「妹のパンツを拾ったら、妹が勘違いして急に甘えてくるのだが？」

第5話-後編「ご、誤解だ！？」

「お前ら、なにしてんの？」

リビングに入った充が目にしたのは、涼介がゆうなに覆いかぶさっているという光景だった。

涼介は床に手を付き、ゆうなはその下で床に座り込んでいる。

それをしばらく見ていた充は「あぁ」と何か納得したように頷くと、突然の事にフリーズしていた2人を他所に、おもむろにスマホを取り出して喋り始めた。

「うん、確かこういう時は110番だよな？」

……不穏なことを言い始めた。

「あの、充サン？」

「おっと、その前に証拠っと」

パシャリとスマホから音が鳴る。

「いや、ちょっと待て、充……」

「んで、こいつをSNSで拡散して〜」

「流石にそれは洒落にならんからマジでやめろよ！？ あと、誤解だからな！？」

「……などと供述しており」

「いや、なんでそうなる！？」

すると今度はゆうなが……

「あっ、あの、兄さんっ……そんなに激しく動いたら……/////」

顔を赤くして、トンデモナイ事を言い始めた……。

「なんでこのタイミングでそんな誤解を招きそうな発言するんですかねぇ！？ あと、赤くなるな！！」

「そ、そのっ……私、初めて……なので優しくして……下さいね♡」

「アウトォ！！！！！！」

すると今度は充から

「そうかそうか、つまり君はそういう奴だったんだな」

「唐突のエーミール！？」

「大丈夫っ、オレはお前がどんな性癖だろうと親友のままだからっ！」

眩しい笑顔でサラッと酷いことを言う。

「ってか、お前そろそろ撮るのやめろよ！」

涼介は、少しでも話題を変えようと、未だカメラを向けたままであることを指摘した。

「これは録画だ、写真じゃないから撮ったことにはならない」

「いや、それは屁理屈だろ！？……それと、もう一度言うけどこれには事情があって……」

「などと繰り返し供述しており……」

「お前、さては聞く気ねぇだろ！？」

全力でツッコミを入れる涼介であった。