毎年9月28日は特別な日……?

   

 早いもので、もう9月も末。

 そしてカクヨムで「9月末」といえば、カクヨムコン告知の時期ですね!

 改めて去年、一昨年のエッセイを確認してみたら、どちらも同じ9月28日。どうやら「9月末」というより「9月28日」がカクヨムコン告知と決まっているようです。

 そんなわけで、今年もやはり9月28日に「カクヨムからのお知らせ」にて告知がありました。


【2023/12/1~2024/2/1募集】第9回カクヨムWeb小説コンテスト応募要項を発表&勝手に受賞者コメント選手権開催!

https://kakuyomu.jp/info/entry/webcon9_announcement


 カクヨム5年目の私にとっては、5回目となるカクヨムコン。

 まあ私の場合、長編の方は一度も中間選考に通らないどころか「カクヨムコン長編の読者選考に通過するのは、もしかしたらプロ作家になるより難しいのではないか」と感じてしまうほど。かろうじて短編の方は、最初の3回は中間通過したのですが、ついに昨年そちらも中間通過できなくなり……。

 そんなわけで、個人的には年々やる気が削がれているカクヨムコンです。まあ少しはモチベーションが上がる出来事もありましたが、あくまでも少し。今のところ、今年は「なるべく参加しない」という方針で、とりあえず「去年応募したかったけれど他のコンテストに応募中でカクヨムコンには出せなかった」という短編だけ出しておこうかな……くらいに考えています。

 とはいえ、流されやすい部分もある私のことなので、いざカクヨムコンが始まったら、皆様の熱気に当てられる格好で、急に積極的になるかもしれませんけどね。


 ……と、いきなり消極的な方向性で始めてしまいましたが、今日公開された応募要項も、一応はザッと目を通してみました。

 なんだか今年は、色々と新しいイベントや試みがあったり、大きな変更があったりするようですね。

 特に注目すべきは、


>応募受付期間・読者選考期間の開始・終了時刻の変更について

>本コンテストから、応募受付開始、及び、終了時間、読者選考開始、及び、終了時間を変更いたします。


 という点。

 なにしろ、これはカクヨムコンに限った話ではないのですから!


>本コンテスト以降、カクヨムで行われるコンテストはすべて正午(12時)を起点に応募受付(読者選考)を開始いたします。


 なので、今後のコンテスト全般に関わる話題です。私みたいに「カクヨムコンには、あまり気が乗らない」というユーザーでも、ここだけは無関係ではありませんね。きちんと見ておいて良かったです。


 今年の新規イベントとしては、


>今年はカクヨムコン読者まつりを同時開催!

>第9回では、読者にもより積極的にカクヨムコンを楽しんでもらいたいという想いを込めて、スコッパー賞、最熱狂賞、最熱狂レビュー賞、特別審査員賞を新設します。


 というのが大きな目玉の一つでしょうか。

「読者まつり」という言葉を目にして、私は最初「作者ではなく読者の方が何かもらえるイベント」と思ったのですが、よく読んでみると微妙に違うみたいですね。

 確かに「スコッパー賞」と「最熱狂レビュー賞」の方は「読者がもらえる」ですけれど、「最熱狂賞」は『中間選考を突破した作品の中で読者選考期間中に投稿された文字ありレビューの数が最も多い作品が対象』、「特別審査員賞」は『各部門の特別審査員が推したい作品を選出』ですから、それぞれ作品つまり作者側に対しての賞のようです。

 特に応募者が関心を持つべきは「特別審査員賞」でしょうか。カクヨムコン長編の中間選考は読者選考であり、それを通過しなければ賞云々は無関係……というのが基本だと思っていましたが、「特別審査員賞」の項目には『受賞作品は最終選考にノミネートされ、特別審査員による推薦コメントとともに最終審査で選考委員に審査されます』という記述があります。

 つまり、読者選考に通過できない作品でも、この「特別審査員賞」ならば受賞できる可能性があるということ……? それどころか、もしも「特別審査員賞」をいただければ、本選にも出られるということ……?

 確認の意味で、応募要項の「選考方法」の項目も見てみました。


>異世界ファンタジー部門・現代ファンタジー部門・恋愛(ラブロマンス)部門・ラブコメ(ライトノベル)部門・ライト文芸部門・ホラー部門・エンタメ総合部門は、応募された作品の中から読者選考によるランキング上位作品と特別審査員賞受賞作品が最終選考にノミネートされます。カクヨムプロ作家部門は、読者選考の評価にかかわらず最終選考にノミネートされます。


 なるほど、従来ならば「読者選考によるランキング上位作品が」となっていた部分が「読者選考によるランキング上位作品と特別審査員賞受賞作品が」に変わっていますね。

 要するに、今年は読者選考以外の枠が出来たということ!

