◇7.Misty black background


「……大凡のことは分かった。だが、分からんことがある。何故、わたるはそんなに肩を落としているんだ」

「それが分かってたら、俺は今日つばさくんに会いにきてないよぉ」


 あれから数日後、航は地元へ向かう途中で、翼のバイト先のイタリアンレストランに立ち寄った。


 翼の指摘通り、どうしてこうも脳内が晴れやかになってくれないのか、航自身も分からない。


 真也しんやからの提案を受けた翌日、全てを忘れたふりをして梨紗りさにCを飛ばした。応答した彼女のお気楽モード全開の第一声は、昨夜のことを特段気にしていないと航に捉えさせた。それもどうかと思ったが、そのどうかと思うを更生させるのが目的だ。真也との約束通り、航は梨紗をいわゆるデートに誘った。


「……二号真也の案は、案外悪くないように俺は思うぞ。あの女に正常と言う文字の意味を分からせるには、正常な時間帯に、正常な娯楽を男と愉しむと言うことを理解させるほかなさそうだしな」

「でもさぁ、そんな簡単に上手くいくと思う?」

「……思わん」

「即答! 辛い!」


 カウンター席でうなだれた航の前に、なぐさめの香が漂う。海の幸がたっぷり入ったペスカトーレ。のびないうちに、と言う翼の勧めに素直に従う。フォークの先にパスタを絡めて口へ運ぶと、魚介の旨味がしっかり溶け込んでいるトマトソースの味が広がった。


「……前向きに捉えろ。航の誘いにあの女はちゃんと乗ったんだぞ。更生の余地はゼロではないだろう」


 空いたグラスに、翼は赤ワインを注いでくれた。


「翼くんと話してから、梨紗ちゃんのこといくらか探ってきたよ。けど、探れば探るほど、見えるどころか埋もれていってるように思えちゃうんだよ」

「……俺がプレッシャーをかけてしまったのも一因になっているな、すまない。気持ちは分からんでもないが、もう少し気楽に考えろ。あの女は所詮好きでチャラチャラ生きているのだから、仮にそれを止められなくても航に何ひとつ責任はない」

「そう言えばさ、杏鈴あんずちゃんから何か聞けた?」


 店の出入口のほうで来客を報せる音が鳴った。


「あれ、航くんだー、珍しいね」


 噂をすればとはまさにこのこと。ふわっとした感触を持つソプラノの声。バックヤードへ入った翼は、キーケースを手に戻ってくると、杏鈴に渡した。


「先、いってるね」

「……ああ。夜、何がいい」

「んー、そうだなあ」


 翼と杏鈴のあまりにもそつのないやり取りに、航は長ったらしい溜息を漏らしてしまった。


「……どうした」

「何なの! これだよこれ! 俺が求めてるのただこの感じなだけなのに! もうっ!」

「航くん、酔ってる?」


 戸惑っている杏鈴に対し、翼は苦笑いをして肩を竦めると、オーダーを取りに他の客が座っているテーブルへと向かっていく。その背中に頷き帰ろうとした杏鈴を、航は勢いのままに呼び止めた。


「杏鈴ちゃんさぁ、梨紗ちゃんと何で仲よくないの!?」


 身体を巡った赤ワインは追い風。今なら怯えず何でも問える、そんな気がする。


「別に、そんなことはないけど」


 焼鳥屋での梨紗と丸被りの回答をした杏鈴に、航の舌には拍車がかかった。


「いや、そんなことあるでしょ! だって二人全然会わないじゃん!」

「会わなかったら、仲が悪いってことになるの?」

「それも一緒の思考なの? もう、本当は仲いいんだったさぁ、杏鈴ちゃんが梨紗ちゃん説得してよ!」

「いいけど」

「うえっ!?」


 半ばやけくそだったのに。航はあからさまに驚いてしまった。杏鈴は隣の椅子を引くと足を組んで腰かけ、躊躇うことなく梨紗にCallコールする。航はあたふたしながら杏鈴の逆側へ回り、他の客から様子が見えないよう最大限ガードした。


「もしもし、梨紗ちゃん」

「(えっ? 杏鈴?)」


 繋がるなと思うときほど繋がるのが現実だ。カウンター内に戻ってきた翼でさえ、杏鈴の口から吐き出された名を聞いて少々驚いたようで、ピクリと肩を揺らした。


 着信相手が杏鈴であると理解した梨紗の声は嫌そうではない。それどころか普段航と会話を交わすときより格段に穏やかであるように感じる。


 黙っていればここにいると梨紗にばれるはずがないのに、航は喉を縮め呼吸音を極限まで抑え込む。


「ごめんねいきなり。今、誰かと一緒?」

「(あー……なんつーか、ここはどこ、隣にいるこいつは誰? 的な状態っつーか)」


 刺激的すぎる梨紗のナウタイムのバックグラウンドに、航は思い切り鼻から息を噴出してしまった。航の有様を背中で感じ取った翼は、フライパンの上でパスタにソースを絡めながら肩を震わせ笑いを堪えている。


