遺影写真 - 20代からはじめる終活（深青藍）

　遺影写真も選びも、多くの方が迷う事柄です。

生前は恥ずかしがりで、撮る専門だったから、という理由で。引っ越しをした際に処分してしまって、どこかのファイルにデータであるはず、という理由で写真が残っていないこともあります。反対に、大量の写真がお手元にある方も大半だと思います。いろいろな事情はありますが、最悪の場合遺影写真を作成せずに葬儀を行うことは可能です。

　宗教上の理由で、故人の遺志で、身内がいなくて、様々な事情によって遺影写真を準備しない、作成しない方は主にそのまま無しの状態ですすめるか、中には自画像を飾ったり、イラストを描いたり、どなたがお亡くなりになられたのかがわかるような物を飾っていただくことが多いですね。　若くして亡くなられた方は卒業アルバムや成人式の写真、社員証や免許証の写真、高齢の方はデイサービスでの写真や、若かりし頃の写真を泣く泣く準備されるかたもいらっしゃいます。

写真があまりにも多くて選びきれない、という方に向けてはとにかく写真を見て、どなたかかわかるような、もしくはその人らしい表情をしている写真を選んでいただけたらと思います。

　実際に葬儀社がもとの写真を預かった後はスキャナーで読み込みデータ化し、拡大して祭壇のサイズ、額縁のサイズに合うように編集作業を行います。もちろん、旅行先での集合写真や、免許証の写真、スマホやパソコンからの写真、どんな写真でも作成は可能ですが。作成をするにあたりもとの写真を拡大することがほとんどになるので、なるべく顔が大きく、くっきりはっきり映っているものが望ましいです。

あまりにも顔が小さすぎるとぼやけてしまったり、額縁に対して顔が大きくなってしまう恐れがあります。目安としては親指第一関節までより大きく顔が映っているといいですね。

　遺影写真は祭壇に飾られ、葬儀後には自宅にも飾られる大切な写真になります。なかなか選ぶ時間は限られていますが、事前準備をするにこしたことはありません。また、必ずしも正面を向いていなければならない、という決まりはありません。ただ、葬儀中と自宅に写真を飾った際のことを考えて選んでいただけたらと思います。

家族だけの葬儀でしたら大丈夫な写真もあるかもしれませんが、会社の方やご近所のかた、ご友人などが参列された際に、来る場所を間違えたかしら？と思われてもいけません。もちろん、そういった場合はご挨拶などでフォローをしていただければいいのかも知れませんが。

中には愛犬と一緒に映っていたり、ピースをしていたり、ブロマイドのように決めポーズをしていたり、花嫁姿だったり、合成の力を利用して一度も袖を通したことのないような服装をされていたりと、遺影写真は選ぶ方のセンスも問われるものになるのかもしれません。

どの葬儀社でも、背景などは合成で差し替えることもできますし、結婚式の際の白ネクタイを葬儀用に黒色に変更することも可能です、メガネの紐やリュックの紐、ポケットチーフや家族の手など修正で消すことも可能です。ただ、プリクラのように面長効果、デカ目効果はありませんので、もし美人に映りたい場合は元のお写真を加工することをおすすめします。

最近はお孫様のスマホで、美顔アプリや猫耳をつけることができるカメラアプリで撮った写真をビデオ映像で使用されたり、遺影写真にされるおじい様おばあ様もいらっしゃいます。

　私はすでに決めてあります。友人との食事の場の一枚で、とても好きな洋服を着ているものです。若干飲食店の中ということもあり薄暗いのですが、そこは修正で明るくしてもらう予定です。