探偵は安楽椅子に座る
「
11月も半ばに入り、そろそろ寒くなってきた日の夕方。龍二が
「いいじゃないですか
「いやいや、これは新しい仕事のためにわざわざわざ買ったんだよ」
「新しい仕事……? いったい何を始めるつもりなんですか」
義父の
「探偵だよ。龍二君。今日から私は、探偵・
義父は、どこで手に入れたのかパイプまで取り出した。ゆっくり火を点け煙を吸い込んだが、慣れていないのだろう、盛大にむせた。さらには、衝撃で持病の膝が痛んだらしく手で押さえて顔をしかめている。大丈夫なのだろうか。何やら不安な雲行きだ。龍二は、この場に妻の
何はともあれ、これが我が家の誇る名探偵誕生の瞬間なのであった。
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