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「パパが貰った能力はー頭脳なのー」

「肉体じゃ無くて?」

「脳もー肉体の一部だからー」

 もちろん、それはただ単純に脳が強くなったという事でも無かったらしい。

「脳が強化され思考も強化されたのか」

「それでーパパは色々な物を作ったのー」

 それが魔法陣であったり、まだ見ぬ便利道具らしい。今は離れた所でも会話できる道具を作ろうとしているらしい。

「パパが道具持ってなかったらー誰でも勝てるよー」

 ただし、道具がひたすらに厄介だという。

「銃弾を弾く鎧だったりー剣とか鎧を重くする装置だったり、弾は出ないけどー相手の頭を痛くする銃とか色々あるよー」

 聞いているだけで厄介だ。

「それどうやって倒すんだよ」

「だからー道具を持たせなかったらー勝てるの」

「道具を持ってないタイミングは?」

「寝てる時とー椅子に座ってる時」

「寝てる時は分かるけど、座ってる時ってなんだよ」

 俺も思った。

「皆が来る広い部屋で座ってる時はー道具禁止なのー」

「謁見の間的な所か」

「そーそー」

 なるほど、タイミングは分かったけど、問題点しか無いな。

「どっちのタイミングも護衛の量が半端無さそう」

「だよな。どうしろつーんだよ」

「それはー行ってからー考えよー」

「そんなんで大丈夫かよ」

「でも、ぐだぐだ考えて答えが出る事でも無い。それぞれ考えておこう」

 最悪正面突破だな。

「ただ、こないだの奴らみたいなのがゴロゴロしてんだろ? 俺達で勝てるのかよ」

「そこは大丈夫。あのクラスならアタルさんで勝てるくらいだから、今の俺達なら十分」

「はぁ? あの時のメガネ完全に負ける気配だったじゃねーか」

「あの時って――ああ、カーミラが敵側にいたんだ、当たり前」

 ライトが驚いた顔をしている。もしかして気付いて無かったのか。

「言っとくけど、カーミラは今まであった中で一番強い」

「いや、確かに強いけど一番って程じゃ――」

 今までの戦闘を思い返してようやく気付いたようだ。カーミラが今までに一度も傷を負った事がない事を。

「そうなんだよ。多分ドラゴンといい勝負」

「マジか」

 規格外の多いダークス。その中の規格外――それがカーミラ正体だ。

 とにかく今は王のいる場所を目指す。

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最弱の持つ鬼畜スキルで極悪の最強にのしがる Zumi @c-c-c

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