複数サイト登録の失敗談(後編)

   

 失敗談としての話自体は前編で終わっているので、後編は完全に余談です。

 もはや完全に個人的な報告となってしまいますが……。


 まずは、前編で


>元々「ドラマ化されます! 楽しみです!」と大はしゃぎしていた頃は、動画公開されたらTwitterや近況報告などで大々的に宣伝しよう、と考えていました。でも公開からこれだけ時間が経つと、もはやそのタイミングを逸した気分です。


 と書いたように、今さら「Twitterや近況報告などで大々的に宣伝」も恥ずかしいので……。

 こっそり(?)ここで宣伝しておきます。ドラマ化されたのはカクヨムでも掲載している作品で、


『その失恋は始まりだった』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054898401923


 カクヨム掲載版のあらすじ欄にYouTubeドラマのURLも記載しています。

 私の小説と比べながら見ていただければ、前編で書いた「小説とドラマの違い」も具体的によくわかると思います。

 さすが専門の方々が作ってくださっただけあって、私が脚本だけ読んで想像していた以上に、とても素晴らしい映像でした!



 そんな宣伝は前置きとして。

 ステキブンゲイのトップページにあった「『ステキブンゲイ×あるあるジャパンコラボ』コンテスト 映像化優秀作品公開!」という告知。それだけでも驚きましたが、お知らせ本文のページに行くと、さらに驚くべき話がありました。「映像化優秀作品公開!」に加えて「電子書籍版も配信中!」と書かれていたのです。

 コンテスト受賞作品をまとめて、電子書籍にしているそうです。つまり、私の作品も知らないうちに電子書籍に収録されているのです!


 本当に驚きました。確かに、元々のコンテストの応募要項みたいなページには「そしてステキブックスにて電子書籍化いたします!」とも書かれていましたが、それは概要みたいな部分です。同じページの賞品の項目にはそのような記述はなく、受賞後の連絡でも電子書籍の話は一切ありませんでした。

 私が受賞したコンテストとは別ですが、ステキブンゲイでは以前に、別のコンテストだったか公式イベントだったかで「優秀作品をまとめた電子書籍が出ている」という話も聞いたことがありました。だから少しは期待したものの、受賞後にその話が出ない以上、今回は電子書籍化されないと思っていたのですが……。

 受賞作品をまとめた電子書籍が出ている! まさに「寝耳に水」というレベルの驚きです。ダウンロード販売のページまで見に行くと、商品説明の中で、確かに収録作品として『その失恋は始まりだった』の名前もありました。


 なお「ダウンロード販売」という書き方をしたように、無償配布ではなく有料の電子書籍です。値段は50円なので無償に近いですが、一応は有料販売である以上、これも商業作品ということになりますよね?

 その点も大きな驚きでした。

 もしも電子書籍としてまとめられるとしても、しょせん無料版だろう、と思い込んでいたからです。

 この「思い込んでいた」の根拠が、上述の「優秀作品をまとめた電子書籍」が無料だったこと。ならば今回も無料に違いない、という予想ですね。それが大外れだったわけです。


 もしかすると、私の『上述の「優秀作品をまとめた電子書籍」が無料だった』という記憶の方が誤っているのでしょうか?

 それを確かめる意味で、ステキブンゲイの販売ページから、その「優秀作品をまとめた電子書籍」を探そうとしたのですが見つかりません。不思議に思って色々調べるうちに、さらなる発見がありました。

 ステキブンゲイの電子書籍販売ページが二種類あったのです。一つは「ステキブックス」で、もうひとつは「ステキブックスストア」。私の作品が収録されている『【電子書籍】「胸キュンエピソード」「イラッとする人を成敗してスカッとするエピソード」』は「ステキブックスストア」で売られており、「ステキブックス」販売ページには載っていません。逆に、私が覚えていた「以前のイベントで優秀だった作品をまとめた電子書籍」は「ステキブックス」販売ページのみにあり、確かに無料となっていました。

 少し混乱しましたが……。

 よく見ると「ステキブックスストア」は、書籍だけでなくグッズなども販売しているページです。「ステキブックスストア」において『【電子書籍】「胸キュンエピソード」「イラッとする人を成敗してスカッとするエピソード」』は「電子書籍」に分類されていますが、「ステキブックス」ページの方にないのだから、正式な電子書籍扱いではなくグッズに近いものなのでしょうね。コンテスト受賞作品を集めた記念グッズです。

 そして「ステキブックスストア」は『ストア』である以上、有料の商品しか置けないのでしょう。だから無料の「以前のイベントで優秀だった作品をまとめた電子書籍」は「ステキブックス」のページのみに置かれているし、今回『【電子書籍】「胸キュンエピソード」「イラッとする人を成敗してスカッとするエピソード」』は有料にせざるを得なかった(仕方なくタダ同然の販売価格を設定した)。そう考えると、色々納得できます。


 なお、私が「以前のイベントで優秀だった作品をまとめた電子書籍」の存在を知っていたのは、ステキブンゲイではなくカクヨム経由でした。カクヨムの近況ノートで、とあるユーザーの「ステキブンゲイで無料配布される電子書籍に収録されたのでカクヨム掲載版を削除する」という報告を見たことがあったのです。

 ならば、今回の私の作品も、カクヨム掲載版などの「ステキブンゲイ以外で掲載している同作品」は削除する必要があるのでしょうか?

 いや「必要」云々を考える以上に、一般的にweb小説が書籍化されたり書籍に収録されたりした場合、その書籍化などに関わったサイトの掲載版は残せるとしても、他サイト掲載版は削除するのが常識ではないでしょうか? 筋を通すというか、仁義を通すみたいな意味で。

 実際、上述の近況ノートを改めて探し出して読んでみたら「削除するよう言われた」という書き方ではありませんでした。そのかた自身の判断で削除なされたのかもしれません。


 でも今回の私の場合、私自身が知らないうちに電子書籍に収録されて、販売されているわけですから……。かなり特殊なケースに思えてきます。

 そもそも契約書や使用許諾書のたぐいもないわけですし、それでも電子書籍に収録されているのは、先ほど想像した通り「しょせんグッズのようなもの」「しょせん記念品のようなもの」に過ぎないのでしょうね。

 ならば、なるべく他サイト掲載版も残しておきたい。そんな気持ちになりました。


 結局、ステキブンゲイに問い合わせたところ、他サイト掲載版を残したままで構わない、というお言葉をいただきました。

 その確認が済んだ時点で、日曜朝から始まった驚きの事件が収まった気分となり、こうしてエッセイを書いているわけです。

 今回の「後編」でカクヨム版のURLを掲載できたのも、残しておく許可をいただけたからこそ。

 カクヨムユーザーの皆様は、ぜひカクヨム版で読んで、気軽にコメントしてください。一応はコンテスト受賞作品であり、ドラマ化もされた小説なので、私の投稿作品の中では出来の良い部類に入るはずです!

   

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