夢食み

作者 白鷺雨月

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★★★ Excellent!!!

主人公、ミキに襲いかかる悪夢。
その悪夢の中で、ミキはなんの抵抗もできない。
だけど夢食みさんが、ミキの前へと降り立つ……!

ミキの悪夢の理由を知った時、ぞっとしました。
この物語の見どころは第三話。
衝撃の、第三話です。

それでは「夢食みさん」とはいったいなんなのか……?
私は考えました。
彼を、単なる夢の仕事人と捉えてもいい。
でも、ミキにとって「夢食みさん」にはなんらかの意味があるはず。

ここからは、私の勝手な解釈です。
皆さんは、ぜひこの物語を読んで、それぞれの解釈をしていただけると幸いです。

ミキは夢に出てくるくらい、過去を恐れていた。
ところが、その過去は消えてしまう。
これは、異常なことです。だって長い間心をむしばんでいた過去が消えてしまうのですから。
私は、ミキの心が限界をむかえて破れたのではないかと思いました。だけど、夢食みさんは優しかった。そしてミキは「夢食みさんを呼びなさい」と教えられてきた。じゃあ、あれは……。
もしかすると、「助けとしての忘却」だったのかもしれません。
人は忘れることで、自らを守っている部分もあります。
それが突発的に生じたのが、ミキのケース。そのきっかけは、第二話に書かれた「孤独な生活」の描写。


だったら、あなたも、そのうちに「夢食みさん」のお世話になるかもしれません。
そして私も、知らないうちに、お世話になっているのかもしれません……。