カクヨムを使い始めて思うこと ――六年目の手習い――

作品ページ、リニューアル！

　少し前に予告された通り、作品ページが本日リニューアルされました。

　本日の「カクヨムからのお知らせ」でも、リニューアル内容などが告知されています。

https://kakuyomu.jp/info/entry/2023/11/28/145212

　今回のリニューアル、皆様はどう感じたでしょうか。

　私は正直、いくつかの点でかなり驚きました。

　とりあえず「リニューアルされた」と知って最初に確認したのが、目次の表示形式です。

　事前告知の段階で『今までの目次では、目的のエピソードを探すために長いスクロールが必要で』と書かれていたので、その点が改修されるのは当然の話なのですが……。

　なるほど、章ごとにまとめる！ これは想像していませんでした。

　でも初期状態だと最初の章のいくつかしか表示されない。例えば最初の章にエピソードひとつしかない場合でも、デフォルトで表示されるエピソード名はその「ひとつ」のみで、二番目の章以降のエピソードは全く表示されない。

　これって、ちょっと不便な表示様式だと思いませんか？

　私は前回のエッセイにて、

＞「小説家になろう」はカクヨムと同じ。全てのエピソードが「目次」として掲載されていますが、「エブリスタ」では違っていて、作品ページの「目次」欄に表示されるのは最初の5エピソードのみ。「もっと見る」をクリックすることで、全エピソードが表示される目次となります。

＞とはいえ、もしもカクヨムでも「エブリスタ」式で最初の数エピソードしか作品ページに表示されなくなったら、それはそれで不満の声が上がりそう。更新し続けている作品ならば、最初だけでなく最新話も目立つようにしてほしいでしょうし……。

＞　カクヨムで例を挙げるならば、例えば「コレクション一覧」。コレクションそれぞれの「含まれる小説」は、最初の2作品と最後の1作品が表示されますね。あんな感じで、作品ページの目次も「最初のいくつかを表示した後、途中は省略して、最新話も表示」みたいな形式になるのではないか、と私は想像しています。

　と予想したのですが、大外れでした。全く同じではないですが「エブリスタ」式に近く、最新話については考慮されませんでした。

　もしかしたら、他のユーザーの方々は私が思っているほど「最新話が重要」とは思っていないのでしょうか。それならばそれで良いのですが……。

　なお、新しくなった目次ページでは、エピソード名の右横の「i」みたいなマークをクリックすると、そのエピソード冒頭部分を試し読み出来るようになっています。

　この試し読み、1話完結の作品の場合は「i」みたいなマークをクリックするまでもなく、強制的に表示されています。

　これが作者にとってプラスになるのかマイナスになるのかは別にして、これはこれで面白い改修点だと思いました。

　目次のリニューアルの次に目を引いたのは、作品タイトルの直後にあった情報がごっそり消えたこと。正確には「消えた」わけではなく、場所が移って目立ちにくくなったわけですが……。

　実は事前告知の段階で、

＞コンテストや自主企画の情報にもアクセスしやすく

　と書かれているのを見て、私は不思議に思ったのですよね。「参加中のコンテストや自主企画に関しては、現状でも作品タイトルの真下の作者名の真下にあるから、十分に目立つ位置にある。これよりも『アクセスしやすく』となるならば、どこに表示されるのだろう？」と。

　どうやらカクヨムの言っていた『アクセスしやすく』というのは、私が思っていたものとは全く違っていたようです。私は「その情報に辿り着きやすくなる」という意味で解釈していたのですが、実際にはそうではなくて……。

　リニューアルの結果「参加中のコンテストや自主企画」の表示位置は、あらすじ欄の下へ。以前の「作品タイトルの真下の作者名の真下」と比べれば、いくらか目立たない位置へ後退しました。

　ただし「これまで参加したコンテストや自主企画」で見てみると、その情報への辿り着きやすさは不便になった代わりに、これまでは表示されていなかった情報が表示されるようになりました。おそらく、これがカクヨムいうところの『アクセスしやすく』なのでしょうね。

　これまで参加した自主企画に関しては、前回のエッセイで、

＞　ここはなんとかしてほしいなあ、と前々から思っていました。今回のリニューアルを機に、例えば「参加した自主企画イベント」も「もっと見る」みたいな省略表示になるとか

