、偉大な祖先の帯びていた、何世紀も前に戦場で失われた斧を求めるのです。
ドワーフはみな意志が強く忠実で、言を違えず、やるときは断固やり抜きます。そのさまはときとして強情の域に達するのです。多くのドワーフは確固たる応報の観念を持ち、不当な扱いを受けたなら長く忘れません。一人のドワーフが受けた不正は、氏族全体に対する不正です。そのため一人のドワーフが報復を企てると、それは氏族全体を巻き込む争いに発展しかねません。
ドワーフの諸王国は山々の地下深く広がります。そこでドワーフたちは宝石や貴金属を掘り出し、鍛冶の炉で驚くべき品々を作り出すのです。彼らは貴金属や見事な装身具の美と芸術を愛します。そして一部のドワーフにおいては、この愛は貪欲へと変じるのです。山々の地下では見出だせない富は、どんなものでも、交易によって手に入れます。ドワーフは船が性に合わず、ヒューマンやハーフリングが代わって品々を船で交易するのです。他の種族の信用できる者はドワーフの居住地に歓迎されるが、やはり一部の場所には出入りできません。
異郷にいるドワーフの多くは職人、とくに武器鍛冶、鎧鍛冶、宝石細工師として身を立てています。中には傭兵や護衛になる者もおり、勇敢で忠実であるため、どこでもひっぱりだこです。
地下の生活に慣れており、闇や暗がりを見通す目を持つ。「薄暗い」光の中では「明るい」光の中であるかのように見通せる。また同じ範囲の暗闇の中を「薄暗い」光の中であるかのように見通せるが、色はわからず白黒の濃淡のみが見える。(エルフと同様に赤外線カメラのようなイメージです)。
【ヒル・ドワーフ】
ヒル・ドワーフは鋭い感覚、深い洞察、並々ならぬ頑丈さを備えています。
【マウンテン・ドワーフ】
マウンテン・ドワーフは剛力で頑強であり、険しい土地の厳しい生活に慣れています。ドワーフにしてはいくぶん背が高く、いくぶん色白であることが多い。
TRPG『PATHFINDER RPG CORE RULEBOOK』では、ドワーフたちは禁欲的で厳格な種族です。山の奥底を切り開いて造られた都市に身を落ち着けており、オークやゴブリンのような野蛮な種族の略奪を撃退しようと猛々しい決意を抱いています。ドワーフたちは他のどの種族にも勝る偏屈もので、ユーモアに欠ける大地の匠という評判を得てきたのです。彼らが住む高山地帯や危険な地下世界では巨人、ゴブリン、その他の恐ろしいものどもとの絶えることのない戦が引き起こされています。そのようなドワーフの歴史が、多くのドワーフたちの陰気な気質を形作っていると言えるかもしれません。
ドワーフは背が低くずんぐりとした種族です。幅広でぎゅっと詰め込んだような体格はがっしりとした外見を形作り、たいていの人間よりも1フィートほど背が低い。ドワーフたちは男性も女性も毛髪の長さを誇りとしており、男性はしばしば多種多様な留め具や、入り組んだ編み方で髭を飾り立てます。髭をつるつるに剃った男性のドワーフというのは狂っているか、またはそれ以上に悪いことの確たる証です――ドワーフという種族をよく知るものならば、髭無しドワーフを信用することはないだろう。
彼らの山岳城砦同士の距離は遠く隔たっており、これがドワーフ社会の内部にある多くの文化的差異の原因となっています。そのように分断されているにもかかわらず、世界中のドワーフは石造物への愛着、石と金属への職人技、建築への情熱、そして巨人、オーク、ゴブリン類への激しい憎悪といった共通する特徴を持っているのです。
かつてドワーフとオークは長い間隣人同士でしたが、彼らの争いの歴史は両種族の歴史と同じくらい古い。一般にドワーフはハーフオークに不信感を抱き、寄り付きません。ハーフリング、エルフ、ノームについては軟弱で軽率にすぎる、あるいは然るべき敬意に値するくらいには「かわいい」ものと思っています。人間と最も強く結びついています。人間の勤勉な性格と旺盛な食欲はドワーフの理想に近いものだからです。
ドワーフたちは名誉と伝統に突き動かされています。彼らは傍観者的だとよく皮肉られる一方で、彼らの信頼を勝ちえた者は、彼らが強い友情と正義の感覚を持っていることを理解できるのです。また彼らは懸命に働く一方で、より懸命に人生を楽しみます――よいエール酒があるときにはなおさら。たいていのドワーフは秩序にして善です。
