236.意欲篇:人は毎日少しずつ成長できる
今回は「成長」について書いてみました。
良い小説を書きたい意識があれば、あなたの作品はどんどん良くなります。
人は毎日少しずつ成長できる
成長を意識しながら行動すれば、人は毎日少しずつでも成長していきます。
成長を意識しなければ成長することはないのです。
良い小説を書きたい意識を持つ
あなたは「良い小説」を書きたいですか。
他人から褒められ喜ばれるような「良い小説」を書きたいですか。
出版社の目に留まるような「良い小説」を書きたいですか。
理由はどうあれ、今よりも「良い小説」を書きたいと意識していなければ、「良い小説」が書けるようにはなりません。たとえ一生書き続けても「良い小説」は一作たりとも書けないでしょう。
ではそもそも「良い小説」とはなにか。
簡単な言葉ですが、意味は多様性に富んでいます。
読んだ方々が「この小説、とても面白かったです」「読んでて楽しかったです」「次回作も期待しています」と言ってくれるような小説は、間違いなく万人が認める「良い小説」でしょう。
ネット小説賞などで開催社や出版社が「この小説は紙の書籍で出版すれば必ず売れるしメディアミックス戦略でより多くの売上が見込めるので、ぜひうちで出版させてください」と言ってくるような小説も、ビジネスとして「良い小説」になります。
どれを目標にしてもいいのです。とにかく今よりも「良い小説」を書きたい。その一念を貫き通すことができるかどうか。
その「向上心」がある限り、あなたの小説は書くたびにレベルアップしていきます。しかも際限なく。
今からでも遅くはない
スタートが早ければ伸びしろも当然大きくなります。
本コラムをお読みの中には現在二十代いや十代の方もおられるでしょう。
あなた方が今から「良い小説」を書きたいと「向上心」を持って執筆活動を始めれば、凡百の書き手から頭一つ抜け出ることも容易にできます。
そのためにはやはり「向上心」を持つことです。「向上心」があれば必ず「良い小説」が書けるようになります。
本コラムをお読みの中には中年以上の方もおられると思います。
五十代の方が一念発起して、今よりも「良い小説」を書きたいと思い立ってもスタートが遅いから伸びしろは小さいのか、とは思わないでください。
たとえスタートが遅れようとも向上心を持って日々研鑽していれば、自分の書きたいように書いている二十代の人よりもレベルは必ず上回れます。
条件によっては十代二十代の方よりも大化けする可能性もあるのです。
そのために必要なことはなんでしょうか。
効率化で加速度的に進化する
五十代でも若者に負けない伸びしろを得るには、あなたがこれまで生きてきた「人生」がものを言います。
あなたは若者の三倍も四倍もこの世を生き抜いてきたのです。その経験が若者の追随を許さない強みに化けます。
「でも、私の人生の中にそれほど化ける要素なんて見当たらないんだけど」
そうお思いの方も多そうですね。
実は「人生」とは「効率化」の積み重ねを表しています。新入社員の頃には十時間かかっていた仕事が、今では二、三時間で片づけられる。これは経験を積んで「効率化」のコツを身につけたからです。
若者は「人生」が短いため「効率化」の要領が悪いと考えられます。稀に「効率化」に長けた若者が現れるでしょう。そういう人のことを世の中では「天才」や「才能がある」と言います。
「天才」は他人より先の地点で「効率化」のスタートが切れるため、若くして頭角を現すのです。それに驕っていると凡人の努力に屈することになります。
そのことに気づいたときから「効率化」を磨いていっても時すでに遅し。まさに寓話『うさぎとかめ』です。
もし「天才」が才能に驕らず「効率化」を極めていったらどうなるのでしょうか。
それがヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトなのです。
彼は若くして天才的な演奏テクニックを有し、数多くの名曲を創り出します。
もし彼が夭折していなければ、音楽はどのような発展を見せたことでしょうか。
考えるだけでワクワクしてきませんか。
では五十代にして「人生」の経験を活かして「効率化」を極めていったらどうなるでしょうか。
それがレオナルド・ダ・ヴィンチなのです。
彼は若い頃からさまざまな芸術に触れ、経験を積み重ねて知識を充実させていきました。
そして徐々に画家として頭角を現していきます。
そして「知識」をさまざまな「効率化」で磨いていって彫刻家・建築家としても才能を発揮し、さまざまな発明を生み出していきます。
そしてレオナルドが最も注目を浴びたのは晩年になってからです。
おわかりになりますか。「天才」のレオナルドは地道に経験を積み重ねて「偉大な天才」へと進化したのです。
「才能」というものがあるとすれば、詰まるところ「効率化」つまり「要領の良さ」ということに他なりません。
だから中年以上の方にお伝えします。
今からでも遅くありませんよ。
「効率化」を極めて加速度的に進化していきましょう。
小説を効率化する
では小説を「効率化」するにはどうすればよいのでしょうか。
レオナルド・ダ・ヴィンチに倣います。
さまざまな芸術に触れ、経験を積み重ねて知識を充実させるのです。
そして小説とその他の芸術の共通点を見出だしていきます。
また人気のある小説をたくさん読んでその共通点を探すのです。
「効率化」とは「最小の投資で最大の利益を生み出す」ことです。
優れた芸術の共通点が見つかれば、それを活かすことで「最小の苦労で最大のヒット作を生み出す」ことができるようになります。
中年以上の方は仕事では管理職になっているか契約社員になっているかしていると思います。セミリタイアして家事手伝いをしていることも考えられますね。
その仕事や作業のスキマを利用して「今人気のある小説」という「最小の投資」を行なうのです。
そしてあなたの「人生」という経験を「最小の投資」に掛け合わせることで「あなた独自の表現」が見つけられます。
これを身につければよいわけです。
若者は「人生」が少ないので「最小の投資」に掛け合わせても「あなた独自の表現」が他者と差別化できるところまで及びません。
だからご年配の方のほうが「効率化」を加速度的に進化させることができるのです。
今からでも遅くありませんよ。
最後に
今回は「人は毎日少しずつ成長できる」ことについて述べてみました。
成長するんだと意識を持つこと。その意識を持って「効率化」を進めていくのです。
十時間かかっていたことがいつか二、三時間でできるようにします。
そのためには「今人気のある小説」をたくさん読みましょう。
そしてそこにあなたの「人生」を掛け合わせるのです。
そうすれば加速度的に進化していくことができます。
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