まあるい世界

人の気持ちがわかる人間に・・・とよく言う

悲しいことだけどそれは無理だと思う


だってその人自身にならない限り

その情景を見ることも

その声や音

襲ってくる感情のすべてを

知ることはできないのだから


だけど

自分が知る限りであっても

その心を察することや

ほんの少しでも

その気持ちに寄り添いたいと願うことなら

できるんじゃないかなって


それは

勝手に決めつけたり

推し量ったりするということじゃなくて


おもいやる、ということ


自分がこんな風にされたら

嬉しいな

哀しいな

って考えること


傷ついた心にも

疲れ果てた苦しみにも

逃げ場のない現実にも

特効薬はないけれど


そっと触れられた手に

救われ癒されることはあるから


そんな

思い遣るということを

お互いにほんの少しでも持てたなら


世界は


あなたも

わたしも

きっと

ふんわりと

もっとかどっこのとれた


まあるい優しいものになれるような気がするんだよ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る