「そっか。じゃあ、今じゃないほうがいいね」

「(いや待って。どうしたの? 急に)」

「ううん。特に重要なことじゃないから平気」

「(そっか……じゃ)」

「うん」


 浅瀬をなぞるように梨紗との会話を終了した杏鈴は、両手で頬杖をつくと、カクンと首を傾げてじっと航を見つめてきた。


「梨紗ちゃん今、知らない人と、知らない場所にいるね」

「んああーっ! もう梨紗ちゃん~! 何で杏鈴ちゃんそんな冷静でいれるの!?」

「わたしは今梨紗ちゃんが言ったことをそのまま伝えただけだよ」

「や、だって、仮に友達がさ、そんなことしてるのに、不信感とか湧かないの?」

「んー、別に。だって自由でしょ? 梨紗ちゃんの」

「待って、すんごく嫌な予感。まさかそこも類友じゃないよね?」

「そこって?」


 翼が注いでくれてからまだ一滴も口にしていなかった赤ワインを、航は一気飲みした。


「杏鈴ちゃんもさ、好きでもない人と、そう言う風になったこと、あるの?」

「うん、あるよ」


 冷めているのは顔だけでなく潤んだ瞳の奥までも。真っ白になりかけた航の頭の中は、ガシャーンと言う大きな音に防がれた。音源は翼だ。手からボウルを滑らせてしまったらしい。休憩から戻り、失礼致しました、と柔らかい物腰で周囲へ謝罪するオーナーに、まるでケンカを売っているかのように航と杏鈴の間の空気は硬直している。


 まだ杏鈴は帰ろうとはしていない。航は気を奮い立たせる。


「いつ頃の話?」

「んー、わりと、最近もあるかな」


 航はちらりと翼を窺うが、聞いているのか否か分からない。まな板の上で大量のレタスをちぎっている。


「それってさ、楽しい? と言うか、気持ちいい?」


 周りを気遣い、最大限、航は小声に徹する。


「航くん、おもしろい質問するね。そうじゃなかったらしないよ」

「どうして、そうなっちゃうのかね」

「身体には相性があるって、ほんとだよ。いくら純粋に好き同士でも、肌が合わないことってあるし。相性が合えば何度だって寝たくなる。だから身体だけの関係や、浮気や不倫って起こるでしょう」

「杏鈴ちゃんは、好きな相手がいたけど他の人とそうなったの?」

「んー、どうでしょう。ただ、ひとりって寂しい。誰かの体温に包まれたくて、それで手軽な相手を探すって子もいるだろうし。梨紗ちゃんがどのパターンかは分からないけど」


 噛んでいた唇を離し、俯いたまま航は呟くように話す。


「俺は、どうしてもそれが満たされるとは思えないんだよ。、俺は好きな人と一緒にいたいし、手だって繋ぎたいし、キスだって、それ以上のことだってさ」

「どうして? 航くんにとって、?」


 杏鈴の鋭く深い指摘に、航は眉を下げずにはいられなかった。そのまま黙り込む。足場が悪くなると言葉が上手く繋げなくなる。本当に悪い癖だ。


「ねえ、航くん、その考え、梨紗ちゃんに伝えたことある?」


 杏鈴は自ら話題を切り替えてきた。航は首を横に振る。


「話してみたらどうかな」


 トン、トンと翼がトマトを包丁で切る音が重たく抜けていった。


「航くんは心が綺麗すぎるんだよ。だからわたしや梨紗ちゃんみたいに真逆の精神で生きている人には、中々航くんみたいな人は浸透しづらい。けど、何かのきっかけでそれが浸透するのなら、梨紗ちゃんの心も、もしかしたら溶かされていくのかもしれない」


 元々長居する予定でなかった杏鈴は、区切りがついたと判断したようだ。


「わたしから言えることは、申しわけないけどこれくらい……ごめんね」


 緩く巻かれたアッシューベージュの髪の毛を掻き上げると、翼に目配せし杏鈴は店から去っていった。


 今の出来事をとりあえず早急に整理しなければ。脳内に散らばったパズルピースを繋ごうとし始めた航を、真っ向から遮る者は杏鈴と入れ替わりにやってきた。翼の眉間にギュッと皺が寄ったのに、何者であるかは振り返らずとも分かった。


