一読即解(読めば解る)面白さ。

あまりに好きなんでレビュー書くのをためらっていましたが、一念発起しました。

こいつは、そこいらにある凡百の異世界転生物じゃござんせん。登場人物皆に血が通っているんです。

神(作者)に生かされてる奴なんていやしない。自分の意志で大地に足踏ん張ってます。

倒されて主役をヨイショするための悪役もこの世界にゃいやしません。いい奴も悪い奴も魅力的に見える。

1話単位でサクサク困難が解決されたりもしません。そんな事しなくても、カタルシスが得られる物語なんだ。
ふとしたときに畏るべき伏線が現れて心地良い痺れを与えてくれる。

描かれる何気ない日常が黄金のように美しく、激しい戦さでは血が吹き出るような生々しさがある、それが獣の見た夢の魅力なんだ。

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獣の見た夢