2年 一学期 4月

4話 4月6日 うわ!学校だし

♦︎2年・初登校



休み明けの学校というのはくs…マジ怠い。行きたくない。

休みに慣れてしまって、体が学校に行くことに拒絶反応を起こす。本能でね。

意図的だろ?は?本能だよ!本能的に!断じて意図的ではない!


ゲームが恋しい奴も、布団が恋しい奴も、引きこもりも仲間だ!


学校というのは、このような奴らすべてをがん細胞と見なし切除するために手術(説教)、或いは薬(宿題)をもって更生してくるところだ。少なくとも僕はそう。まぁ愚痴はここまでにして。


朝早くっから、ジタバタして、自転車でコケて、遅刻して、「初日から何やってるんですか」なんて怒られて。もう!拗ねちゃうぞ!そして現在…


「また、ここでは減数分裂といって、減るだけの分裂を…」


1時間目の授業の理科を受けてる。でも理科はまだ許せる!だって先生可愛いから。

※先生の詳細は詳しくないウェブで。


と、ここでとなりの女の子が…


「ねぇねぇ、体細胞分裂って何〜?」


「増えながら分裂することだよ( ˙꒳​˙ )キリッ」


「どゆこと?」


「つまり、1と2があるとする。で、1が分裂して3と4ができたとする。でその3と4が分裂してその分裂したのがまた分裂する。それが体細胞分裂。お分り?OK?」


「I see!ありがと。葱佐川きさかわ♪」


「あいよ。館半たちなか。ちゃんと話聞いててよ。たく。」


彼女は館半たちなかナラ。ヒロインではない!あ、フラグ張っちゃった。即刻回収。

学校の規則で、耳に関わらない程度ということから後ろに一纏めにしていて、ピンで前髪を留めてる感じ。鼻の形はピノキオみたいに長くはない。(当たり前)

眉は細くて、あれだけど唇は艶が張ってなくて薄いって印象を抱いた。


顔だけの特徴を上げたけど、本当ヒロインではありません。


そうこうしてるうちに1時間目終了!2時間目は社会。

3、4時間目が始業式となってる。


「なぁ、柚和〜。社会寝る自信しかないんだけど」


「さて、その前にどちら様でしょうか?ナンパならする相手を間違えてますよ」


「お前が、女に見える奴いたらそいつ不治の病かもな」


「知ってるか?世の中には逆ナンってのも存在するんだよ。久しぶり。そう


芸能界で言うところの顔が広い君。僕との仲は悪くない。それが戸谷塚 宗とやづかそう君!


嫌いではないが、好きでもない。だって、システムオールグリーンな人間だから。

問題ない人ってイイデスヨネー。


「今日、始業式終わったら帰りだから、はよ帰りたいわ」


「宿題出してからだけどね」


「おー!そうだった。柚和終わってる?」


「ふっ、初日で終わらせたよ」(大嘘。昨日ギリギリ終わった)


「な、柚和の分際で。ソロモンの知恵(答え)を見て写しただけだろ!」


「ぼ、ぼくが、そんな人間に見えるかい?」


「見えるけど。ふつうに」


ガーン。ぼくは心の中でショックを受けていた。

立ち直らなければ。こんな程度で


「驚いてるけど、普通にほかのやつもそう見えてるだろ?」


バキッ。肋骨が折れる音がした。気のせいかな〜?


「ま、あと3時間頑張ろうぜ」


「う、うん」


柚和。もうMP《メンタルポイント》0です。



♦︎勧誘



「なぁ、柚和。本当に今年になっても部活やらないのか?」


「部活…ね。当分いや、やる気はないよ」


「お前、文化部にもう入ってないし今年も、帰宅部ってことになるのか」


現在ぼくは、戸谷塚に、三学期言われたことをまた言われていた。


「んじゃ、ぼくは帰るよ」


荷物を持って、 そのまま僕は教室を出た。


昇降口を出た瞬間、手を掴まれた。え?なに?ナンパですか?俗に言う逆ナン?

ではなく…


「ささ、部活入ろう♪」


とあるくそ女のくそ勧誘だった…乙


「だからやらないって言ってるだろ!ロリコン部以外入らないって決めてるんだよ!分かったら三途の川に戻れ!」


「酷いよ。ぐすっぐすっ…未だに弓月ゆづきって名前で呼んでくれないし」


「あーはいはい。宇内さんよ。な!ん!で!す!か!?」


この宇内弓月うないゆづきは滞りなく勧誘してくるしつこい奴の一人である。

こんな奴の外見印象をあげるとすれば、ジツにイイプロポーションだよ?としか、いいようがないのでノーコメントで。


なんで、帰らせてくれないんだ…帰ろうか♪もう帰ろうよ♪


「別にー。ただ単に暇そうにしてたから勧誘しただけだけど?」


「あーゴホンゴホン。弓月ちゃん?病院行こうか。僕が暇そうに見える程目が悪かったんだね。気づいてあげれなくてすまなかったよ。さぁ、善は急げだ」


「そのようなお気遣い感謝痛み入ります。私のような下衆には病院に入ることすら許されないのです。尚、視力はどちらともAです」


「おー。よかったよかった。んじゃあね」


自分のチャリまで全力疾走して駆けて急いで荷物を荷台に縛り前かごにリュックを放り投げる。装備欄の頭部にヘルメットを装備して防御力を10上げる。で、ペダルを漕ぐ頃にはあの女がいるわけですよ。


「気が向いたら行くよ。んじゃ僕は逃げるよ」


「また明日も誘うからね〜♪」


案の定。誘われました♡

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る