ドワーフの冒険者は人間に比べて珍しい。とはいえ、世界のどこででも彼らを見ることができます。ドワーフたちは一族のために栄光を求め、生まれ故郷の要塞を豊かにする富を探し、陥落したドワーフの城砦を仇敵から取り返すために自らの砦を離れるのです。ドワーフの軍事行動はしばしば坑道戦と近接戦闘を特徴とするため、ファイターやバーバリアンといったクラスに就くドワーフが多い。
TRPG『ADVANCED FIGHTING FANTASY』第2版『モンスター事典――奈落の底から――』では、人間がまだ木々の枝を跳び回っていた頃、いくつかの種族はすでに大地を歩いていました。今日では、とくにエルフのように、多くの種族が人間との関わりをできるだけ遠ざけようとするのです。しかしドワーフは、勇猛な戦士であり腕の立つ職人だと認めてくれた、この若い人間という種族のそばで、長い間共存する
典型的なドワーフの身長はおよそ1メートルしかないが、身長がかなり高い人間よりもずっと年老いて見えます。顔には風雨にさらされたようにしわが寄り、肌は赤らんだ桃から茶までの色合いのいずれかです。特徴は長いアゴ髭で、あまりにも長いので編んでベルトのように腰に巻きつける必要があるほど。
彼らの最も好きな武器はバトルアックスとウォーハンマー、その他の叩き切る武器です。彼らは採掘や石工などに戦いと同じぐらい熟達しています。
ドワーフは、エールとパイプ煙草を好みます。せっかちすぎる人々はあまり好きではなく、人生を着実に、落ち着いて過ごすことを好むのです。急に怒り出すこともありますが、それは無礼な人間に軽んじられたときで、礼儀を教えるのに遠慮はしません。彼らはとても誇り高い存在で、勇敢さやよき戦いを評価します。
オークやゴブリン、他の残忍で卑劣な種族と軽蔑し、それらとの地下での終わりなき戦いがしばしば語られます。なによりもドワーフは貴重な宝石や金属を愛し、地中から掘り出して、盗人から油断なく遠ざけておくのに多くの時間を費やすのです。
TRPG『Tunnels & Trolls』完全版では、惑星トロールワールドに存在するドワーフには、いくつか種類があります。
古代の魔術師グリッスルグリムは唯一この世界で生まれた種族「グリッスルグリムの民」を創造しました。石を彫って彼らの姿を作り、配下の種族として命を吹き込んだのです。地中で延々と繰り広げられる石トロールとの戦闘で敵を倒すためでした。このとき異世界のミドガルド(別名「地球」)から転送してきたドワーフをモデルに使いましたが、それら「ミドガルド・ドワーフ」の一部はこの世界に残り、繁栄しました。
「ミドガルド・ドワーフ」は『北欧神話』に登場する巨人ユミルの死体に湧くウジ虫に起源を持ち、一人の狂人によって故郷から拉致されてきた古代の種族です。狂人グリッスルグリムは用が済むと、彼らのほとんどをミドガルドに戻しましたが、見逃された者もたくさんいました。勤勉な石工であると同時に、熟練の魔術師や戦士、商人でもある「ミドガルド・ドワーフ」は、この世界にうまく適応し始めています。「グリッスルグリムの民」の多くが地下深くに潜ったままなのに対して、より数の少ない「ミドガルド・ドワーフ」族はもう少し地下の浅いところを掘っています。「ミドガルド・ドワーフ」たちは意図的か偶然かはともかく互いに手を結び、数で勝る「グリッスルグリムの民から身を守っています。
「グリッスルグリムの民」は、見た目はほとんど「ミドガルド・ドワーフ」と変わりませんが、体のどこかに隠されている「G」のルーンによって判別できます。このルーンによって彼らは命を与えられています。ルーンがよく隠されるのは顎の下かどちらかの足の裏側です。最初から大人の姿で作られるため、子供のドワーフはいません。彼らは奥深い洞窟で働きながら20年〜50年かけて知識や個性を磨きますが、生涯姿は変わりません。ほとんどのドワーフは地下数キロの深さに掘られた要塞都市を去ることはありません。故郷では「グリッスルグリムの民」は秘密主義で疑り深く、貪欲です。
ドワーフのすべての種族には、大なり小なり共通の資質があります。全員ががっしりとした強靭な体躯を備えており、乏しい光の中でもよく目が見えます。またあらゆる鉱物についてひじょうに敏感です。これは宝石や原鉱石の場所を突き止めて価値を鑑定したり、金属を精錬するのに役立ちます。
