第4話 ~出会いとは何か~

 ・・・スマホの時計は正午を指す。

私は、須藤さんに別れを告げ、家を出た。


 「・・・やっぱり、人はいないなぁ。」

私はすこし疲れていた。

ただ、それも当然のことだろう。

スマホを確認すると、時間は午後2時。

バッテリー残量も残るところ35%を下回っていた。

単純に考えて2時間ほど歩き回っていることになる。

「このままだと本当に終わる・・・。

やはり帰り道を探さなければ・・・。」


 ・・・やはりまたいくらか歩いただろう。

「休憩所」とだけ書かれた小さな小屋があったので、

そこで少し休憩をしていた。

休憩中、私は考えた。

「もともと私が入ってきた後も、世界は動き続けている。

すなわち、この世界に迷い込んだ場所へ向かえば、帰り道が見つかるのではないだろうか?」と。

もちろん、そう簡単に行くとはまんざら思ってもいないが、

どうせこんな世界だ。来てしまったのだから、

帰り道を探すほかない。

私は少しの可能性にかけるしかなかった。

バッテリーの残量も少ないスマホには、

午後3時、バッテリーは25%と表示されていた。

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空白の一時間 𝑀𝒶𝓈𝒶 @nondaysface2

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