第3話 絶対的女王

朝、目が覚めて身支度などを整え終え、

そろそろ朝食時間かな~とか思っていると

部屋をノックされたので「はい。」と

応えて扉を開けた。


すると、シールズさんが居て、

私に朝食時間だと教えてくれ、

一緒に食堂へ向かうことにした。


席は何やら初めから決まっていたらしくて

とりあえず食べたい物を好きに

取ってもいいというバイキング形式だった。

なのでとりあえず私は食べたい物を

お皿に乗せて、席へと戻った。


シールズさんに食べながら

この国について教えて貰った。


この国の名前は『アマリリス』。

女王様の雰囲気がそんな感じだから

そう付けたのだそうな…。



そのアマリリス国の現女王様の名前が

『アナベア』という名前らしい。

色々な話を聞きながら

とりあえず朝食を取っていた。



とりあえず朝食等を取り終えたので

シールズさんにこれからどうするのかを

聞いてみることにした。


「そうだな…とりあえず女王に会いに行こう」

と、物凄いことを簡単にサラッと

言われたような気が…いや、サラッと言ったな。



「え?何で女王様に会いに?」

と、私は疑問を投げ付けた



「その服装、この国は勿論だが

他の国の服でも無い……。

とりあえず女王なら

何か知っているかと思ったからだ。

後、しっかり女王との謁見の許可は

貰っているぞ、安心しろ。」

と、シールズさんはそう言った。


「…分かりました。」

もう既に謁見の許可を得ているという事は

問答無用で連れていく気だったんだろうな

ともう内心で諦めてしまっていた。


───無理矢理ではあったのだが、

女王様と会うことを了承してしまった

私は、シールズさんに連れられて

この国最大の建物、つまり宮殿へと入った。


入った瞬間、向けられる眼差しが

とても心臓に響いてくるものがあったが…

とりあえず無視してシールズさんに

着いていくことにした。


女王様が待っているという

大広間に着くなり本当に圧倒的権力者

という雰囲気が広い部屋であるのに

部屋一杯に広まっていて酷く緊張し始めた。


「女王、コチラがユナと申す者です」

と、シールズさんは頭を下げながらそう言った


「ユナ……。顔を上げなさい。」

と、女王に言われてシールズさんと

同様に顔を上げる。


「……変わった服ですね。それは?」

と、女王に言われた。



「えっと……私が住んでいた国───

いえ、『世界』の服です。」

と、私は正直に答えた。


「世界…?どういう意味でしょう?」

と、女王が分からない。

と言った風に私に質問してくる。


「実は、私もよく分からないのですが……。

此処は私が居た世界の良く知っている

国名や地域が一切無いのです。」

と、私は困りながらもこう答えた。


「……そう、ですか。大変だったでしょう。

では、ここで命じます。

ユナ、貴方はココに住みなさい。」

と、女王に優しい笑顔でそう言われた。


「え…?で、ですがその…!」

と、私は慌てふためきながらもそう言った。


「うんうん、その方が良いわね!

さぁ、ユナの部屋の準備を!」

と、女王は上機嫌にそう命じ始めた


「あ、あの?!聞いてますか?!!」

私の混乱は収まることなどなく、

いつの間にか女王に向かって叫んでいた


「まぁまぁ、あまり気にしないで。

自分の元いた世界に帰る為に

他国を転々とするのも一つの道でしょうが、

住む場所が無ければどうするのです?

また貴方の始まりの地がこの国であるのなら

此方に戻ってくるかも知れないでしょう?

あぁ、それとね!」

と、まるで少女の様にはしゃぐ女王は

玉座から立ち上がり、祐菜に近付き……


「貴女の様な強い霊力……

今まで世界を統治してきたけど、

見たことがないわ!!」

と、女王にそう言われて……


私は─────



「え……?」



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平凡過ぎる私は異世界では最強の巫女だそうです 悠月 風華 @Huuka36

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