冒険心旺盛なドワーフは一般に人がよく、頑丈でがさつな連中です。ダンジョン探索の仲間としては最高でしょう。
ドワーフはやる気さえあれば有能な魔術師になれますが、生まれつきたくましい筋肉に恵まれているため、多くが戦士の道を選びます。すぐれた職工ですが、発明家や革新家になるドワーフはほとんどいません。幸い、彼らはよくノームと手を組みます。ノームは突飛な発想をあれこれ思いつき、ときとしてドワーフはそれをもとに試作品を作ります。
めったに見られませんが「ミドガルド・ドワーフ」の子孫にタチの悪い「ダアク」という種族がいます。彼らは暗黒魔法に熱中するあまり堕落し、たくましい肉体や武器よりも、そうした魔法を好むようになりました。
TRPG『Tunnels & Trolls』完全版『MONSTERS! MONSTERS!』では、ドワーフを悪の道に引きずり込むには、お金をたんまりあげれば済むことです。ドワーフは妖精たちの勢力争いの中でつねに中立の立場にいて、どちらの側にも見かけられます。ドワーフは人間よりも背が低いものの、ほとんどが人間より体力があります。通常、ふしくれだった、不格好な姿をしています。洞窟や地下道に親しみ、広い場所は嫌います。しかし、ドラゴン以外の何ものをも恐れません。ドワーフとドラゴンはともに相手を忌み嫌っています。黄金を巡ってつねに争っているからです。
ドワーフはよく知られているように、髭面で無口な小人です。体力に優れ、戦士として高い素質を持っています。ドワーフは洞穴の民で、石細工や金細工を基本的ななりわいとしています。生活信条の違いからエルフとは仲が悪く、あまり交渉を持ちたがりません。
ドワーフの最大の興味は黄金にあります。ときに「邪悪な」ドワーフは黄金をめぐる仇敵です。
ドワーフはバルルクにひじょうに大きな恐怖感を抱いており、バルルクの命令にはそれがどんなことであっても逆らうことはできません。
TRPG『ソード・ワールドRPG』完全版では、ドワーフはかつては妖精界に住む妖精族の一員でしたが、今では人間たちの住む世界(物質界)に完全に入り込み、もはや妖精界に行き来する能力を失っています。その生活ぶりはもはや人間とまったく変わりありません。
彼らの身長はおよそ120センチほどで、丸々と太っており、だんご鼻です。男性は顎に長い髭を蓄えていることが多いのですが、女性には髭が生えていません。髪の毛は茶褐色から暗褐色で、目も同じような色をしています。肌の色は茶色に近い濃い色です。
彼らは暗闇の中でも昼間と同じようにものを見ることができます。また、手先がたいへん器用で、細工物の製作や、鍛冶などの技術に長けています。彼らの作品には人間では真似のできない見事なものが多数存在します。
ドワーフは、普通は自分たちの技術を生かして人間たちの街や村で暮らしていますが、中にはドワーフだけが住んでいる街や村もいくつか存在します。
彼らは部族意識がたいへん強く、部族内の規律を重んじ、これに反する行為はめったに行ないません。彼らは鍛冶の神でもある「ブラキ」を主神とする大地の神々を主に信仰しています。
ドワーフの寿命は人間より長く、200歳程度と考えられています。
TRPG『ロードス島戦記RPG』では、ドワーフはかつては大地や鉱物に関わりの深い妖精族の一員でした。しかしエルフほど精霊との結びつきを持たなかったこともあり、人間と同じような生活を送っています。
ドワーフは短い四肢と、低身長ながら筋肉質で骨太な体格をしており、体毛や肌の色は濃い者が多く、剛毛でほとんどの男性は髭を生やしています。平均的な寿命は100歳程度、最長で200年ほど生きます。平均的な体格は、身長・体重は男性が130cm程度・70kg程度、女性が120cm程度・55kg程度です。身体的には人間とあまり変わらない時間で成年に達します。
ドワーフは、手先の器用さを活かした職人や、鉱山での労働を生業とする者が大半です。性格は頑固で質実剛健な性質の者が大半ですが、多くは酒を好み、大酒を呑むと明るく陽気になりやすいようです。
ドワーフは部族で生活することが多く、そうした者は部族の掟などを重んじますが、人間の社会に溶け込み暮らす者も少なくありません。ほとんどの者は、30歳前後で一人前として認められます。
