小説家を目指していた主人公は、ある日一人の少女を庇ってトラックに轢かれて死んでしまう。
気が付いたら、知らない白い空間に、机と椅子と――ノートパソコン。
ノートパソコンには、『異世界で俺は神になる!』というタイトルと、今自分が陥っている状況が書かれていた。
……と、なんとも不思議な状況から始まるお話です。
シュウが書いた設定で、タルサという女神も現れますが、この女神が強くて主人公大好きで可愛いっ!
でも主人公が好きなのも、ちゃんと納得の理由があるのです。
出て来るキャラクターが皆優しいです。(特に二部)
自分の大切な人の為に、戦う姿に心を打たれます。
そしてシュウ自身も、大きな力を持ちながらも、自分の為ではなく、大切な人の為、大切な人々の為に使おうと奮闘します。
ハーレム、チートとはちょっと違う、異世界転生作品です。
読み終わった後、ほっこり優しい気持ちになれますよ。
自作の小説が公募に落選し、落ち込んでいたシュウ。そんな中、少女をかばってトラックに轢かれたシュウは、気がつくと異世界に転生していて……
異世界に転生した「俺」と、助けられた「私」のそれぞれの視点で進んでいく物語が交わった時、感動と納得感を得られることでしょう。
物語が終わった後も彼らの物語は続いていくんだなあ…… と感慨深かったです。
追記
そして本当に続いた第二部! 冒頭の不穏さにハラハラしつつ読み進めました。新たな出会い、世界を揺るがす大きな出来事。様々な思惑が渦巻く中で絶望的な状況に立たされ…… それでも互いを信じ、愛し続けるシュウとタルサ。全ての登場人物が「生きている」と感じられる心理描写も魅力的でした。熱く、優しい物語でした!