一年目・中間総括

カクヨムを使い始めて約半年が経過しました(その1)――本当は9月にこれを書くべきだった――

   

 久しぶりの更新です。前回が6月下旬だったので、3ヶ月半ぶりくらいですね。

 そもそも『カクヨムを使い始めて思うこと ――カクヨム初心者の視点から――』という作品タイトルである以上、


「いつまでこのエッセイを続けていて良いのだろう? いつまで『カクヨム初心者』という扱いなのだろう?」


 という想いは、エッセイ開始当初からあったのですが……。

 現在では、


「利用一年目は、わからないことも多いから初心者なのではないか。つまり、このエッセイは『カクヨムを使い始めて一年』まで」


 と思っています。

 ですから、「もうちょっとだけ続くんじゃ」の精神で、今度の3月までは続けて構わないと考えています。

 今後もよろしくお願いします。



 さて。

 私はカクヨムを利用し始めたのが4月なので、9月に書いていたら「ちょうど半年経ちました!」でキリが良かったのですが、約一ヶ月遅れになってしまいました。特に理由はないので、単なる怠慢です。

 そもそも『9月』というと、私が『烏川 ハル』という名前で「小説家になろう」に登録してオリジナル小説の投稿を始めたのが、ちょうど昨年の9月です。だから9月に書いていれば「オリジナル小説の投稿活動、一周年! カクヨム利用、半周年!」となったのに……。つくづく残念です。

 まあ、そんなわけで。少しずれてしまいましたが「ようやく小説投稿に関しては初心者が終了、でもカクヨムではまだまだ初心者」という人間のエッセイだと思ってください。

 一口に『カクヨム初心者』といっても、半年も使っていると、最初の頃とは意見が変わってくる部分もあります。もちろん、変わらない部分もあります。自主企画のこと、ランキングのこと、コンテストのこと……。長くなりそうなので、それぞれ分けて書いていきます。


 ですから今回は中間総括の前置きみたいなものですが、この『前置き』自体もこれで終わりではなく「もうちょっとだけ続くんじゃ」となります。とりあえず今回は、最後にシリーズ管理の話に繋がるような形で書いていきますので、シリーズ管理に関する再考だと思っていただいたら良いかもしれません。



 この半年の間に、私はTwitterを始めました。

 以前の項目「こうして私は見知らぬ作品と出会う」の中でも書いたように、SNSのたぐいは苦手な私です。正直、Twitterには近寄らないようにしていました。それなのに何故Twitterを始めたかというと……。


 いつものように、カクヨムで自主企画に参加していた時。その関連で企画主様に連絡したいことが生じたのですが、当時、その企画主様は近況ノートを利用しておられないかたでした。

 こういう場合、どうやって連絡を取ったら良いものか、少し困りますね。カクヨムには、相手にメッセージを送る機能がありませんから。

 この「メッセージ機能がない」という点。エッセイなどで「改善してもらいたいポイント」として挙げておられる方々もいますが、それまで私は、特に何も感じていませんでした。

 第一に、「小説家になろう」ではメッセージ機能はあるけれど、私は一度も使っていないこと。だから有名無実化の機能だと思っていました。

 第二に、カクヨムでは近況ノートのコメント欄を利用して、皆様が連絡を取り合っているらしいこと。実際「らしい」だけではなく、私も同様に使ってきました。「メッセージ機能がないから近況ノートのコメント欄を利用」というのは、「シリーズ管理がないから自分で作品リストを作成する」と似ていて「ある意味、カクヨムらしい」と、私は微笑ましく思ってきたくらいです。


 しかし、いざ連絡を取れないとなると、もう「微笑ましい」という気分ではありません。今回の場合、その企画主様がTwitterを利用しておられたので、連絡用に私もTwitterを登録することで問題は解決。

 しばらく後になってから気づいたのですが、カクヨムってプロフィール欄に『Twitterアカウント』を入力する場所があるのですよね。あれ、運営からの「カクヨムにはメッセージ機能はありませんので、相手にメッセージを送りたいならば、Twitterを利用してください」という意思表示なのでしょうか? ユーザーページの名前の真下に(正確にはユーザーIDの真下に)表示されるので、知った上で見ると、結構目立つ場所だと思いますし。

