コンビニのオーナー説明会は、まるでこれから騙される人たちを集めた投資セミナーのよう

連日のマスコミによるコンビニオーナーがかわいそう的なクソ報道の数々……。

それを、世論が後押し?

はぁ?

ふざけんなよ。

私は、コンビニ直営店店長時代に、これからオーナーになろうとする奴を研修したことがあるけど、当時の私やSI、SVの勤務日数・勤務時間が年間360日出勤・1日20時間以上(月300時間以上の無賃残業)なのに、いきなりできると思う?素人が……、契約したあとに、泣き言、言ってんじゃねえ!

オーナーになろうとする奴の内訳は、異業種参入組と、定年後のセカンドキャリア組がほとんどだけど、彼らが私の店に研修に来たとき、いつも、こんな会話をしている。

「もう、契約しちゃったの?」

「いや……、まだです」

「それなら、絶対に止めておいた方がいい……、無理だし、理不尽だから……」

オーナーになることを断念するよう、説得しまくるのが、当時の私の仕事だった気がする。

そもそも、直営店の店長、SI、SVも、最終的には自分の店を持とうという志でやっているのに、誰もやりたがらない時点で答えは出ている。

店舗経営は不確定要素が多すぎて、明日どうなっているかもわからないのに、10年以上の契約をさせられるし、ロイヤリティ契約は利益ではなく売上にかかるし、そのパーセンテージも50%から70%という異常な数値設定、今はどうか知らないけど、当時は確かそうだったはず……。

政治家と裁判所がアホ過ぎて、これを違法認定せず、事業主という定義がこの奴隷契約によって覆ってしまうアリサマだ。

自分が会社の社長なのに、営業日や営業時間といった基本的なことすら決められない……、そんなんで、どこが事業主じゃ!

直営店の会議は、店長とSI、SVが、長時間にわたって、経営幹部に罵倒され、人間を否定されるレベルの暴言を吐かれ続けるだけ……。

それに対して、オーナー会議は、まるで一流ホテルのサービスを受けるかのごとく、優しい言葉と笑顔があふれ、スタッフとして駆り出された私は、コーヒーとケーキを彼らに振る舞う。

まぁ、よくもこんなことが堂々とできるなぁと、詐欺の片棒を担がされた気分だった……。

人の忠告を無視して契約したのだから、お前らが悪いんだよ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る