第四話 雷、再来
「
「
「うむ、うむ」
この
「なんじゃあ?
「山の中だからのう……」
「うむ、うむ」
ふと足を止め、音の鳴る方を見遣った。どれ
だがしかし、その草むらから
「ぐう……」
「な、なななんじゃあ!?」
「て、
「うむ、うむ!!」
その
しかし老武者達も
あちらがやる気ならばと腰の刀に手を
グルルゥルグギュルルル……。
大天狗の
「…………すまん、一つ、
大天狗、
「
三郎丸と
「ただ
そう
三郎丸と分かれて
「はぁ、それは
「まさか
「うむ、うむ」
「すまんな、
「で、お
「
「なるほど、武芸者……」
「ほう、ほう」
老武者達の目がキラリと
「いや
「ほう、そうなのか」
武芸者の
「
「うむ、もちろんじゃ。この先にある
新当流。それを聞いた耳がピクリと動いた。
先に思い出した将軍が呼び出した剣士というのが、その新当流の創始者である。そして一人、新当流の
「ほう、
「そろそろ見えるでの……おお、見えたぞ……」
「うむ、うむ」
佐武一が
一刀斎に
「
「………………うん?」
うじい、えらく
もしやと思い、
「……すまんが、一ついいか」
「ほう?」
やたら
「その
ああ、それはと、
やはり、よほど自慢の男らしい。
「そのお方の名は
「……そうかあ」
「よぉ~一刀斎、
「こんなに
一刀斎が松軒と知り合いらしいと
老武者達はサッと出て行ってしまい、その
「まさか、松軒が
「城持ちっていっても
「で、一刀斎はなんか
「ああ……新左衛門殿と、
一刀斎のその
「どうだ、強かったろう、
「ああ、
だが、と一刀斎は言葉を
「松軒の言うとおり、
「ところでお前よ、
曲直瀬の嬢さん。それが
共に過ごしたのはたった
「別れは
えらくこざっぱりとした一刀斎の
「お前さんは、これから東に向かうんだよなあ?」
「ああ。新当流の
一刀斎の
目の前の男が
一刀斎の前で振るったのは
それでもその
「
「志摩……?」
志摩とは確か、伊勢の
なぜ、そんな
「志摩からは
「
船。そう聞いた一刀斎は
「……なんでだあ?」
「
一刀斎は
「おれは、船が
バッサリと、
一刀斎は
船に乗るというのは、とかく
「かーっはっはっはっはっはっはっはっ! ぶふ、かっはっはっはっはっはっはっはっはっ!」
これを
ひとしきり
「いやあすまねえ。まさか天下一になろうっていう
えびす顔だった松軒だが、その顔はだんだんと
はて、なにか
「いや、実はなあ……
「──
いわく、
甲賀の一部の力を借り、雲林院
「何度か攻めちゃいるが、なかなか落ちなくてなあ。お前を連れてきたあの三人は、伊賀に山越え
「そうだったのか……ただの
腕を組んで、一刀斎はふむり、と
「……
「なに、
望月出雲の名を聞いた松軒は、
甲賀は
「はあ、
「おれは
「まあなあ……
羨ましいと言いつつ視線はむしろ
ふと気付けば、なぜか松軒と
「その、問題というのは?」
「ああ、その渓谷を守ってるのがなあ……
「…………なに?」
猿と、犬?
「六角における
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