374.分類篇:年齢制限について

 今回は「年齢制限」つまり「レーティング」についてです。

『小説家になろう』では成人指定の基準がひじょうに厳しい。

 その点『ピクシブ文芸』『カクヨム』には「年齢制限」がありません。

(『カクヨム』では「セルフレイティング」として「残酷描写有り」「暴力描写有り」「性描写有り」を選べますが、検索するときにはそれをハネる設定がないので、システム上「年齢制限」はないと言えます)。

 これからのことを考えるなら、『ピクシブ文芸』『カクヨム』は「年齢制限」をかけるべきだと思います。

 現在は成人指定のものも普通に読めてしまうのです。





年齢制限について


 小説投稿サイトには「閲覧制限」のひとつとして「年齢制限」が設定されています。

 それらを正しく把握していないと、運営側から強制削除されることもあるのです。

 では、どういった分け方をすればよいのでしょうか。




R15

 小説投稿サイト『小説家になろう』では「R15」のレーティング(年齢制限)が設けられています。

 ここは基本的に「性的な意味合いがない」のだけれども「場合によっては性的な意味合いを持ってしまう」ものが設定されています。


 たとえば女性の胸部などは「性的な意味合い」を持たない描写であれば「R15」に該当するのです。

 ちなみに男性の胸部はたとえ半裸であっても「一般」になります。

 これは女性は「トップレスで出歩くと法律に抵触する」けど男性は「トップレスでも法律に抵触しない」からです。

 昔の少年マンガでは主人公が「ラッキースケベ」持ちで、突如として目の前で女の子の胸がはだけて「ポロン」するところを目撃するシーンがよくありました。

 これを引き合いに出して「ラッキースケベなら『一般』でもOKなんじゃないか」と考えるのは早計です。

「性的な意味合い」を持たなくても「R15」に該当すると冒頭で述べましたよね。

 例外があって、「赤ちゃんへの授乳シーン」に関しては同じように「性的な意味合い」を持ちませんが、「R15」を付けずに「一般」の小説として投稿しても問題ありません。

 多くの人は母親から母乳を与えられて大きくなったのです。

 もしそのことが「性的な意味合い」を持つというのであれば、我々人間は元来「性的な意味合い」を有する存在になってしまいます。

 となればすべての小説が最低でも「R15」指定ということになりかねません。

 女性の胸部を「大人が触る」場合は「性的な意味合い」を持ちますので、必ず「R-18」「成人向け」「性描写有り」に指定してください。

 それがたとえ偶発的であってもです。

 大人が触れば(触ろうとすれば)それだけで「R-18」「成人向け」「性描写有り」になります。


 また女性の衣服を引っ剥がすものも「R15」です。

 マンガの矢上裕氏『エルフを狩るモノたち』では、出会った女性エルフの衣服をもれなく引っ剥がします。

「男性の身ぐるみを剥がす」だけなら「一般」になるのです。

 これも男女差別と言えなくもありません。

 小説投稿サイトに載せる作品でこのように「女性の衣服を引っ剥がす」ものを書いたら即「R15」を付けてください。

 もちろんその先に「性交」が行なわれるような(行なわれることが窺えるような)展開であれば「R-18」「成人向け」「性描写有り」指定になります。

 このあたりが微妙なところです。

 少なくとも「女性の衣服を引っ剥がす」場面は最低でも「R15」になります。


 R15は基本的にこのような区分けでいいでしょう。




R-18

 女性の胸部などを「性的な意味合い」で書く場合は「R-18」「成人向け」「性描写有り」指定です。

 たとえば指で弄んだり大人が舐めたり噛んだり吸ったりするものは「R-18」「成人向け」「性描写有り」だと思ってください。

 女性の衣服を引っ剥がすときも「性的な意味合い」を持っている場合は「R-18」「成人向け」「性描写有り」指定です。


「性的な意味合い」として端的なのが、男女とも局部について書くことです。

 基本的に局部は「性的な意味合い」を持たずに書くことがまずありません。

 例外があるとすれば「赤ちゃん」とマンガの臼井儀人氏『クレヨンしんちゃん』くらいなものです。

 以前は銭湯で女風呂に入れる男子小学生がいましたから、その感覚で「小学生の局部ならいいだろう」とは思わないでください。

 局部は最も「性的な意味合い」を象徴しています。

 マンガの北条司氏『CITY HUNTER』の主人公である冴羽リョウのように、ズボンの中で男性局部がみなぎっている程度の「もっこり」描写であれば「R15」まで下げてもかまいません。

 元東京都知事で作家の石原慎太郎氏の芥川龍之介賞受賞作『太陽の季節』には「勃起で障子を破る」シーンが登場します。

 石原元都知事は在職当時これを引き合いに出して「これより性的なものは青少年健全育成条例に引っかかる」と自らボーダーラインを引きました。

「泥棒に法律を作らせる」ようなもので、まったく基準にはなりえません。

 小説投稿サイトは中高生の読み手が多いため、「障子を突き破る」描写であっても「R-18」「成人向け」「性描写有り」に指定すべきです。


 誰もが「R-18」「成人向け」「性描写有り」だと認識するのは「性交」についてです。

 言文一致体を模索していた頃の文学は「エロティック」な作品が多く、「性交」シーンを露骨に書いた文学小説もあります。

 だから「私の書いたこの文学小説で『性交』シーンを書いても『一般』で問題ないはず」とは思わないでください。

「性交」の描写が官能的であれ文学的であれ、基本的に「R-18」「成人向け」「性描写有り」です。

 たとえば「性交」があったはずなのにその描写をいっさい書かない手法も存在します。

 事を始める前と終わった後のシーンを繋げて、間にあるべき「性交」シーンの描写をバッサリと切り抜いてしまうのです。

 こうすれば「R15」までレーティングを落とせます。


 では「性交」はせずに相手の体を撫でまわしたりするものはどうでしょうか。

 即「R-18」「成人向け」「性描写有り」である「性交」シーンがないから「R15」でいいというわけではありません。

 読み手が「性的な興奮を催す」描写はもれなく「R-18」「成人向け」「性描写有り」です。

 たとえば「内股を撫でまわして」相手を焦らすような描写は「R-18」「成人向け」「性描写有り」になります。

 「体を撫でまわして」も「一般」で済むのは整体師やマッサージ師くらいなものです。


 また「法律に触れる行為」であれば「R-18」「成人向け」「性描写有り」でも規制が厳しくなっています。

 たとえば盗撮や痴漢や強姦といった刑事犯は「R-18」「成人向け」「性描写有り」でも書くのがはばかられる類いです。

 未成年を性的に扱う作品も「R-18」「成人向け」「性描写有り」ですら厳しい。

 これは「児童ポルノ禁止法」の拡大や世界的に見ても小児性愛思想が廃絶に向かっているためです。

 未成年を性的に扱うのは掲載そのものが危うくなります。

 だから小説投稿サイトの運営から削除を求められることもあるでしょう。

 たとえば「未成年少女」が「強姦されそうになる」シーンは「法律に触れる行為」に該当します。

 また「挿入」が著しく差し迫っているようなギリギリの描写では「性的な意味合い」しか持ちません。つまりそこだけ取っても「R-18」「成人向け」「性描写有り」です。

 これをたとえば「少女の衣服を引っ剥がす」→「男性がズボンの中で男性器をみなぎらせる」→「男性器がズボンごと剣で切り取られる」という形で「性的な意味合い」を持つ描写をすっぱりと削除できれば「R15」でも通る可能性があります。


「未成年への強姦」行為は「一般」や「R15」では扱えないので、ギリギリで止まったとしてもよくて「R-18」「成人向け」「性描写有り」、悪ければ「削除」は免れないと思います。

「このシーンはここまで書かないと読み手に緊迫さが伝わない」という意図があるのなら潔く「R-18」「成人向け」「性描写有り」に移行してください。

 もし「あくまでもシチュエーションの流れを読ませたい」だけなら、上記したように「ズボンごと男性器を切り取られる」ように描写で「性的な意味合い」を持たせないようにしてください。

「未成年との性交」と「強姦」という二つの犯罪があるため、削除対象になりえるのです。




残酷な描写あり

『小説家になろう』では「レーティング」の他に「残酷な描写あり」という登録必須キーワードがあるのです。

『カクヨム』では「残酷描写有り」「暴力描写有り」のセルフレイティングがあります。

『ピクシブ文芸』では「R-18G」という形で「18歳未満閲覧禁止かつグロテスク」という括りです。

 なにをもって「残酷な描写」「暴力描写有り」とするのでしょうか。

 最初に考えられるのは「人を殺害または傷害する行為」です。

 ミステリー小説で被害者が殺されるシーンを書けば「残酷な描写」「暴力描写有り」になります。

 交通事故に巻き込まれて受傷するシーンも「残酷な描写」「残酷描写有り」です。

 また死体(ゾンビ)が出てくるような作品も「残酷な描写」「残酷描写有り」に当たります。

 つまり「ケガをさせたり」「作中で人が死ぬ」場合は、もれなく「残酷な描写あり」「残酷描写有り」を設定してください。

 例外があるとすれば、戦記もので大国同士が戦って兵士たちが死んでいくシーンです。

 よく「一人を殺せば殺人犯だが、百万人を殺せば英雄だ」と言われます。

 戦場というきわめて過酷な環境下においては、武勲をあげるために敵兵士を殺しまわることが兵士には求められるのです。

 もちろん殺していく過程で「一刀で相手の右腕を斬り落とし、返す刀で胴体を切断した」ような描写をもっと詳しく刀を握る手への感触を克明に書く。

 またカッターで他人を害するような場面もやはり「残酷な描写あり」「残酷描写有り」とすべきです。

『ピクシブ文芸』はR-18Gというように「成人指定してかつグロテスク」に属します。

 なので過激な「残酷な描写あり」「残酷描写有り」「暴力描写有り」の小説は『ピクシブ文芸』に集まる傾向があるのです。

 死傷に関することであれば、確実に「残酷な描写あり」「残酷描写有り」「暴力描写有り」「R-18G」を設定するようにしてください。





最後に

 今回は「年齢制限について」述べてみました。

 年齢制限は各小説投稿サイトで個別のルールがあるので、業界統一の規定はありません。

 あくまでも投稿者側が「レーティング」を設定するしかないのです。

 ですが、稀に運営様から「レーティング」に関して要請されることがあります。

 その際、どのような項目において「レーティング」に引っかかるのかを把握しておけば、「運営様から」指摘を受けることもなくなるのです。

 ですが「読み手の方から」ご指摘されることもあります。



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