　と書いたように、そこは個人的に改修を期待する点でした。

　だからどうなったのだろう、と探してみたら……。

　私が「作品ページ」と思っていたページの中に「参加した自主企画イベント」が見当たらない！

　もしかして「そんなもの不必要」ということでカットされた……？

　そう考えたあたりで、ようやく気づいたのが『私が「作品ページ」と思っていたページ』は「作品ページ」の一部でしかない、ということ。

　従来の「作品ページ」が「概要」「関連小説」「詳細」の3つに別れて、「関連小説」と「詳細」はタブで開くようになったのですね。自主企画参加履歴は「詳細」に含まれており、一緒にコンテスト応募履歴も記載されるようになりました。

　これが「これまでは表示されていなかった情報が表示」という点です。色々なコンテストに応募しまくって落ちまくったのが露（あらわ）にされるので、それを恥ずかしいと思うユーザーも居られるかもしれませんが、私は気にしないどころか「それもその作品の歴史」と肯定的に受けとるタイプ。だからこうしてカクヨム側でコンテスト応募履歴をまとめていただけるのは、むしろ大歓迎です！

　なおコンテスト応募履歴に関して、本日の「お知らせ」には、

＞詳細タブから見られる参加履歴の一覧では、コンテストの中間選考通過や受賞実績も確認することができます。

　とも書かれていましたが、その「お知らせ」を見るまで私はその点を見落としていました。

　まあカクヨムで私に受賞実績はありませんから気づかなくて当然といえば当然なのですが、でも「中間選考通過」ならばあるのですよね。

　自分の該当する作品で確認してみたら、確かに小さな文字で「中間選考通過」と書かれていました。ついでに、途中選考の複数あるコンテストで一次選考だけ通過した作品も見てみましたが、そちらは何も書かれていなかったので、表示されるのはあくまでも「中間選考通過」のようです。

　また、これこそ私には全く関係ないので「お知らせ」を見て初めて知りましたが、

＞書籍化している作品の場合、作品情報の一部として「書籍化作品」として表示されるようになりました。

　という話。

　先ほどのコンテストの件も含めて、確かに他サイトでも「受賞したコンテスト」「書籍化情報」などが作品のトップページに表示されるシステムは見たことあります。今まで私があまり気にしていなかっただけで、こういうのは結構よくある話なのかもしれませんね。

　……以上、個人的には良い点も悪い点もあるリニューアルだと思いますが、私が今回、最も「改悪」と感じているのは「タグ」や「ジャンル」も「詳細」へ追いやられたこと。

　今までならば、それらは作品タイトル近くの目立つ位置に表示されていたのですよね。でも今回のリニューアルにより、「詳細」タブをクリックしない限り「ジャンル」すらわからないようになってしまった。

　作品ページに辿り着く読者ならば、その作品の「ジャンル」くらい当然承知しているだろう。カクヨム側としては、そう考えているのかもしれませんが……。

　どこかの一覧から「ジャンル」を確認せずに作品ページへ跳んでしまったり、あるいは、どこかに貼られていたURLから直接だったり。いざ作品ページまで来た後で、ふと「この作品のジャンルは？」と気になる場合もあると思うのですよね。

　同様に「この作品って、どんな作品？」と作風や特徴などが気になった時に、作品ページのトップで「タグ」欄のキーワードをサッと確認することも、今までならば簡単だったのですが……。それらがパッと目につく位置でなく「わざわざ探す」というような場所へ追いやられたのが、残念でなりません。

　作品検索のためだけの「タグ」「キーワード」ならば、作品ページに辿り着いた段階で、確かに用済みかもしれません。でもそれ以外に、作者から読者への「こんな作品ですよ」というメッセージや注意の意味もありますよね？ そういう認識でキーワードを使っているユーザーは少数派なのかな？

　……と、ここまで書いた段階で大きな勘違いを発見！

　何度探しても「ジャンル」は見当たらないので、おそらく『「詳細」タブをクリックしない限り「ジャンル」すらわからないようになってしまった』は大丈夫だと思いますが、問題は「タグ」の方。作品ページ「概要」内でもきちんと「タグ」は表示されているのですね！

　なんと「あらすじ」欄の中に含まれている！ あらすじが長すぎて「続きを読む」をクリックしないと全文表示されない場合、初期状態の「あらすじは途中までしか表示されない」だと一緒に「タグ」も表示されない仕様になるので、てっきり「このページにはない！」と思い込んでしまったのですが。

　私のあらすじが冗長なのが悪かったのですね。

　ならば今後、特に「タグ」表示も考慮するならば、あらすじは短くする必要がありそう。自分が読み手の場合を考えても、デフォルトで「タグ」が見えている作品の方が安心して読める気がしますし、これは一つのポイントですね。

　まあ習うより慣れろですから、これから実際に読んだり書いたりしていくうちには、また色々と思うところも出てくるでしょうね。とりあえずリニューアル当日としては、私は以上のように感じたのでした。