ネタ出し方法その2【変換法】:お題『2番目』

 二日目のお題は『2番目』でしたね。

 最初に説明した【拡大法】は、もっとも簡単でポピュラーな方法ですが、この方法ではネタ出しができないお題というものがあります。2日目のお題はまさにその典型でしょう。

 なぜなら、『2番目』でネット検索をかけても、そのキーワードならではの情報というのはなかなか見つからないからです。これではネットからネタを拾ってくることができません。

 では、公式で勧めているように2番手の小説を書くか?もちろんそれでも構いませんが、それが簡単にできるなら悩む人はいませんよね。

 そんな人にお薦めなのが、今回の【変換法】です。


ネタ出し方法その2【変換法】

 今回も名前は適当につけてます。まぁ、あくまで持論なので当然ですが。

 変換法のやり方も簡単です。お題をいろんな形に”変換”してみて、新しいキーワードを生み出してしまうというものです。

 変換の方法は4種類。「四字熟語」「ことわざ」「英語」「ひらがな」です。

 言葉だけではイメージがしづらいでしょうから、『2番目』というお題で実践してみましょう。


 まず、お題である『2番目』ですが、これをそのまま「四字熟語」や「ことわざ」に変換するのは難しいので、『二』という文字を含む「四字熟語」や「ことわざ」に変換してみましょう。

 これらを調べる場合は、「二 四字熟語」や「二 ことわざ」でネット検索をかければいっぱい出てきます。


■四字熟語

・阿吽二字 あうんにじ

・一石二鳥 いっせきにちょう

・轅門二竜 えんもんにりゅう

・轅門二竜 えんもんにりょう

・寡二少双 かじしょうそう

・君命無二 くんめいむに

      ・

      ・

      ・


■ことわざ

・一押し二金三男(いちおしにかねさんおとこ)

・一度あることは二度ある(いちどあることはにどある)

・一姫二太郎(いちひめにたろう)

・一富士二鷹三茄子(いちふじにたかさんなすび)

・一石二鳥(いっせきにちょう)

・親子は一世、夫婦は二世、主従は三世(おやこはいっせ、ふうふはにせ、しゅじゅうはさんぜ)

・習慣は第二の天性なり(しゅうかんはだいにのてんせいなり)

      ・

      ・

      ・


 あまりにも数が多いため、一部抜粋で止めておきます。聞いたことのある言葉もあれば、初めて聞く言葉もあるでしょう。


 続いて、英語を調べてみましょう。『2番目』を英語にすると、Secondになります。外国語が得意な人なら、他の言語でも構いません。

 大抵の英単語は複数の意味を持ちますので、それらを書き出してみましょう。あわせて、英熟語があればそれも書き出してみます。これらはネット上に存在する英和辞典を活用すれば、簡単に調べることができます。

 ネット辞書で調べてみたところ、以下のようなキーワードを見つけました。

・賛成する、支持する

・一時的に配置換えする

・第2番の人[物]

・介添人

・自動車の(第)2速(ギア)

・2級品

・〔食事の〕お代わり

・欠陥のある衣料

・瞬間、ちょっとの間

・second accident 二次災害

・second act 演劇の第二幕

・Second Advent キリストの再臨

      ・

      ・

      ・


 こちらもたくさん出てきますね!

 さて、最後はひらがなですが、これは他三つとは違い、少し発想力が必要になります。

 やり方としては、お題をひらがなに変換し、そこからさらに他の言葉に変換するというものです。お題によっては使えないことも多いのでご注意ください。

 具体的には以下のような感じです。


■ひらがな

 『2番目』をひらがなに変換すると、『にばんめ』。

 そこから『ふくろう《にばんめ》んをこわされる』と変換する。

 漢字に直すと『梟に盤面を壊される』という新しいキーワードが生まれる。

 今回は私の語彙力のなさでよくわからないキーワードが生まれてしまいましたが、お題と発想力によっては面白いキーワードが生まれることがあります。


 さて、ここまで『2番目』というお題を変換することで、さまざまなキーワードが新たに生まれました。

 あとは【拡大法】と同じで、この中から使えると思うキーワードをピックアップして、それが話の中核になるようにプロットを組めば、お題達成となります。

 これでもうまくできないという人は、選んだキーワードをさらに【拡大法】で深堀りすることで、追加のキーワードを生み出すことができます。



 私はこの方法でネタ出しを行い、英語の「瞬間、ちょっとの間」「演劇の第二幕」「キリストの再臨」というキーワードをピックアップしました。

 そこから生まれたのが次の作品になります。

「セカンド・アクト」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888802884

 タイトルがまんまですねw

 一応、「演劇の第二幕」と「瞬間(セカンド)の動き(アクト)」を掛けたつもりでしたが、正直うまくいきませんでした。

 設定は割とお気に入りなのですが、如何せん時間がなさすぎたため推敲が足りず、惜しい出来になってしまったなぁと思います。ネタとしてとっておいて、再活用したいですね。



 最後に、今回も個人的に面白いと感じた作品を二つご紹介します。

 よければ、ぜひ読みに行ってください!



 220

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054888806128

 木の実もんさん


 『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』を連想させる、独創的で面白い世界観の作品。私が読んだ作品の中では一番尖っていて、応用の効きそうな内容でした。

 短編なので世界設定の説明をするだけで終わってしまっていますが、この設定からさまざまなストーリーが連想できるダイヤモンドの原石のようなお話です。

 特に書き手にとっては参考になるので、ぜひ読んでみてください!




 フラワーさん

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054888780419

 PURINさん


 誰もが知っているあの怪談をベースに作られた不思議でちょっと怖いお話。

 これをハッピーエンドと捉えるか、バッドエンドと捉えるかは人によって意見が分かれるでしょう。理解するにはちょっと読解力がいるかも?

 お題の消化の仕方も非常にうまく、1300字弱という短編の中でもさらに短い文章で綺麗にまとめていました。

 簡単に読める作品なので、詳細は自分の目で確認してみてください!




 今回はここまで。想像以上に暖かいコメントと応援をいただきましたので、なんとか完走目指したいと思います!

 評価と応援してくださった皆様ありがとうございます!

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