 いや「出来た」というより「復活した」という言い方の方が正確でしょうか。種類も趣旨も全く異なりますが、例えば以前のカクヨムコンには朝読賞がありましたよね。確認の意味で「カクヨムweb小説コンテスト 朝読 応募要項」でGoogle検索してみると、


>第6回カクヨムWeb小説コンテスト 応募要項

>朝読小説賞は、学校で実施される「朝の読書運動(通称・朝読)」にふさわしい作品を募集します。応募作品は担当編集部が読者投票に関わらず審査し、部門やランキングを横断 …


>第5回カクヨムWeb小説コンテスト 応募要項

>第5回カクヨムWeb小説コンテストに応募された作品のうち、「朝読小説賞」応募条件を満たした作品が選考対象となり、読者による投票数は関係なく担当編集部が審査を行います …


 というのが引っ掛かってきました。

 それぞれクリックして応募要項ページまで跳ばなくても、ここを見るだけでハッキリ『応募作品は担当編集部が読者投票に関わらず審査』『読者による投票数は関係なく担当編集部が審査』と書かれていますね。

 今度は「朝読」ではなく「特別審査員賞」。特別審査員の好みに合う作品が選ばれるのだろう、と想像します。「特別審査員は応募受付開始時に発表します」なので、肝心の「特別審査員」も後日公表される形式です。

 どんな作品を好む方々が特別審査員に就任なさるのか、今の時点ではまだわかりませんが……。

 とりあえず「たくさんの読者の支持を得なければならないのだから、読者選考なんて通る気がしない!」と考えてカクヨムコン長編に参加意欲がなくなる私みたいな人間にとって、読者選考とは無関係な枠が出来たというのは、朗報なのではないでしょうか。「特別審査員賞」での中間通過を狙うならば、「たくさんの読者の支持」は必要なくて、「特別審査員」だけに認められればよいわけですし。

 ……とはいえ、全応募作品の中から「各部門3作品」なので、それはそれで超難関なのですけどね。


 とりあえず長編の話題はこれくらいにして。

 短編の方でも今年は、新しく設けられた賞があるようです。


>また、短編賞においても、より一層多くの方に文芸ジャンルの作品の応募に挑戦していただきたいという願いを込めて、今回は特別賞を設けます。

>賞名は、選考をつとめていただく円城塔先生のお名前を冠し、その名も「円城塔賞」です。


 基本的にカクヨムコン短編はコミカライズのコンテストであり、たとえ受賞できても小説そのものが商業作品に掲載されるわけではないはず。しかし、この「円城塔賞」に関しては、


>受賞作品は、「小説 野性時代」(2024年8月号)に掲載される予定です


 と書かれています。その点でも、とても魅力的な賞に思えてきます。

 なお『原稿料のお支払いはございません』という但し書きもあるので、人によってはその部分で「魅力半減!」と感じるかもしれませんけどね。最初「コンテスト賞金が原稿料みたいなもの」と思いましたが、よく見ると「円城塔賞」で賞金に相当するのは「mazonギフトカード1万円分」であり、原稿掲載料にしては少ない気がしますから。


 いきなり新設された賞の話題から始めてしまいましたが、今年のカクヨムコン短編は「400字以上1万字以内」となっています。

 今までは「1万字以内」という上限だけで、特に下限は設定されていなかったので、これも大きなポイントかもしれませんね。

 とはいえ、例えば2,000文字以上とか3,000文字以上とかならばまだしも、「400字以上」ではあまり気にする必要もないでしょうが……。何故このような下限を設定したのか、少し不思議です。400文字に満たないような応募作品も、これまで結構あったのでしょうか。



 あくまでも「一応はザッと目を通してみました」という程度なので、現時点で私の注意を引いたのは、これくらいでした。

 後々、改めて応募要項を見直していけば、他にも「おっ!?」と思う点が出てくるかもしれません。

 私としては、とりあえず今回のエッセイ記事を書き始めた時点と比べたら、少しは参加意欲もアップしたかな……というカクヨムコン。

 なんだかんだいって、カクヨム最大のお祭りですからね。私も私に出来る範囲内で、無理せず楽しんでいこうと思います!

   

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