12、これから

 私はプロのラノベ作家になりたい。

 世界にとは言わずとも、トップに立てる人間になりたい。

 自己顕示欲が強いと自分でも思う。実際、普通の職業につきたいだなんてこれっぽっちも思ってない。

 寧ろヒキニートでもいい。それは親に迷惑をかけると思うけど、小説家になるならいいじゃないかと逆に思う。

 恩を恩で返すのは悪い子じゃない。普通だ。

 がっつり稼いで家の一つでもプレゼントしたい。

 自分の作品が売れればうれしい。コメントがつくのもうれしい。アニメ化すれば。コミカライズすれば。メディアミックスは色々ある。

 死ぬほど売れて、馬鹿ほど泣いて。笑っていられればそれでいい。

 死ぬときは「一片の悔い無し」っていいながら死にたい。

 だから、私はプロの作家になりたい。

 そう、思ってるんだ。


 忘れかけたらこれを見ろ。これは戒めだ。呪いだ。お前が自分に課した約束だ。

 できなきゃこれは消えている。平凡な人間のまま生きていたらこの文章は存在しない。

 ネットに出すのは誰かが見て、お前がどうしてるかを知るためだ。

 挫折は良い。失敗もいい。

 だから、最後には


 勝ってから死ねよ。


2019 3月22日。電撃大賞の応募を諦めた17歳の自分より。

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私はプロになりたい(遺書) felt031 @031-2

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