2019.07.20 小説が書きたい

 小説が書けない。

 僕は小説が書きたいのですが、プロットの段階で書けません。書いてみたいなと思うジャンルはあるのです。SF、ライトノベル、純文学とか。ここで今述べたジャンルを僕なりに定義します。


SF

未来が舞台で、現代にはないガジェットが登場し、それにより社会制度などが今と異なる世界観。現代の既存の価値観を打ち破ろうとする野心的な小説。


ライトノベル

登場人物がほとんどヤングアダルト。想定する読者は、思春期の悩み、性的衝動、抑圧された自己顕示欲といったエネルギーを、外に発散できない僕を対象としている。自分の願望をキャラクターに処理してもらえる小説。


純文学

特定の社会に身を置く登場人物の、生の葛藤を描いたもの。言葉にそれ以上の意味を持たせ、言葉だけでは完璧に表現できない難解な世界観を描いている小説。


 小説にジャンル分けなんて、あってないようなものだし、人それぞれによってジャンルの定義は違うと思います。なので、上に挙げた定義は、冗談半分に受け流してください。あくまでこれは、僕がどれかのジャンルを書こうと思った時、このジャンルはこうだよなという最低限の目安です。こんな雑な分け方だから、ジャンルを意識した途端、書けないのかもしれません。

 僕がジャンルを意識してしまう理由は、小説を読んだ後で感動した時「こういう小説を書きたい」と憧れるからです。しかし、いざ書いてみようと思うとまったく書けない。なぜなのか。

 それは、その作品はその作者だからこそ書けたもので、それを目指したところで真似など出来ないからです。

 作品の世界観、登場人物、イベント、心理描写、文章力。

 それらが合わせって起こる化学反応に僕は感動します。その化学式は、作者がこれまで経験してきたことだけで成り立っています。綺麗に効果的に見えるように編集者が手を加えることもあるとは思いますが、僕が惚れるのは作者です。

 小説は、自分が経験した以上のことは書けません。小説が作者を超えることなどないのです。

 だから、僕は何にも憧れず、囚われず、自分が書けるものを書くしかないのかもしれません。書くのであれば、出来れば面白のが書きたいので、僕はこれから、知識と感性をどんどん磨いていかないといけません。それには努力です。勉強と書き続けることでしか、人を感動させる小説は書けません。まず、今出来ることをやって、積み重ねて、自分の価値をあげるところから始めるのです。

 漠然と、勉強する書き続けると言っても、具体的な目標がなければ、頓挫するのは目に見えています。だから、僕はここでとりあえず、これから書く小説のテーマを決めます。このテーマは、僕にとって切実じゃなければいけません。

 僕が今、問題視しているのは自分の社会的立場です。僕は、お金も友人も恋人も学歴もない、低賃金でなんとか食いつないでいるフリーターです。過去二度ほど正社員として頑張ろうとしましたが、どちらも半年以内に辞めています。それにより自信が喪失した僕は、このフリーターという身分から抜け出せずにいます。

 僕だって、お金も恋人も仲間も信頼も地位も名誉も欲しいのです。こんな僕がそれを手に入れるにはどうしたら良いのか。これをテーマにします。すると、早速、題名が浮かびました。

 書くぞという誓いの意味も込めて記します。

 その名も『フリーター進化論』。

 

 ・・・書けるかな。

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22歳フリーターの日常 ツチノコ @tsuchinoko_desu

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