 なお、Twitterがよくわかっていなかった私。「とりあえず」で登録してしまったので、デフォルトらしきランダムな英数字がそのままTwitterアカウントになっています。他の方々と比べると、ちょっと恥ずかしいです。


 そんな経緯で始めたTwitter。『烏川 ハル』として「つぶやく」ことなど、カクヨムでの投稿報告くらい。あまりにも何もないのは寂しい(せっかく登録したのにもったいない)ので、今は「毎日1作品ずつ、過去に投稿した作品を紹介していこう」というのをやっています。9月1日から、今月上旬まで。

 なお、先日、久しぶりに「小説家になろう」の方のpt(カクヨムで言うところの星評価)を見てみようと思って、でも「久しぶり」だったので「それぞれの作品の一週間分のptの変動が確認できる」というサイト(おそらく非公式なサイト)を覗いたところ……。Twitterにおける感想ツイートも引用されており、そこで私の作品の感想も発見(2作品、合計で3人の方々からの感想でした)! 「投稿サイトで一切交流のない人でも、私の作品を読んでくれている」というのを発見する機会に繋がるのであれば、案外Twitterも悪くないと感じ始めています。


 このようにカクヨムの自主企画をきっかけで始めたTwitterですが、さらに今度は、Twitterをきっかけとして、もう一つ小説投稿サイトに登録してみました。


 正直、Twitterのマイページとかホームページとかの表示の仕方がよくわからい。フォローしているわけでもなく、されているわけでもないツイートが、結構たくさん表示される。「興味あるだろ」と運営側から押し売りされている気分になりました。

 そんな押し売りツイートの中で頻繁に出現していたのが「セルバンテス」という投稿サイトのツイート。聞き慣れないサイト名であり、つい調べてしまいました。まあ見事に「押し売り」に引っ掛かった感じです(笑)。

 Google検索すると出てきたのが、まだ正式オープン前だった昨年末の記事。比較的新興の(今年の2月スタートの)サイトであり、「大人のための投稿小説というコンセプト」だそうで……。このエッセイでもチラッと書いた気がしますが、私は最近の主流よりも、昔のジュブナイルや、その雰囲気を残したラノベの方が好きです。ですから、本当に「大人向け」の小説投稿サイトが存在するならば、そこでも作品を披露したいと思いました。

 そんな気持ちで実際にサイトに行ってみると、残念ながら「これ本当に大人向け?」という雰囲気。そこで開かれているコンテストが、いかにも「今時のラノベ」を求めている感じで……。そもそも、講談社のラノベレーベル(しかもゲームっぽい世界観のラノベばかりのレーベルですって!)の編集部が運営母体のようなので、もう「ごくごく狭い分野のファンタジー小説(いわゆるドラクエ型ファンタジーと言われるような?)を求めている」と最初から主張しているようなものです。


 それが8月下旬の話。最初の期待とは違い、失望しながらも「せっかくだから登録しておこうかな」と、9月1日に登録してみました。あくまでも「してみました」という程度なので、いずれ辞めてしまうかもしれませんが。

 実は「比較的新興の投稿サイトならば、作品が埋もれる可能性も低いかな?」という目論見もあったのですが、そもそも「比較的新しい」ならば「作品数が少ない」以前に「利用者も少ない」というのを失念していました。それに「新しい」とは言っても、すでに始まって半年以上の投稿サイト。「埋もれる」には十分なくらいの作品数がありました。

 ですから、投稿しても読まれません。運営側で「2週間に一度、テーマを決めて作品ピックアップ」というのをやっており、しかも最初に発表されたキーワードが『月』だったので、以前にカクヨムで書いた『月見ケーキ ――翻訳係が無能女神だった件――』を転載したところ、見事ピックアップ5作品に含まれたのですが……。そこで紹介されたからといって、ワッと読者が殺到するわけでもありませんでした。運営の公式のピックアップなのに!

