記事:機械化の功罪

 鍛えても鍛えても強くならない……あるいは、そもそも鍛えるのが面倒だ……そんな戦士たちが行きつくのは、体の機械化だ。

 生物の肉体と違い、機械の肉体は痛みも感じない上に、治療も容易で、おまけに鍛えなくとも力を手に入れられる。なるほど、確かに便利なものだ。


 だが、それにも限度があると思わないだろうか。

 コロニーを脱出した『異世界死体』に迫った有栖摩武装探偵社の人員は、文字通り「人車一体」となっていた。人間の手足にバイクの部品や武器が生えた姿を見て、人々は何を思うだろうか。

 彼女にはもはや、走る兵器としての生しか残っていないのだ。つまり、機械化するということは、その分の人間性を捨てるということに他ならない。これなら「生きる屍」のほうが、まだ人間味があるというものだ。

 カンパニーの技術は素晴らしい。だが、人の心までは機械にすることはできない。いずれ魂すらも機械で生産できる日が来ようとも、その心まで機械のように動くことに何の意味があるだろうか。



エピソード『突撃追跡! 疾風の如く』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885760655/episodes/1177354054889402236






ザシャ「アタシは純粋に愛車と一体化出来て嬉しかったぜ?」

エヴレナ「駄目だこの人……もとからイっちゃってる………」

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