あのクジラの空を越えて

作者 髭鯨

18

6人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

文明崩壊から5000年後、わずかに生き残った人々が海上都市『ハイビスカス』に住んでいるという設定。
空にはクジラが浮かんでいて、都市の寿命を少しずつ奪っていく――。

物語は、海上都市に住む溌剌とした少女カイが、 空に浮かぶ謎のクジラからやってきた少女、クゥと出会うところから始まります。

お話が進むにつれて、世界の直面している危機があらわになってきますが、
それと同時に、ハイビスカスのシステム、クジラの正体、カイとクゥ、彼らがそれぞれの立場からどうにかして、都市を人々を守ろうとしていることも、浮き彫りになっていくところが魅力。
脇をかためる大人たちも然り。
キャラクターがみんな非常にあたたかで、好感が持てます!

また、主人公のカイは空に憧れているのですが、彼女がよく口にする「飛んで行きたいぜ、ベイベー」という言葉には、広い世界に解き放たれたいら自由になりたい心が反映されていて、私は強い共感を覚えました。

そして洗練された文章からは、青い海と空を基調とした涼しげな画面が鮮やかに広がります!
個人的に、ジブリで映画化してほしい。笑

暑い夏にぴったりの、爽やかな一作。
今年は海に行かないなーという方も、
彼女たちとともに、世界の秘密を巡る旅に出てみてはいかがでしょう!?