最初の遺体

勢津子(せつこ)さんが死んでいた。


それも、奇妙な姿で…。


彼女が死んでいたのは屋敷の外郭にある二階の一部屋だった。


部屋の窓に頭からもたれかかっていた…。


「…。」

「どうしたの元気ないわね?」

「そりゃあんなの見たら…。」


彼女を最初に見つけたのは綾子さんだった。

今、その部屋は誰も入らないようにしている。

警察には通報したが雨により土砂崩れで通れなくなっている。


「密室殺人って、所かしらね?」

「妙に冷静ですね。」

「でも、変なところがあったでしょ?」

「変なところ…。」

「彼女の頭部は破損していた。でも、もたれかかっていた窓には傷がなかった。」

「…ということは。」

「彼女は部屋の中で殺された。そして、もう一つ…。」

「破損していた部位が窓に向いていた…ですか?」

「そう、ハンマーで釘を軽く刺して穴を確認した場合穴が大きくなるのは釘の先端ではなく頭の方。」

「だけど勢津子さんは…。」

「彼女が壊されたのは左のこめかみ…それが右のこめかみが見えるようにわざわざ窓に配置した。」

「やっぱり、他殺ですよね…。」

「猟奇的な犯人ね。」

「今のところ、白なのは私と君、そして、一緒に居た明人さんと真司さん。」


今、この屋敷に居るのは…。


先輩

林千秋

林明人

林弘人

林鮮華

林綾子

林千早

林千歳

林穂乃花

林武

川上真司


犯人はこの中に居るのだろうか?


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