俗世から離れるって?
人は、時に、無の境地に立ちたいという想いを抱くことがある。
修行という名目で、あえて俗世から離れる行動を取る人がいる。
「違う自分に生まれ変わりたい」
「自分を見つめ直したい」
そんな言葉とともにね。
そういう一般人の修行は、レジャーや自己啓発の域を超えていないから、俗世から離れるとは言わないなぁ。
僧侶はどうだろうか?
昔の僧侶は知らないけど、現代の僧侶なんて俗世そのもの……。
やはり、俗世から離れるとは言わないなぁ。
元路上生活者の私から見ると、どちらも俗世だよ。
私は、家族なし、友人なし、恋人なし、結婚なし、子供なしで1回きりの人生を終えた。
この世に会話の相手とメールの相手がいない。
デート経験とセックス経験は無い。
この30年間、仕事と拘禁施設以外で誰かと過ごしたり会話したりした時間の合計、全部足しても24時間いかない。
この10年に至っては、それが1秒も更新されていない。
もう、死ぬまで更新されることはないだろう。
俗世から離れるっていうのは、決して、路上生活者だから該当するというわけではなく、『本当の孤独』に陥ったら、もう、必然的に該当しているような気がする。
俗世から離れるって、今、私がいる、この場所のことで間違いないよね?
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