昨日3月10日の「カクヨムからのお知らせ」を読んで ――長編は10万文字以上――

    

 カクヨム誕生祭2023が開催中のこともあって、最近は毎日のように複数の「カクヨムからのお知らせ」がありますね。

 昨日3月10日も4つの「お知らせ」があって、その中のひとつが以下の告知でした。


【検索機能】小説の長さの指定に「大長編」(50万字以上)を追加しました

https://kakuyomu.jp/info/entry/search-long-long-story


 私自身は「カクヨムからのお知らせ」で見る前にTwitterで知ったのですが、その時は特に興味も抱きませんでした。

 私の場合、他サイトでは150万文字を超える長編連載もあるものの、カクヨムでは50万文字に到達している小説はひとつもありません。

 他サイトの150万文字を超える長編連載の場合、ひとつの事件が終わって物語が一段落ついてもそこで完結にせず、章を新しくする形なので、全体としては長々と続いています。一方カクヨムに投稿している長編では、ある程度物語が一段落ついたところで完結にして、続きは別作品として新たに始める形式。例えば「ウイルスって何ですか?」シリーズにしろ、異世界裏稼業シリーズにしろ、シリーズ全体では50万文字を超えていますが、それぞれ3作品と6作品に分割しているので、ひとつの投稿作品としては、それほどの長さになっていないわけです。

 小説以外ならば、このエッセイが現在75万文字。本当は1年でやめようと思っていたところを、年ごとに章を区切る形で続けているので、上述の「他サイトの150万文字を超える長編連載」と同じ形式ですね。

 まあエッセイでも一応は50万文字以上の投稿作品がある以上、一応は無関係ではないのですが……。それでも小説ではないというだけで、今回の「『大長編』(50万字以上)を追加」という話には「関係ないね」という気持ちだったのです。


 ところが、カクヨムを開いた後。

 トップページ右上の「カクヨムからのお知らせ」欄の一番上に表示されていたので「ああ、さっきTwitterで見たあれか」と思いながらも、何となくクリックしてみたところ……。

 本題とは異なる枝葉の部分に、少し興味深い記述がありました。


>また、合わせて中編、長編の文字数条件も見直しました。


 これまで検索条件において中編と長編の区切りが8万文字だったのを、今後は10万文字で区切る、という話です。

 だからどうした、と思われる方々もおられるかもしれませんし、これまでも「長編は10万文字以上」と認識していた方々もおられることでしょう。

 ただ私としては、カクヨムだけでなく他の小説投稿サイトも使う上で「Web小説の世界では、8万文字くらいまでを中編、8万文字以上を長編と呼ぶ」と思ってきたので……。


 さて、これについて「以前にもこのエッセイで書いたように」と以前のエッセイ記事から少し引用しようと思ったのですが、今探してみたら見つからない!

 私の探し方が悪いだけ? あるいは「エッセイのネタにした」というのが私の勘違いで、実はこのエッセイでは扱っていなかった?

 後者だとしたら、別のエッセイで書いた話を「こちらで書いたのだろう」と誤解していたことになりますが……。

 とりあえず他サイトで書いているエッセイで、それっぽい話を見つけました。「エブリスタ」で書いている『エブリスタを使い始めて思うこと――「小説家になろう」や「カクヨム」などと比較して――』というエッセイであり、タイトルからわかるように、カクヨムにおけるこのエッセイ『カクヨムを使い始めて思うこと』に相当するものです。

 その中の「サイトによって短編の定義って異なる?」という記事タイトルのエッセイです。途中で『では、次に「セルバンテス」を見てみましょう。なお、この機会についでに書いておきますが、「セルバンテス」は5月末で閉鎖されることが、4月13日に告知されています』という記述が出てくるので、2020年4月か5月くらいのエッセイ記事です。


 その時点で私が登録していた小説投稿サイトは「小説家になろう」「カクヨム」「セルバンテス」「エブリスタ」の4つ。

 そのうち「小説家になろう」だけは『短編』の定義が特殊であり、文字数ではなく、投稿形式で一話限りの作品を『短編』と呼んでいる。他のサイトは違う。

 ……というのがエッセイの主題でした。さらに「他のサイトは違う」に関連して、その根拠として「『カクヨム』『セルバンテス』『エブリスタ』では、小説検索の長さ指定で2万文字までを『短編』と記載している」と書いていました。ついでに『短編』だけでなく、それら3サイトでは『中編』と『長編』の区切りが8万文字という話も書いています。

 カクヨムと違って「エブリスタ」は投稿作品中に画像掲載できるので、ご丁寧に検索画面の画像のスクリーンショットも記載していました。例えば「セルバンテス」みたいに、既に終了したサイトのスクショというのは、ある意味貴重かもしれませんね。カクヨムの検索画面も『大長編』がなかった頃のスクショとなり、貴重といえるかもしれません。

 そんな感じで、以前に調べた時には「自分が使っている小説投稿サイトのうち、文字数で『短編』を区切っているところ全てにおいて、『短編』は2万文字までで『長編』は8万文字以上」となっていました。

 だから私は「Web小説界隈では、8万文字以上を『長編』と呼ぶ」と思っていたわけで、そんな私にとって「カクヨムが――自分がメインで使っている小説投稿サイトが――『長編』の定義を「8万文字以上」から「10万文字以上」に変更する!」というのは、大きなニュースと感じたのです。


 まあ、しょせん言葉の定義というか言葉遊びというか、その程度の話に過ぎないのですけどね。それよりも多くの方々が気にするのは長編コンテストの応募規定の文字数でしょうし、今までも「8万文字以上」みたいなケースは少なく「10万文字以上」が多かったのではないか、と思います。

 特にカクヨムコン長編が毎年「10万文字以上」ですからね。検索システムの区分でも「10万文字以上」を長編としておく方が、カクヨムユーザーに対してはわかりやすくて良いのかもしれません。


 なお、今回の「お知らせ」で興味深い記述がもうひとつ。


>本改修は、30万字、50万字以上を指定する検索が増えたことと、実際に数十万字を超える作品が多く投稿されていることをうけて行いました。


 ユーザーから要望があったわけではなく、利用状況からカクヨム側で判断してくださったのですね。

 こうしてユーザーの利用状況をチェックして、それをシステム改善に反映してくれる。「案外マメなのだなあ」という見方も出来ますが、むしろ「カクヨムはとても親切なのだなあ」と改めて感じました。

   

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る