TRPG『クリスタニアRPG』では、ドワーフはもともとは大地の妖精界に住む妖精でした。それが神々の大戦のときに物質界に召喚され、そのままこっちに居着いてしまいました。
彼らの身長は低く、120センチそこそこ。しかし体重はかるく70キロを越えていて、ちょうど酒樽のような体格をしています。しかしお腹が出ている肥満体ではない。筋肉質でガッチリとした身体の持ち主です。その外見にふさわしく、たいへんな力持ちでもあります。
いちばんの特徴は、その立派な髭です。もちろん女性には生えませんが、男性にはかなり早い時期から立派な髭が生えてきます。彼らにとって、この髭はいちばんの自慢で、剃ったりすることはありません。いつも大事に手入れしています。
彼らは長寿な種族であって、人間の数倍の寿命を持っています。また、大酒飲みなことでも有名です。もちろん酒にはめっぽう強く、悪酔いなんて無縁です。
彼らは頑固者という点でも有名です。陽気な者もいることはいるがごく稀。たいていが頑固で融通のきかない性格の持ち主です。
暗闇でも昼間と同じように、自由に物が見えます。
また彼らは腕のいい職人です。材料と道具とじゅうぶんな時間さえあればどんなものでも作るし、加工できます。人数と材料さえあれば家だってお城だって作ってしまうのです。彼らの作った品物は人間では及びもつかないほどの完成度を持っており、高い値段で取引されています。
TRPG『グランクレストRPG』では、ドヴェルグはドワーフとも呼ばれます。ずんぐりむっくりとした小柄で頑強な肉体が特徴です。
TRPG『ログ・ホライズンTRPG』では、がっしりとした体型と小柄な背丈が特徴の人型種族。男性は髭がトレードマークで全体的に年齢より老成した印象を受けやすい。それとは裏腹に女性は年齢より幼い見かけになりがちです。心身ともに頑健で、耐久力や精神力に優れます。冒険者としては戦士職、回復職に適性があります。
TRPG『ゴブリンスレイヤーTRPG』では、
身体は150センチほどしかありませんが、樽のごとき強靭な体躯を誇ります。酒と飲食をこよなく愛し、勇敢です。重鈍ではありますが、体力があり、器用でもあるため、戦士に向いています。
30歳で成人として扱われ、800年から900年ほどの寿命を持ちます。
ドゥエルガル
TRPG『Dungeons & Dragons』第五版では、残忍な暴君ドゥエルガルはまたの名をグレイ・ドワーフ(灰色ドワーフ)といい、アンダーダークの奥深く、見事な都市に住んでいます。彼らは太古のドワーフ族の知識を用い、無数の奴隷を使って、ドゥエルガルの地下の王国を広げようと休みなく働いているのです。多くの者は(女性も含めて)頭に毛がなく、肌は血の気のない灰色。着ている服は石に溶け込む、くすんだ色で、身に着けている装身具もシンプルなものなのが、厳しく実用第一の態度をうかがわせます。
ドゥエルガルは昔はドワーフでしたが、欲に駆られ、絶え間なく大地をうがった結果、マインド・フレイヤーと出くわしてしまったのです。彼らは何世代もその囚人となっていましたが、邪神ラドゥグエルの助けを得て、やがて独立をかちえました。けれども奴隷の日々は彼らを永遠に変えてしまい、彼らの精神を闇に染めてしまったのです。暴君マインド・フレイヤーのもとを逃れた彼らは、暴君と同じほどに邪悪になっていました。自由をかちえたというのに、気難しく悲観的で他人を信用せぬ生き物になり、いつも骨の折れる仕事をしては文句を言ってばかりで、幸せであるとか誇りを持つというのはどういうことだったか、思い出せずにいるのです。彼らの工芸技術や作品は残りましたが、彼ら自身は温かさも、芸術の才もなくしてしまいました。
ドゥエルガルは同族にあたるドワーフ族その他、地下のすべての種族と争うのです。必要とあらば同盟を組み、利益がなくなり次第破ります。奴隷を捕まえてアンダーダークでこき使うのです。彼らにとって奴隷は無料の労働力にもなれば、通貨の代わりにもなります。
ドワーフ同様にドゥエルガルも相当の耐久力を誇ります。マインド・フレイヤーの奴隷として長らく過ごした結果、肉体に加えて精神もたいそう頑健になったのです。ドゥエルガルの精神は砦のようなもので、魅了も幻影もその他の呪文もはねのけます。
