ユーモアというのは時にある種の暴力性を発揮する。人が真剣に思い悩んでいることさえガバッと大きな口で平らげて飲み下してしまうようなそれを、本作は有している。
作中では今まさにワイドショーを賑わせている社会問題や事件も「ネタ」の一部に取り込んでしまっています。作者さん本人があらすじ部分に書いてるように「不謹慎」として鼻を摘まむ人もいるでしょうし、大勢に迎合することが正しいと信じる人には刺激が強いかもしれません。
でもこの不謹慎な感じが楽しい!
小説ならではのこの〝イケナイ遊び〟の気持ち良さを知らないままというのは、ちと勿体無いと思います。小説好きなら特に。