優勝はいつもライバルがかっさらっていった。主人公はいつも二位。毎回思ってもいない「おめでとう」をライバルに伝える。今度こそ自分が優勝してあいつから「おめでとう」と言わせたい。悔しさと執念で四回転アクセルを猛特訓します。
エベレストの山頂を単独無酸素で世界記録の速さで登頂し、かつ生還したほど素晴らしい大々傑作! なにより祝福の言葉を軽々しく扱わないのが完璧に良い。逆転の発想等という言葉さえ陳腐だ。これはもう、祝福なる言葉に逆説的に新たな価値観を付与したというべきだろう。 孤独な、本当に孤独な主人公が生み出した二つの結果、否、結末は努力もせずに泣き言を述べる敗者と努力もなしに満足な状態が続くと考える勝者を等しく打ち据える。 要するに、脱帽。
凄くいい話だから読んでください。それ以上何も書けませんわ。