「ハ~ロウッ♪ いえ~い、こみやんじゃな~い! おっひさ~」

「お、お久だね。賢成まさなりくん……」


 翼が纏った苛立ちのオーラは半端でない。賢成のことが心底受つけないのだろう。第二の物語で二人の因果上の因縁の強さは示された。重さだけでなく辛さまでもプラスされてしまった空気に、航は舌を巻く。


「おっや~? お決まりのセリフ、今日は言わないんだね~。“……何故貴様はここが分かった”」


 絶対口には出せないが、賢成が翼をまねる口調は思いの外特徴を捉えている。案の定、翼の冷徹な表情は揺らがない。


「……言っただろう。全て因果のせいにすると。もうやめたんだ。貴様にいちいち疑問を抱くことはな」

「ふ~んへ~っ。あ! そ~そ~! 何だか長々共有あったよ~五十嵐優いがらしゆうから。今回敵槍持ってんでしょ~。やばいねこみやん~。あっはは~」


 賢成が言うと、どうも危機感がなく調子が狂う。翼に会計を出してほしい旨を伝えると、航は席から立ち上がった。


「あれ~っ、もういくの~?」

「うん。今日元々地元に帰る予定で。夜から優くん家と俺ん家とで、家族ぐるみでご飯食べる予定なんだぁ」

「へえ~。いいな~。俺もお邪魔しちゃおっかな~」

「……貴様、まじで空気を読め。そして慎め」


 思い切り困ったと顔に出てしまっていたようだ。カルトンに伝票をのせ戻ってきた翼の賢成への手厳しさに救われた。賢成はわざとらしいふくれっ面になったが、航が会計を済ませる頃には頬から空気を抜かし、へらりと笑ってのけた。


「じゃあお邪魔はしない~。けど、折角だから途中まで一緒にいこうよ~。駅でしょ?」

「うん。それはいいけど……賢成くん、言いかたが悪いけど、ここに何しにきたのぉ?」

「何しにってあんちゃんに会いに~。カフェにいったらもう上がったって言われてさ~。ここかな~って思ってきたら、はずれの仏頂面だったってだけ」

「……ぶっころ」

「翼くん、お、抑えて、ねっ?」


 カウンター内の作業場へと戻り、包丁を縦向きで持った翼に、航は両手を前に突き出しストップを示す。喧嘩が勃発するのを避けるため、航は賢成の背中をぐいぐい押し、店を出た。


 階段を上がり切ると、賢成は両腕を広げて空を仰いだ。ちょうど紫色に飲まれかけつつある夕焼けはーー突如グレーに浸った。


 ガサガサと妙な音に視線を地面へ誘導された航は悲鳴を上げた。黒光りしている巨大な蜘蛛が、靴先に迫っている。反射的に身体を反らして間一髪のところで接触を逃れた航は、倒れ込むと同時にACアダプトクロックを操作しBバドルクローズを纏った。


「くる!」


 緩さの消えた賢成の声が相図だ。地面には、絵具を水にポタポタと落としたような直径三十センチほどの黒色の円が次々に現れる。その穴をぬるりと潜り出てきたフォロワー達のフォルムに鳥肌が立った。腕が八本に増えている。その全てに握られているブラックカラーの槍。忽然と姿を消したさっきの蜘蛛が、このステージに影響を及ぼすシンボルだ。間違いない。


 動揺を隠せない航と違い、賢成は落ち着いている。それどころか余裕さえあるようだ。黄色の槍を取り出し、立ち上がろうとした刹那、航はそのままの姿勢で固まった。


 何が、起こった。


 見誤ったはずはない。軽く二十体は超えていた。なのにもうその姿は見当たらない。一瞬でも敵に怯えたことがバカだと思えるほど、さすらいの旅人の手は早かった。


 周囲に広がる黒色の液体を見て、賢成の黒色に染まった両手を見てただ震えた。敵の腕が何本になろうが、いくつ武器を持っていようが、彼の手には勝らないのか。


 賢成の第一の物語で百体ほどのフォロワーを返り討ったと言う豪語は、ついに信憑性を帯びた。


「あら~早い~。もう終わっちゃった~。こみやん出番なしだったね~大丈夫?」


 周囲は正常な色を取り戻した。へたりと道路に座り込んだ航に、賢成は元通りになった手をそっと差し伸べてくれた。飲まれる寸前の夕日に照らされている彼の顔を、不覚にも翼と同等に美しいと、航は感じてしまった。