アンダーダークには奇妙な魔力が渦巻いており、ドゥエルガルは囚われの身で何世代も経つうちにこの魔力を吸収しました。ドゥエルガルは短い間(1分間)だけ自分の体を大きく、力を強くして、オーガほど大きく強い戦士になることができます。装備品もそれに合わせて一時的に大きくなるのです。それでも勝てない敵に出くわした時や、縄張りに近づくクリーチャーの動きを探る時は、自分を不可視にして闇に紛れるのです。
アンダーダークで長い年月を過ごしてきたため、暗視能力も研ぎ澄まされ、他のドワーフの倍の距離を見通せます。ですが、この鋭い視力は諸刃の剣で、日光のもとでは物がよく見えないのです。
TRPG『PATHFINDER RPG BESTIATY』では、ドワーフの従兄弟であるドゥエルガルは、自分たちの地下の領域に侵入した者をひどく嫌う、性根が腐ったクリーチャーです。しかし、それは彼らが地表近くに住む親戚に対して行なうことと比べればたいしたことではありません。
ドゥエルガルは地下深くの共同体に住み、親切な親戚たちを暗く歪めたもののように見えるのです。その肌は埃か灰をまぶしたかのように鈍い灰色だが、それは生来のものであり、彼らの住む地下の環境に溶け込るます。彼らは奴隷商人を生業としており、ドワーフではない捕虜のほとんどを骨の折れる労役に放り込むが、ドワーフなら見た途端に殺してしまうのです。戦闘に際して、ドゥエルガルは距離があるうちはクロスボウを射ち、数ラウンド後にはウォーハンマーに持ち替えます。数で劣るか、一定の差し迫った脅威(とじゅうぶんな空間)があれば、ドゥエルガルは特殊能力の「エンラージ・パースン」を使用し、敵に激しく襲いかかるのです。
ドゥエルフ
TRPG『Tunnels & Trolls』完全版では、ドゥエルフと呼ばれるハーフ・ドワーフは通常、ドワーフがダークエルフのヴァルタ族と交配することによって生まれます。どちらの種族も地下の環境を好むからです。ドゥエルフはエルフと同様、鉄に対して敏感ですが、忌避するわけではなく、地域で最高の鉄器職人になることもあります。
しかし、純血のエルフは金属を避けるため、ドゥエルフがエルフの共同体に長くとどまることはありません。男のドゥエルフは通常、成人すると同時に、純血のドワーフの共同体を出ていきます。彼らは立派な髭を生やすことができず、そのせいで下位種族と見なされるからです。
ダアク
TRPG『Tunnels & Trolls』完全版では、ダアクは「ミドガルド・ドワーフ」から分離した種族です。小柄で尖った耳と小さく細い目が特徴です。ドワーフ族の中ではあまりにも小柄で不利なため、禁じられた知識や好ましくない修業に手を染めていると言われています。
ダアクは同族にひけをとらない職工なのですが、鍛冶場や鉱山で黙々と働き続けるのは苦手です。大柄な同族と同じく、がっしりした体躯を備えていますが、より邪悪な魔法の使い方に長けており、危険な戦士やひじょうに悪賢い盗賊になれます。
ダアクは普通は燃え立つような深紅や黄色、緑といった派手な色のローブを好みます。トロールワールドのドワーフの多くが身につける、ありきたりな鉄や革とは大きく趣きが異なります。太いベルトには質素なスティレットから風変わりな鉤型の刃物、ノコギリの歯を持つナイフまで、さまざまな短剣をよくぶら下げています。
最後に
今回は「妖精族:ドワーフ」についてまとめてみました。
ドワーフとエルフの仲が悪い原因は『北欧神話』にあります。同じく始まりの巨人ユミルの死体から生まれたウジ虫同士ですが、片や光り輝くウジ虫であり、片や光っていない暗いウジ虫でした。光り輝くウジ虫は人型の肉体と知性を授けられ「エルフ」として世界樹ユグドラシルの第一層「アルフヘイム」に小神族として住まい、暗いウジ虫は人型の肉体と知性を授けられて「ドヴェルグ」としてユグドラシルの第二層「ニダヴェリール」の山々を掘り進んで住んでいます。
つまり神々から格差をつけられてしまったがために、双方相容れぬ存在となってしまったのです。またドヴェルグは太陽光に当たると石化または弾け飛ぶとされているために、光の妖精エルフは危険視されることになりました。
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