枕元の異世界

みさめいる。

第1話 夢の入り口

こんな噂を耳にしたことはないだろうか?


【自由に夢を操ることができる。】


それは明晰夢という[夢]の一種である、夢には様々な種類がある。

一般的な日常      [日常的な夢]

過去を題材とした    [過去の夢]

なりたいものになれる。 [願望の夢]

自分にとって恐怖が強い [悪夢]

実際に現実に体現する  [正夢]

etc...


様々見る夢の中、一度は考える夢の中での自由

そんな「夢」の中でのお話



とある田舎町、現代ではめずらしい「村」に育った少年がいた。

彼の名前は「水梨月吉」その月吉はとても臆病だった。


「まま、ひとりでねるのはこわいよ」

「よしくんはいくつになったの?そろそろ一人でお布団につけるになりなさい」


台所に立つママはいつも厳しく、居間に座る父はあまり家庭的ではない方だった。

時間は夜9時、小学6年生になる よしくんはもう寝る時間だ。


「でも、でも、やっぱりこわいよ。ちいさいでんきつけてもいい?」

「豆電球ね?いいわよ。おやすみ」

「おやすみなさい・・・」


少し不安そうに彼は寝室へ足を運んだ。

つきよしの家は一昔前の昭和の中期に建てられた家で階段は木造

現役で障子に日の光を通している。

階段を上り、寝室へ豆電球をつけ冷たい毛布に体を埋め


少年は目を閉じた。


「・・・・・・・・・・」


少年はいつも一人で寝る時怖い夢を見る、それは大きな壁にぶつかる夢

知らない人に囲まれる夢。何か引っ張られる夢、様々だ。

ただ一回だけ、楽しい夢を見た事があった。それは色とりどりの家、そこには人が暮らしてる。ぼんやりとだが顔も覚えている。そんな世界を傍観する事が月吉には楽しい夢と感じたのであった。


「あの時のゆめもういっかいみれないかな...」

そんなことを考えて月吉は夢の中へ進んでいくのであった。


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枕元の異世界 みさめいる。 @misameiru

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