「あの蜘蛛注意だよ~。君の大事なパートナーさんも遭遇してるから、気をつけてね~」

「大事なパートナーさん?」

「こみやんは、とぼけているのかおバカさんなのかどっちかな~? 如月きさらぎ梨紗ちゃんのこと」

「えっ」


 その事実は梨紗から聞いていない。梨紗と最近は多く時間を過ごしていそうな真也もそのようなことは言っていなかった。


「その、賢成くんが、蜘蛛に遭遇した梨紗ちゃんのこと、助けてくれたの?」

「う~うん」


 賢成の否定に心がざわつく。梨紗と賢成の間に普段から接点があるとはあまり思えない。


「じゃあ、どうして知ってるの?」

「ん~、企業秘密っ♪ って言うより、俺の優れた勘かな~。多分だけど~、彼女、今回結構危ないかもよ。目、あんまり離さないほうがいいんじゃないかと思う~」


 そもそも賢成と二人きりで話すのは初めてだ。他のMemberメンバーから耳にしていたが、このgameゲームについて知り得ていることが多い様子で、確かに彼が勘だと言う事柄は、妙な説得力を含んでいるように感じられる。この語り口ならデッドが派遣しているスパイなのかと疑ってもおかしくはない。


 だが、たった今も航を護ってくれただけでなく、梨紗のことも案じてくれた。掴めない、分からない。不思議な人種だ。


「こみやんさ~」


 航の少し前を、ふわふわと舞うように歩いていた賢成が、くるりと身体ごと振り返った。


「言った~? 新堂しんどうちゃんに」

「ん? 何を?」

「杏ちゃん、因果上、死ぬかもしんないってこと」


 顔の熱が奪われた。優や誠也せいやが共有として伝えたのだろうと考えて全くおかしくない。


 でも、彼の黒色が深い目に、そうでないと思ってしまうのは、どうしてだ。


「やめて!」


 喉で留めていたせいで、航の口から飛び出した声色は思ったよりきつく響いた。賢成は一度だけ深く瞬きをした。


「お願い! 翼くんには言わないで!」


 航は、賢成の両腕を掴んだ。


「お願い!」


 ただでさえ上手くいかないことだらけなのだ。その大半の原因は賢成への嫉妬心と言っても過言ではない。翼の抱えている葛藤と苦しみを知るがこそ、今これ以上傷つけたくない、その一心で航は頭を下げた。


「こみやんがそんなにするなら、いいよ~、黙っててあげる」

「本当っ?」

「うん~、だけどさ~、隠しても、どうせばれるし、どうせ傷つくんだよ。その場しのぎには変わりないと思うけどね~」


 そんなことは十分に分かっている、と無愛想に言い返しそうになった航は、憂いを帯びた賢成の表情にはっとした。


「こみやんの考えを全否定してるわけじゃないよ。黙っているのが一番の優しさになることだってたくさんあるよね。けどさ~、黙っていちゃ、本当のことって伝わらないんだよ。伝えたいことは口にしないと。黙っていたら永遠に通じ合えることはないんだから」


 聞いているうちに気がついた。賢成の言葉の矛先は、翼を気遣う航ではなく、航本人へと方向転換している。


「だから俺は、杏ちゃんが好きだって、はっきり言葉にしてる」

「賢成くんさ、ほんと凄いよね。恥ずかしいとか躊躇ないの?」

「うん、ない~。だって俺は彼女のことが本当に好きだから。彼女は強情だよ。口にしたって伝わらないんだから。黙ったら尚更おしまいでしょ」


 どちらからともなく再び歩み出す。道が開けると果てない遠くのほうまで広がる海が望んだ。


Crystalクリスタルの因果って、想像より遥かに色濃いと思うんだ~。だからこそ、俺は絶対に彼女を諦めるつもりはない。新堂ちゃんには絶対に渡さないし、渡らない。そして、彼女を絶対に護ってみせる」


 吹いてきた潮風より賢成の語気は強かった。滲み出している絶対的な自信と確信、それと覚悟。


「だから、こみやんも諦めないで。まだ君と如月梨紗ちゃんはな~んにも始まってないよ。何にせよ、思っていることは、今俺に言ってくれたみたいに、口にしないと伝わらないよ」


 もう何度思わされただろう。そう簡単に強くなれたらどれほど楽だろうかと。


 駅の改札で賢成と別れた航は、車両の短い列車へと乗り込んだ。すっかり夜に包まれ空と同化した海を眺めながら、深い溜息をついた。












 ◇Next Start◇三章:フラストレーション



 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 ◇Link◇

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054881417051

 ・EP1:※◇26 


 https://kakuyomu.jp/works/1177354054882320715

 ・EP2:※◇6

 ・EP2:※◇7

 ・EP2:◇16

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