第3話

「圭太!!今日倉庫来ねぇ?」

「ん〜、ゴメンね。また誘って?」

髪を派手に染めたやつを軽くあしらって、また俺を見つめるコイツ。

橋本圭太。

この間から俺によく話し掛けてくる。

さっきのやつから睨まれる。

橋本は実は喧嘩が強いらしく、この地域の暴走族から勧誘されてる。

前までは、よく行っていたらしいんだけど、ここ最近は断っているらしい。

「圭太〜?昼飯行こうぜ?」

こっちの方は、宮本裕貴。

橋本の親友らしい。

「那津は?」

…よく懲りないな

「行かない」

毎回断ってるだろ。

「そう?じゃ、また後で!」

橋本は、宮本に何食べようかな〜なんて話し掛けてるが、宮本は無視している。

「霧矢、なんでお前アイツらと居んの?」

迷惑だみたいな目をして聞いてくる。

こいつ髪きれいだな、なんて思ってると。

「青木く〜ん!」

目の周りが化粧をしすぎて黒くなって、もはやパンダになっている女子が近付いてきた。

何種類もの香水の匂いが鼻をつく。

「ん?」

コイツ、青木っていうのか…

初めて知った。

入学時から、ずっとこの教室に通って来ているのに(橋本たちを勧誘しに)…


それよりも、香水の匂いがきつすぎて

頭が痛くなってきた


逃げよう。

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CROWN 碧衣ノア* @noakoga0414

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