 そして、この時。「ついでにいくつか似たような短編を転載しておけば、少しくらいは読んでもらえるかな?」と、さらに三つ短編を転載して(本当はもっと転載する予定が、途中で面倒になった)、『ちょっと変わった異世界転生シリーズ』というシリーズ項目を作ったところで「あれっ?」と思う点が出てきました。


 カクヨムにはないけれど「小説家になろう」では使い慣れたはずのシリーズ管理。カクヨムよりも新興の投稿サイトである「セルバンテス」にも実装されているシリーズ管理。

 しかし「セルバンテス」のシリーズ管理には、不便な点がありました。それは「シリーズ内の作品の表示順を並べ替えできない」という点です。

 実際に使ってみると、シリーズに含めた順で表示されるようです。一番古いのが一番上、最新が一番下という形で。

 まあ普通に使えば「最初に投稿したシリーズ一作目!」が一番上という目立つ位置に来るので、問題ないといえば問題ないのかもしれませんが……。あとから前日譚を書き加えて「時系列順にしたいから、これを一番上に」なんて時は困ります。その場合、いったん全部シリーズから外して、時系列順になるようにシリーズ登録し直す、という手間がかかります。

 ちなみに「小説家になろう」のシリーズ管理は、いつでも好きな時にシリーズ内の表示順を並べ替え出来ます。私は「それが当然」と思っていたのですが、これは当たり前な仕様ではなく、親切設計だったのでしょうか。


 なお、少し「シリーズ管理」の話からは逸れますが「表示順」に関して一つ。カクヨムでも「小説家になろう」でも、各利用者の作品全体としては、新しい作品ほど上に表示されていますが、基本的に「セルバンテス」も同じ。

 ただし「セルバンテス」には「代表作を設定する」という機能があり、その『代表作』が、各自の執筆作品一覧のトップに来るような仕様になっています。つまり、最も目立たせたい作品を自分で選べる仕組み。

 この機能は、カクヨムでも欲しいですね。


 さて「シリーズ管理」の話に戻ります。

 カクヨムではシリーズ管理という機能がないことに関しては、このエッセイでも以前に触れています。「シリーズ管理はないけれど、近況ノートの中でまとめる記事を書いていたり、一つの作品として作品リストを投稿していたり、各自で代わりになるものを用意しているのだから、それで構わないではないか」という主旨だったと思います。

 でも今は「それで構わない」どころから、むしろ「その方が柔軟にシリーズ管理できて良い」とさえ感じているのです。


 というのも。

 私が自分の作品リストの中で「『ウイルスって何ですか?』シリーズ」という項目を作った時のこと。

 元々「ウイルス関連作品」というシリーズに含めていたファンタジー小説、『「ウイルスって何ですか?」――ウイルス研究者の異世界冒険記――』。ただし、その外伝及び続編にはウイルスの学術的内容は関わらないので、「ウイルス関連作品」に含むのは気が引ける。ならば新しいシリーズを作ろう。そう思ったのです。

 シリーズの起点となる『「ウイルスって何ですか?」――ウイルス研究者の異世界冒険記――』は当然、新しいシリーズに含むわけですが、できれば元々の「ウイルス関連作品」シリーズにも残したい……。

 これ、自分で作品リストという形で用意した「シリーズ管理」ならば可能ですが、例えば「小説家になろう」の(あるいは「小説家になろう」よりも不便な「セルバンテス」の)シリーズ管理では不可能な話となります。一つのシリーズに複数の作品を含むことは当然できますが、逆に一つの作品を複数のシリーズに重複して含ませることは出来ない仕様でした。

 実際、あちらで私はその不便さを実感したことがあります。こちらでは連作短編の形で一つの作品としている『俺はウイルスである』。「小説家になろう」では、最初に短編として投稿してしまったために(あちらの仕様では後から連載ものに変更できない仕様だったために)、複数の短編を「俺はウイルスである」シリーズとして一つにまとめていました。

 カクヨム同様、あちらでも「ウイルス関連」というシリーズは作ってあるので、本当はそちらにも含めたいのですが、二つのシリーズにまたがることは出来ない。だから「ウイルス関連」のシリーズ説明の中に『「俺はウイルスである」シリーズもウイルス関連ですが、そちらは既にシリーズとして一括りにしているので、ここには含んでいません』という一文を書き加えることになりました。


 そんな経験があったので。

 カクヨムの「各自がシリーズ管理の代わりを用意する」という現状、フレキシブルに管理できてむしろ好都合、と思う次第です。

 いずれカクヨムにも「シリーズ管理」という機能が実装されるかもしれませんが……。その時には、便利で使いやすいシステムであって欲しいと思います。「一つの作品を複数のシリーズに含むことが可能」までは贅沢な望みかもしれませんが、せめて「シリーズ内の表示順は並べ替え可能」くらいは、あって欲しいものですね。

   

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