記事:男たるもの

「世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし」

 ――異世界の著名な俳人、在原業平の短歌である。

 この世から桜などなくなってしまえばよいのに

 そうすれば、春はもっと穏やかに過ごせるだろうに

 直訳するとこのような意味になるが、教養深い読者の諸君は当然意味を額面通りに受け取ることはまずないと思う。

 この短歌はツンデレ論法を用いることで「べ、別に桜なんか好きじゃないんだからね!」と、逆説的に春に咲く桜の美しさを表現しているのである。


 春は桜。では、夏はどうだろう。

 赤い太陽リベルテ白い砂浜エガリテ青い海フラテルニテに彩られた情熱風景トリコロールを彩るのは、小麦色に焼かれた筋肉マッシヴと真銀色に輝く水着の少女マレシャリアと古くから相場は決まっている。

 この奇跡の写真を見よ。

 夏にはしゃぎ、スライムと戯れる少女たちの姿。

 筋肉にも休息が必要なように、男の眼にも活力が必要だ。

 これはいかなる世でも、男性にとって真実ヴェリテである。


 夏の心を乱すもの、それは少女たちの赤裸々な水着姿である。

 彼女たちの美しい姿がなかったら、夏に巻き起こる鼓動の嵐はおさまるはずだ。

 もちろん、それがいいわけがない。


 筋肉の夏は、始まったばかりだ。



エピソード『バカンス! バカが全裸でやってきた』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885760655/episodes/1177354054889540736












オリヴィエ「…………」

レティシア「…………」

エスティ「…………追放します?」

オリヴィエ「場合によっては」

 

リルヤ(こっそりスクラップしとこっかな)※思春期

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