現時点で、まだ連載途中(第6話)ですが、すみません、書いちゃいます。
カクヨムには人気や実力のあるいろんな作家の方がいて、私からすると、どれから読んでいいか分からないくらいに魅力ある作品が多数あるのですが、カクヨムデビューしてから約三ヶ月、最も興奮して、そのエピソードの更新を待ち侘びているのが、この「ニッキー・オハラハンの生涯」です。
理由の一つには、西部開拓時代を舞台にしたアウトロー物、というこのジャンルが大好物ということもあります。しかしまさか小説で!それも日本語で読めるなんて!
そして二つ目の理由は、精密な時代考証に裏打ちされたリアルな設定です。
冒頭でクルツ一家が如何にして西部まで流れてきたかが描かれますが、これほど完膚無きまでの過酷さと貧しさの表現は、小説以外の、例えば映画等の表現媒体も含め、見たことがありません。
そして三つ目の理由は、筆者の叩きつける様な、溢れるほどの、鮮やかなイメージ力です。ジャック「ワイルド・ボアー」ボロワーズにオハラハン家が襲撃されるシーンは圧巻の迫力でしたし、「ニュー・スウォンジーの決闘」のくだりでは、実際のストーリー以外に、ファレル・コンプトン著「人殺しの生涯」でのウソの逸話をあえて紹介し、読者の抱くイメージを、より西部劇っぽい、荒涼とした、殺伐とした肌触りにしています。
「ハウディ、きゃはは、おれ、ニッキー」
この、子供時代のニッキーが登場する場面は、非常に印象的でした。
伝説のガンスリンガー、「ニッキー・ザ・ブラスター」が最初に登場したときのセリフが「きゃはは」ですよ!
しかも、死んだ目をしているという!子供なのに!
これはブッ飛んだ小説に違いない、と思いました。
イカレてる、と。
勿論いい意味で、ワクワクする気持ちを込めてです。
連載更新、期待しています。
焦らず、じっくり、書いて下さい。
応援しています。