水精演義

作者 亞今井と模糊

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★★★ Excellent!!!

中国で生まれた五行思想を基に作られた、一風変わったハイファンタジーです。水、火、土、は洋風のファンタジーでは一般的ですが、そこに木、金が加わります。例えば自然界において、地面を割って植物が根を張るため、木>土というような関係性です。


登場人物はすべて、五行の属性の精霊。綿密に練られた世界観の中で彼らの営みが生き生きと描かれています。単なるファンタジーではなく、「神話」と言ってもいいくらい。
そして多くの神話がそうであるように、権謀がめぐらされ、ときにスキャンダラス、ときに残酷。それは人間社会でも同様ですが、人間とはまったく異なるルールの中で生きる精霊たちが紡ぐ物語は、世に出回る多くのハイファンタジーを超越しています。

神話的な世界観の中、弱小精霊だった雫がぐんぐん成長し、いずれ〇〇〇になる(←作中で明言されていませんが、読んでいくうちに読者も察せられます)物語、ぜひ多くの方に呼んで欲しいです。

★★★ Excellent!!!

消えかけた元泉の精霊が主人公の、一風変わった物語。
主人公の『雫』は原因不明のまま、突然母体である泉が枯れてしまい、消えかけた所を水精の王に掬われる。王の身の回りを世話をして10年、突然勉強をするように告げられる…。
教えられている物事を全て水精の王の世話に関連づける純粋さが可愛いらしい主人公です。
『救われる』を『掬われる』という言い回し等、言い回しがとても上手に感じられました💮