町から出て死地に一人で向かうように見える、剣を携えた彼女。
それを追いかける彼との二人のやり取り。


短いのですが、すっと彼らのドラマに入り込めて、自然に必要な情報量を渡してくれるので、彼らの辿ってきた道のりも理解できつつ、美味しいところだけ楽しめます。

長編になっても楽しそうなしっかりした設定と世界観になってるのを感じるのが良いです。
それをこの長さで濃縮して楽しめるのがありがたい。

目が疲れずに、ドラマチックに浸れます。

　生真面目、というよりクソ真面目な彼女の決断は、自殺行為とはいわぬまでも無謀だろう。だから彼の判断は正しい。正しいが、この状況では死体が倍に増える可能性が高い。といって座視しても結局は同じだろう。わずかな可能性を信じて全力を尽くす二人を心から応援したい。