ツールというのは「ツール」だけあってやはり機械的なのだなあ、というのが、このエッセイを読んで感じたことです。
私はそうした校正ツールは使ったことがないので、文章を書いていて「表現に自信がない」時は、いつもネットで検索して調べていました。このエッセイの中でも書かれていたように、検索すると「誤用かどうか」だけではなく「どれくらい誤用の割合が多いか」も出てきますよね。誤用の方が一般的な場合には、あえて『誤用』に従った方が、読者に通じる可能性が高いかもしれない、とまで思う時もあります(特に物語中のキャラのセリフなどは、その方が自然かも、と。ただし正しく使っている読者に「この作者、間違ってる!」と思われるのも嫌なので、やんわりと地の文でフォローすることにしていますが)。
でも私のようにツールを使わないと、まず「表現に自信がない」という引っ掛かりを覚えなければ「ネットで調べる」という段階には至りません。その意味では「ツール」→「ネット検索」という二段構えが最善なのかもしれない、と思いました(ところで今私が入力した『→』は、ちゃんと矢印として表示されておりますでしょうか?)。
作者からの返信
そうですね、現状、ツールはまだまだ限りがありますね。それこそAIが発達して文章の中身まで認識してくれるようになるまでは……。
あと、分析のアルゴリズムも完全ではなく、ツールが指摘してくる内容が、必ずしも作者の意図に合った物とは限らず、そういう点では微妙にイライラする場合もあります。
やはり最終的には、自身の文章力を鍛えないといけないかな(?)という感じですね。
ツールはあくまで補助です。でも、助けになるのは確かで、年々便利になっているので、いかに使いこなすか、でしょうか。
「「ツール」→「ネット検索」という二段構え」は確かに同意します。
はい、『→』は矢印で表示されています。
編集済
あまりこの話とは関係はないかもしれないですが、私は紙の辞書が好きです。
辞書の選び方が面白く解説されている本もたくさんあります。
広辞苑はいわゆる「辞書的な」辞書。
新明解国語辞典なんかは面白いですよ。(それなりに有名なようですが...)
例)『新明解国語辞典』より
ー恋愛:
特定の異性に対して他の全てを犠牲にしても悔い無いと思い込むような愛情をいだき、常に相手のことを思っては、二人だけでいたい、二人だけの世界を分かち合いたいと願い、それがかなえられたと言っては喜び、ちょっとでも疑念が生じれば不安になるといった状態に身を置くこと。
ー動物園:
捕らえてきた動物を、人工的環境と規則的な給餌とにより野生から遊離し、動く標本として一般に見せる、啓蒙を兼ねた娯楽施設。
他にも、語感に特化した『語感の辞典』、長い時間がたっても色あせない『基礎日本語辞典』、言葉の運用に特化した『ベネッセ表現読解国語辞典』(←文章を書くときにオススメ)など、用途に応じてたくさんの種類の辞典を使い分けることができます。
辞書には、編集者の伝えたいことがたくさん詰まっています。編集者がどういう意図で作ったかによって用途が違うのも、さもありなん、というわけですね。
ちなみに私が辞書に興味を持つきっかけになった本はこちらです:
『学校では教えてくれない!国語辞典の遊び方』
https://www.kadokawa.co.jp/product/321607000216/
私は辞書オタクではありませんが、辞書ってただ読んだり、あるいは読み比べたりするだけでも楽しいものです。
1冊の辞書だけを使うのではなく、何冊も使い分けることも表現の幅を広げることでしょう。
では最後に一つ、『新明解』から...
芋辞書:
哲学のない国語辞典。
作者からの返信
なるほど、辞典は重要ですね。『新明解国語辞典』がそんなに面白いとは知りませんでした。とくに文章表現の向上のための辞典というのは、いままで見向きもしなかった本です。文章を書くにはそういう本での勉強が確かに必要ですね。
早速それらの本確認します!
情報ありがとうございました。
初めまして。
文書校正ツールは「校正支援ツール」ですので、あくまで「支援」と割り切って使用したほうがよいかもしれません。コンパイラの警告レベルを上げるようなものでしょうか。
また、文書校正ツールでは、本文にて挙げられていますように、論理的な誤りまでは指摘してくれない場合もあります。例えば、敬称(~さん、~殿、~様、他)などのチェックも実装されていないようです。
※『一太郎2017』の文書校正ツールを使用。原稿作成にはテキストエディタを使用(日本語入力にはATOKを使用)。
作者からの返信
葦笛吹き様、初めまして。
確かにそのとおりですね。
敬称のチェックの確認有り難うございます!
最終的には、はやり自分の目で見て、一つ一つ確認することが必要ですね。
重要かつ不足しているのは、ユーザーからのフィードバックだと思います。
作り手が高品質なものを作るよう最善を尽くすのは当然のこととしても、ユーザーからのフィードバックを得られるかどうか、それを活かせるかどうかで、クオリティには雲泥の差があります。
誤字脱字や文体と言ったテクニカルな部分だけでなく、話の内容や展開といった面白さにも、フィードバックがあれば格段に良くなると個人的に思っています。
工業製品やソフトウェアでは当然のことが、なぜか、小説では他者の意見を参考にすることに未だにネガティブな傾向があることが不思議です。
本来、Web小説は双方向メディアなので、もっとフィードバックが得られてもいいはずですが、現状、PV数、応援コメント、レビューに限られています。
「優秀な批評家の読者」を持てるかどうかが、レベルアップできるかどうかの重要な要素かなと思います。
作者からの返信
そうですよね!私も
> 誤字脱字や文体と言ったテクニカルな部分だけでなく、話の内容や展開といった面白さにも、フィードバックがあれば格段に良くなると
これには完全に同意です。
ただ、そこまでしてくれる読者様についてもらうには、それなりに面白く読んでもらえる小説を書かないといけないと思うので、私の場合はまずは最低限のレベルまでいかに到達するかという状態です。
システムで「批評コメント」とかの機能があれば、もっと手軽にフィードバックが得られそうですね。