隣家から、
隣家から、クゥンと鳴き声が聞こえるようになった。
時折、和佳子が塀越しに隣家の庭を見ると、つぶらな目をしたジョンと目が合う。
和佳子を見ても、ジョンは吠えない。じっと和佳子の方を見ている。
隣家では大切にされているようで、和佳子の家にいたときよりもずっと身綺麗になっている。犬小屋だって立派なものだった。
「お前、年取ったなあ」
和佳子が話しかけても、ジョンは吠えない。
老犬だから聞こえていないのかもしれない。
「またな」
和佳子は、立ち去った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます