第二章 カグヤ地獄道・ニライカナイ
「初めまして。私はアカネ。アカネ=カグヤといいます。こう見えてカグヤ一族の姫なんです」
「僕はミカゲ。こちらのアカネさんと一緒に旅をしている者です」
「あっ、オレはラッカって言うんだ。君、変わった服装だね? もしかしてよその大陸から来た人? なんにしてもよろしくね」
「カグヤ一族。剣を司る一族。この大陸にはそうした特殊な血筋を受け継ぐ一族が多く存在する。そして彼らは皆、とある神の眷属とされる。その神の名は――」
「我が名はオダ。このカナン大陸に存在する十五家の頂点に立つ帝王の血筋を持つオダ家当主、ハスター=オダなり」
「オダ、トヨトミ、トクガワ。彼ら当主の力はカグヤ当主の私の力を遥かに上回っています……。そして、彼らの目的は……この世界の支配……それだけは絶対にさせません……ッ」
「くっくっく、貴様達だけで地獄の神に勝てるとでも思っているのか?」
「!? あなたは……!」
「久しぶりだな、ミカゲ。そしてカグヤの姫よ。ここで貴様らが奴らに潰されるのはオレとしても興ざめだ。どうだ、手を組まないか? 地獄の神とやら、このオレも斬ってみたいと思っていた」
「人斬り……ヤグモ……。あなたが私達に手を貸すと……?」
「はっはっはっはっ! 愉快愉快! これこそ現世の風よ! この儂、クズリュウ=トヨトミを倒さぬ限り、先へは進めぬぞ!」
「ミカゲ、アカネちゃん。ここはオレに任せて、その人と一緒に先へ」
「でも、ラッカ君!」
「大丈夫。ここはオレに任せてよ」
「はっはっはっ! 威勢がいいな小僧! 気に入ったぞ! この儂自ら相手をしてやろう!」
「おう! いっちょやろうぜ! トヨトミのおっちゃん!」
「来ましたか。ですが、ここから先へは僕が行かせません」
「ルルイエ=トクガワ……!」
「アカネさん。彼の相手は僕に。先日の借りを彼に返さないと気がすみません」
「ミカゲ君」
「ふんっ、おい、ミカゲ。死ぬなよ。貴様を斬るのはこのオレなんだからな」
「ええ。ですが、僕はあなたには斬られませんので、ヤグモさん」
「はっ、ほざいていろ」
「ほう、このハスター=オダの相手を貴様がすると? 三家最強と言われる帝王の相手を一介の人斬りがか?」
「こちらこそ、神を斬るつもりがお前のような猿山の大将でがっかりだ。まあ、そこはあの小娘にくれてやったんだ。オダとか言ったか? せいぜい、我が人斬りの剣のサビにならないよう健闘して欲しいぞ」
「く……はっはっはっ! 気に入ったぞ! 人斬り! いいだろう。羽虫とは言え、我がオダの力の全てをお前に見せてやろう!!」
「あなたが……地獄の神……!」
「カグヤ。我が生み出した一族の現当主か。なぜに我に歯向かう?」
「それはどういう……」
「お前達、十五家を生み出したのはこの私、そしてお前は我が血を受け継ぐ、その直系、眷属。教えてやろう。私こそが、お前の母――初代カグヤの姫。地獄の神となった剣の女帝だということを」
SSR “カグヤ姫”アカネ
SR “月下流麗”ミカゲ
SR “天真純剣”ラッカ
R “人斬り”ヤグモ
【クリア後】追加キャラクター
SSR “地獄の神”カグヤ
SR “帝王”オダ
SR “獣王”トヨトミ
SR “冥剣”トクガワ
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