KAC2023、第4回お題は「深夜の散歩で起きた出来事」
昨日3月8日の正午、今年のKAC第4回のお題が発表されました。
【3/10 11:59締切】KAC2023 第4回お題「深夜の散歩で起きた出来事」
https://kakuyomu.jp/info/entry/7th_KAC20234
今回は「深夜の散歩で起きた出来事」という少し長ったらしいお題であり、お題発表と共に『今回からは、ユーザーの皆さまより寄せられたお題を採用』と付記されています。
深夜の散歩といえば、大学に入ってひとり暮らしを始めて以降。いちいち家族に「出かけてくる」と告げる必要がなくなったので、夜中でもふらりと外出することがありました。まあ私の大学時代の場合、徒歩より自転車で適当に走ることの方が多かった気がしますけどね。
私自身は「深夜の散歩で」興味深い「出来事」が「起きた」という経験はありませんが、このお題でまず考えたのが「ボーイミーツガールを書いてみたい」ということ。
頭に浮かんできたのは「主人公が深夜の散歩中、電柱の横で『持病の癪が……』と言いながらうずくまっている女生と出会う」という光景。
今時「持病の癪が……」なんて時代劇みたいなセリフを言う人がいるとは思えませんが、とりあえず思いついた以上これで書きたい。「持病の癪が……」発言に理由を付けて……。
こんな物語が出来上がりました。
『「持病の癪が……」と彼女は言った』
https://kakuyomu.jp/works/16817330654162381610
一応はボーイミーツガールかもしれないけれど「恋愛」というほどではないので、投稿ジャンルは「現代ドラマ」にしています。
お題を見た後、食事やら食器洗いやらがあって、それらをしながら考えた内容を書き始めたのが12時45分頃。投稿時刻は「13:47」となっているので、執筆だけでちょうど1時間くらいかかったようです。
色々含めてもお題発表から2時間以内ならば、私としては悪くないペースです。
とりあえず1作品投稿しただけで満足しましたし、今回はこれで終わりにするつもりでしたが……。
夕食後くらいに、ふと「散歩といえば普通は外出だけど、外ではなく屋内の散歩もありえるよな?」と考えてしまいました。
ほら、江戸川乱歩の名作『屋根裏の散歩者』もありますよね。例えば深夜に屋根裏を散歩する、という方向性でも「深夜の散歩で起きた出来事」テーマでひとつ書けるはず。
でも散歩の場所にわざわざ屋根裏を選ぶのであれば、ふだんはもっと窮屈な場所に暮らしている、という設定が必要っぽい。狭いところに閉じこもった暮らしで、しかもそこが屋根裏に近い屋内だからこそ、夜になったらそこから出て屋根裏を散歩する物語……。
そんな「狭いところ」を想像したら、真っ先に頭に浮かんだのが椅子の中でした。
あっ、これは『人間椅子』。また江戸川乱歩ですね。
というわけで、なんだか江戸川乱歩のパロディみたいです。でもその方向性で書くとしたら、オチはどうする? 「たまには外出して本屋へ行ったら『屋根裏の散歩者』や『人間椅子』という題名の本を見つけた。まるで自分みたいで親近感を覚えて買ってきたが、椅子の中は真っ暗だから読めない」ということで、積ん読状態になる……。
いやいや、本屋とか積ん読とか、それは第一回で扱った題材!
というわけで、考えただけでこの案は没。
でも「外ではなく屋内の散歩で書いてみたい」という気持ちは捨てられず……。
室内を散歩する必然性として、次に思いついたのが人外主人公。元々屋内で暮らす生き物ならば、深夜に屋根裏を散歩してもおかしくないですよね。
例えば、主人公は害虫として有名な黒い虫。異種族である人間に恋した黒い害虫が、夜な夜な彼女の顔を眺めに出てきて……。
いやいや、そんな具体的な目的があったら「散歩」とは少し違う気がする。そもそも「黒い害虫」が主人公では、読むのも書くのも気持ち悪い。
というわけで、これも没。
それでも「屋根裏の散歩」にこだわって……。
結局たいしたオチも思いつかないけれど、ただ「屋根裏の散歩」で「深夜の散歩で起きた出来事」を書いてみたかった、という気持ちから考えたのが、こんな物語でした。
『真夜中の屋根裏の散歩者』
https://kakuyomu.jp/works/16817330654176589690
そもそも昨日の夜は別の用事があって忙しく、頭の中で物語そのものは出来上がっても、それを執筆する余裕が出来たのは、かなり遅くなってから。
投稿した時は既に日付も変わっていて、それこそ深夜でした。
発想の最初の方に江戸川乱歩があったことなど嘘のように、もはやそれっぽい要素はタイトルにしか残っていません。むしろ別作品のパロディやオマージュみたいな感じ。
ことわざでは「木を隠すなら森の中」と言いますし、古典的なミステリ小説のトリックで「手紙を手紙の中に隠す」「死体を隠すために戦場を用意する」というのもありました。
それと同じで、ある作品に対するパロディやオマージュの要素を薄めたければ、別のパロディやオマージュに埋もれさせたらいいのでしょうね。
そんなわけで。
第3回のお題「ぐちゃぐちゃ」に続いて、第4回「深夜の散歩で起きた出来事」でも、ひとつのお題で2作品投稿する形になりました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます