大星学園

グレーケルベロス

4月

第1話「入学式」

ここは世界のどこか、今日から学園へ新任する日が来たのだ。

私は、しっかりと持っていくもの、それからお気に入りの私服を着て外を出た。


うむ、今日もいい天気だ。

と言いながら思ったことがある。

今日起きてから一度も時計見てなかったな、と思い時計を見た。


しまった!もう8時15分じゃないか!

入学式は8時30分から始まる・・・急いで学園へ行かなければ!


その時、一人の少女とぶつかった。

私と少女はその場で倒れた。

「きゃあっ!」

その少女は赤いリボンをつけていた。

「す、すみませんでした!怪我はありませんか?」

と私は言い、謝った。すると少女は、

「こちらこそすみません。あの、ハンカチ落としましたよ。」

おっと、星柄のハンカチだ。いろいろやさしい少女だ。

「それでは、私はこれで失礼しますね。」

「お気をつけて」、私と同じ道へ進んでいったが、まさかな……。


よし、なんとか大星学園に着いた。

やっぱりでかいな。

ここの学費は高いらしいからな……。


私は、職員室へ向かった。

そこには多くの職員たちがいた。

「遅いぞ、新入り。」

新入り……職員の皆からはそう呼ばれている。

こういう呼ばれ方は、ちょっと好きですけどね。

そして、そこに生徒たちからも人気であるギルイ先生がやってきた。

「おはようございます!」

「おはようございます!!!」

すごい、挨拶がこんなに大きいとは、私も見習わなくては……。


「新入りさん、はじめまして。私はギルイです。それでは、学校の中をご案内しますね。」

私はギルイ先生についていった。

一体この学園には、どんなものがあるか。

ワクワクしてきた・・・。

「ここは図書室です。いろいろ5000冊ほど置いてありますよ。」

5000冊もあるとは・・・絵本、マンガ、小説、辞書もある。

さすが大星学園だ。すごい……。

図書室を出て、他にもいろいろな施設に案内された。

理科室、美術室、音楽室……どこもきれいだ。


「では、入学式がそろそろ始まりますので体育館に……。」

「はい。」

そう言われるまま、体育館へ移動した。

入学式……たくさんの生徒が入学していくのか。

あれ?二年生の中に見覚えのある人が?


あれは、あの時の赤いリボンの少女じゃないか。

しかも高校生だなんて思わなかった。


すると学園長の話が始まった。

「ええ、私はここの学園長のヘルです。以後お見知りおきを。」

ヘル……死神の学園長みたいな名前だな。

学園長の話は10分も続いた。

それから私は2年マーズ組の担当になった。

ここで、マーズ組の生徒を一部紹介しよう。


織田鉄木、彼は元気いっぱいの生徒だ。勉強は苦手だが、スポーツは万能。友達もたくさんいるらしい。

それから蘭土セイン。彼はクールな生徒だ。勉強は得意だが、スポーツは苦手。しかし、彼には裏というものが存在するらしい。

で、そこにいる彼女は、先ほど私とぶつかった赤いリボンの少女の北条黒子。男子からも人気である金髪のお嬢様。学力も高いであろう。

そして、あそこにいるのは桜巫女子。彼女は、セインに憧れて先輩と呼んでいるらしい。うん、かわいらしいな。


「ええ、私は今日からここの担任になる先生です。よろしくお願いします。」

職員室で良い挨拶を参考にし、私も良い挨拶をした。

すると鉄木君やセイン君たちは、

「おう!これからよろしく頼むぜ、先生!」

「よろしくな!」

「はい、よろしくお願いします。」

「よろしくお願いします!先生!」

こんなにいい生徒たちだったとは……感動した。


さて、放課後、私はギルイ先生に呼び出された。

どこの部活の顧問になるかを決めるらしい……。

で、私は即座に適当に、

「じゃあ、ここの研究部で。」

「研究部ですか?ここは、本当に優秀で個性的な生徒が多くて、いいですよ。」

適当に決めたはずが、まさかギルイ先生のおすすめだったとは。

すると、研究室へ案内してもらえた。

おっと、入ったらまずは……?

「たのもー!」

あっ……。

一瞬研究部の部員たちが凍り付いた。

おはようございます、を言うつもりが、たのもー、と言ってしまった…!

すると…?

「ははは!面白い先生ですね。あなた、ここの顧問ですか?

「は、はいっ…。」

眼鏡をかけたセインにそう言われた。初対面みたいな言い方だな。

で、その隣に眼鏡をかけた青髪の少女がいた。

「あ、あの、はじめまして……。」

おとなしそうな子だな。かわいい。

で、向こうで魔法の研究をしているのが、この子の姉らしい。

妹の名前はポリン、姉の名前はエピーだ。

弟もいるらしいが、この部活には入っていないらしい。


「さあ、仕事も終わったし、今日は帰るか。」

仕事が終わった私は学園を出た。

うむ、入学式も無事終わったが、果たしてここの学園でやっていけるのだろうかが不安だ。まあ、いい生徒たちだから大丈夫なはず……。










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