第9話   目覚め

≪………知能が一定以下の生物の自動強化および種族名の命名……完了≫


≪「魔物」が出現します≫


男とも女とれる自動音声のような声が世界中の生物の頭の中で響いた時、世界中が少し明るくなった。至るところから目映い光が発せられ、目につく範囲全てが眩しかった。


起きていた者は、ある程度理解しつつ予想を遥かに上回る変化に戸惑い。


寝ていた者は、目を覚まし驚く者やイタズラだと思い適当に怒鳴り散らす者、中には何も気づかずにそのまま寝ている者もいたが大半は目の前の変化に付いていけず戸惑っていた。


◆◇◆◇◆


正体不明の声が聴こえてから3分ほどたった頃にようやく光がおさまった。

だが、目にした光景は見慣れたものとは少し違うものとなっていた。


街には巨大なナニかが突如現れ暴れだし、街路樹が動きだし、動物園の檻から火を吹きながら狼が逃げ出し、山の深い所や森の奥では次々に木々が倒れる。


至る所でこれまでは妄想でしか起こらない様な事が起きていた。


それは、日本の芦原 帳という世界の人々から少しだけ先にいる少年の住む部屋も例外ではなかった。


◆◇◆◇◆


光が収まった後で目を開いた瞬間俺は目の前の光景を見てとてつもなく後悔した。


なぜかって?


それは部屋の床に20㎝程のゴキブリが大量に敷き詰められていたからだ!


びっくりしたよ!光が収まったと思って目を開けたら床が黒光りしてるんだもの!

所々に小型犬程のネズミやトカゲなどもいるが、大部分はゴキブリで覆われている。


想像してみてくれ、気づいたらゴキブリに自分の部屋を占拠されたらと。

思考を停止して殺虫剤を振り撒きたくなるはずだ。


たとえそれが自分でやったことであっても物凄く気持ち悪いだろう。


そう、この惨状の原因をつくったのは紛れもない俺自身だ。


訳を説明しよう。


端的に言うと俺が連れてきた──正確には運んできた──からだ。


ではなぜ運んできたのか。理由は簡単、俺がテイムしたからだ。


俺はテイマーだからな。テイムモンスターが自分の生活スペースに居ても不思議じやないたずだ。


でもゴキブリを選んだのはまずかった。途中で気付くべきだった。「最初のがゴキだしちょっと集めてみるか」と思った自分を殴ってやりたい。


ゴキ以外もいるのが幸いだ。これでゴキだけなら絶望していた所だ。


まぁそんなことはどうでもいい。気分も回復してきたし確認するか。コイツらのステイタスを。


これから活動するにあたりコイツらに何が出来て、何が出来ないかを知っておく必要がある。それ次第では今後の方針も変わってくる。何より自分のテイムモンスターがどれぐらい強いのか興味がある。


では早速、

「ステイタス」

現れた瞬間に三角をタップ

項目はひとつだけになっていたため、迷わずタップ


すると新たに自分のステイタスと似た様なものがたくさん出てきた。

そのひとつずつを慎重に見ていく。


ちなみに内訳はこんな感じ


 ・猫    ×1

 ・カラス  ×1

 ・トカゲ  ×2

 ・ネズミ  ×2

 ・スズメ  ×6

 ・ゴキブリ ×15


詳細はこちら


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 NAME ≪命名してください≫

 年齢 2年

 性別 メス

 種族 キャット

 種族レベル 1Lv

 HP 120/120

 MP  50/50

 筋力 6

 防御力 5

 体力 8

 敏捷性 11

 器用 8

 知力 5

 精神 7

 魔力 4

 スキル

  ・夜目 ・登るLv3 ・軽業Lv1

  ・爪術Lv1 ・威嚇Lv1  

 SP 5

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====================================

 NAME ≪命名してください≫

 年齢 5年

 性別 オス

 種族 クロウ

 種族レベル 1Lv

 HP 100/100

 MP  30/30

 筋力 7

 防御力 3

 体力 6

 敏捷性 9

 器用 7

 知力 8

 精神 5

 魔力 3

 スキル

  ・夜目 ・嘴術しじゅつLv1 ・隠密Lv3 ・高速飛行Lv2 ・窃盗Lv2

 SP 5

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 NAME ≪命名してください≫

 年齢 30日

 性別 オス&メス

 種族 蜥蜴リザード

 種族レベル 1Lv

 HP 70/70

 MP  5/5

 筋力 4

 防御力 3

 体力 6

 敏捷性 7

 器用 1

 知力 3

 精神 4

 魔力 3

 スキル

 ・噛みつきLv2 ・吸着Lv1 ・隠密Lv1 

 SP 5

====================================

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 NAME ≪命名してください≫

 年齢 63日

 性別 オス&メス

 種族 小鼠ラット

 種族レベル 1Lv

 HP 85/85

 MP  20/20

 筋力 3

 防御力 3

 体力 6

 敏捷性 7

 器用 4

 知力 3

 精神 3

 魔力 2

 スキル

  ・突進Lv1 ・嗅覚敏鋭Lv1 ・隠密Lv1

 SP 5

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 NAME ≪命名してください≫

 年齢 300日~2年

 性別 オス(4羽)&メス(2羽)

 種族 小雀スパロー

 種族レベル 1Lv

 HP 50/50

 MP  70/70

 筋力 2

 防御力 3

 体力 5

 敏捷性 6

 器用 4

 知力 5

 精神 7

 魔力 6

 スキル

  ・嘴術Lv1 ・収集Lv2 ・団結Lv2 

 SP 5

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 NAME ≪命名してください≫

 年齢 109日

 性別 オス(8匹)&メス(6匹)

 種族 蜚蠊コッコロッチ

 種族レベル 1Lv

 HP 60/60

 MP  0/0

 筋力 2

 防御力 3

 体力 4

 敏捷性 10

 器用 1

 知力 1

 精神 2

 魔力 1

 スキル

  ・病気媒介Lv1 ・隠密Lv1 ・突進Lv2

  ・悪食

 SP 5

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とまぁ大体こんな感じ。

あと、最初にテイムしたゴキだけ少し違った。それがこちら


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 NAME ≪命名してください≫

 年齢 146日

 性別 メス

 種族 母蜚蠊マザーコッコロッチ

 種族レベル 1Lv

 HP 100/100

 MP  3/3

 筋力 5

 防御力 4

 体力 6

 敏捷性 12

 器用 1

 知力 3

 精神 5

 魔力 1

 スキル

  ・飢餓耐性Lv5 ・病気媒介Lv1 ・隠密Lv1 ・突進Lv3 ・悪食 ・産卵Lv3 

 SP 5

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ふむふむ………これは物凄く強いのでわ?

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現代テイマーの生き方 銅キノコ @doukinoko

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