第三章 星の王者亡滅・エトワール
「星の王者クフィル? そのようなものはいない。今、この世界を支配しているのは星王イシュタルを討ち取った人類の王――星帝クフィルだけだ」
「どうやらお前はこことは異なる歴史から来た人間のようだな。教えてやろう。今、この浮遊大陸ベルシェルスを支配しているのは人でありながら神を超越した帝王クフィル。そして、お前の歴史がどうであったのかは知らないが、奴が掲げるものは王道でも覇道でもない。人の情も、記憶も一切必要としない。完全なる統治。それは人が神の統治を行う道――神道クフィル。それによって支配される神性星王国だ。そして、オレの名はレクトル。かつて奴の友であり……奴を見捨てた英雄の成り下がりだ……」
「いたぞ! デミウルゴスの生き残りだ! 星帝クフィル様の統治のため、全てのデミウルゴスは抹殺せよー!」
「はっ、ここもバレたようやな。ミシュラ、エルナト。お前らは逃げ。ワイが時間を稼ぐ」
「そんな! アルっち、僕も戦うよ!」
「同意だ。私達だけ逃げるわけにはいかない」
「はっ、しょうがないやつらやな。ほな、いっちょデミウルゴスの矜持をあの潔癖な帝王様に見せたろか!」
「そう死に急ぐな。お前達をここで殺させるわけにはいかない」
「お前は……!」
「星帝クフィルの近衛隊……“処刑人”ミュラー!?」
「クフィル。デミウルゴスの生き残り達が謎の少年と共に逃げた。僕はこれから彼らの追撃に向かう」
「ああ。全てお前に任せる、レイル。それとミュラーの奴が裏切った。奴の処分もしておけ」
「……分かった。本当にいいんだね? 彼は君の忠臣だったはずだよ」
「かまわぬ。もはやオレに人としての情はない。ただこの世界の秩序を維持する存在として、その輪を乱す歯車を処分する。それだけの機構だ」
「……了解した」
「星帝クフィルの力はすでに神を……星王イシュタルをも上回っている。奴を倒すということは神を倒すだけの力が必要ということ……」
「ならば、我々も手を貸してやろう」
「あなたは……!?」
「かつては神イシュタルに反旗を翻したデミウルゴスだ。今度は神を超越した人を相手にするのも面白かろう。このかつての機関“No.0”アケルナルと“No.4”アルレシャが手を貸してやろう」
「今のクフィル様こそが、あるべき姿。この世界を維持し、全ての人類を導く王の姿にふさわしい。私はあの方のために、それを乱すものを全て抹殺する。この“星輝騎士王”セオドル=グランコーツ 。欠片の星宝を持ってお前たちを誅伐しよう」
「僕は最後までフィルに従うまでだよ。それが親友としての勤め。彼が全ての人類に裏切られようとも僕だけは彼の傍にいる。最後までね」
「知れ。時空を超えし者よ。我が統治こそが、滅び行く宇宙を支える最後の手段。たとえ、我が統治に人の感情なくとも、人の存命こそが人が生きるべき最後の道。それを貴様のような人ひとりの想いで踏みにじるか? 我が統治を否定し、人という種そのものを滅ぼす覚悟がそこにあるか?」
「クフィル……。オレは今こそ、お前に償う……。あの時、俺が逃げたことでお前が全ての責任を背負い……人を捨ててしまった罪を……俺が、かつて英雄騎士を呼ばれたレクトルという残骸が、それでも人の感情を持って、お前を正す。これがオレに最後に残された――正道だからだッ!!」
SSR “黄金種”アケルナル
SSR “星帝”クフィル(期間限定)
SR “無双者”アルレシャ
SR “飛翔する鷹”アルタイル
SR “千光刃”エルナト
R “超越音速”ミシュラ
R “処刑人”ミュラー
【クリア後】追加キャラクター
SSR “星の王者”クフィル
SR “黄金の友”レイル
R “星輝騎士王”セオドル
エスペランサー・Another 雪月花 @yumesiro
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